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さみだれの部屋  〜 投稿順表示 〜


[62] 雨が止んだあとに
詩人:さみだれ [投票][編集]

見つめたら止まったよ
夜の音も止んだよ
風も流星も
全部、全部
今なら誰にも聞かれずに
思いのすべてを話せるよ
君の目を見て

今日だって飽きもせず
世界は回ってる
酔わないくらいに遅く
気づかないほどに静かに
今なら誰かに自慢できる
君の素晴らしさを話せるよ
君のいないとこで

2011/04/29 (Fri)

[63] 夢のキュピド
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お前は誘っていくんだろ
俺を連れてってくれんだろ
いつまでもこうしちゃいられないって
俺だってわかってんだよ
言わなきゃならないことか
それだけがわからないんだよ
いつまで弓の手入れをしてんだよ
いつになったら矢を放つんだよ

お前はそういう神様なんだろ
そういう役割なんだろ
いつまでもここにいちゃならないって
俺だってわかってんだよ
明かさなきゃならないことか
それだけがわからないんだよ
俺を連れてってくれんだろ
お前は誘っていくんだろ

2011/04/29 (Fri)

[64] レモネード
詩人:さみだれ [投票][編集]

あなたを解したい
願いを知りたい
眠れぬ夜のことを教えてほしい
好きになれないと
わからないと
そんな悲しいことは言ってほしくない
あなたの懐に
何を忍ばせているか
あなたのいないところに
誰があなたを思っているのか
どれだけ太陽が明るくても
星が見たいと言うのは
あなたの心が
夜にしか生きられないからか

夢になれないなら
現実になろう
手を握れないなら
せめてそばにいよう
約束が守れないなら
忘れないようにしよう

あなたがいないなら
好きになんてなれない
あなたがいないなら
夢なんて見たくない

2011/04/30 (Sat)

[65] やわらかい風に抱かれて
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やわらかい風に抱かれて
歩き出した朝
飛べないことにも
少しずつ慣れてきた
水溜まりを
大きくまたいで
気がつけばもう
目的地はすぐそこ
今ならなんとなく
うまくいきそうな
そんな予感がするんだ

2011/04/30 (Sat)

[66] 生死
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死ぬ覚悟もないから
生きることにした
生きる自信がないから
死ぬことにした
そういったことを繰り返し
なんだかんだで生きている
だいたいで生きている

そんな生きざまを
笑った人がいる
怒った人もいる
憐れむ人もいる
ま、いてもいいんじゃない
あなたは私ではないんだし

そうやって個を形成し
それがさみしくて死にたくなる
そして差し出された救いの手をとり
また生きていようってなる

それを裏切られて
今度こそ死にたくなる
でも訳なく死んだひとをしり
生きていなきゃと思う

生と死は隣り合わせ
いつも一緒にいる
仲良く手なんか繋いで
たまにデートしてる

2011/04/30 (Sat)

[67] 悲しいね
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悲しいね
僕らの視界は狭いから
見逃してばかり
涙が頬を伝うのも
見えないね
後ろで誰かが見てるのも
見えないね
どうすれば傷つかずにすむか
答えが落ちてるかもしれないのに
悲しいね
僕らの視界は狭いから
見逃してばかりだから
ナイフを見て
腕を見て
切るんだね
空を見て
足を見て
飛ぶんだね
忘れないでね
もしかしたら後ろに
答えがあるかもしれないこと
悲しくてもね
いつでも心は見えないけどね
上を向いたら
心に近いものも見えるかもね
嬉しいね
生きててくれて
嬉しいね

2011/04/30 (Sat)

[68] 春麗らか
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日も昇らないうちからソワソワしちゃってさ
いてもたってもいられない
そんな君を連れて
見慣れた玄関を出るんだよ
そしたら走ろうよ
どっちが一番につくか
君の気持ちは僕より速いけど
僕の足は君より速いよ
じゃあ歩いていこうよ
肩並べて一緒につこうか
支度はできた?
なら行こうか

2011/05/01 (Sun)

[69] 五月雨
詩人:さみだれ [投票][編集]


永遠に続くような
そんな気がする
色とりどりの傘も
見えないくらいに
長い長い沈黙と
長い長い祈りが
永遠に続くような
そんな気がする

マンホールで滑ったら
何かが突然変わるかも
世界がパッと明るくなって
人が優しくなるかも
今は肩を落としたまま
傘を強く握ったまま
永遠に続くような
そんなことはないものかと
考えている

明日同じ道を歩くとき
水溜まりが鏡になれば
いつもより明るくなって
傘を持たずに済んだなら
長い長い沈黙も
長い長い祈りも
一瞬のことのように
思えるのだろう

2011/05/02 (Mon)

[70] 一つの二人
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君は君
僕は僕
一人と一人
分かれてる
他人だもん
わからないもん
心なんて
記憶なんて
共有できないから
二人は一つの言葉にならない
共感できないから
一人は二つの言葉にならない

すべて僕のこと

行を変えて

すべて君のこと

二人が一つになるために
どんな言葉を選ぼうか
分かれた二つの悲しみを
一つにすることはできようか
僕は僕



君は君

2011/05/03 (Tue)

[71] モノローグ
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ねぇ。
僕の幸せはどこにあるの?

どうして、そんなこと聞くの。

居場所がなくて、誰も構ってくれなくて、どうしたらいいかわからないんだ。

本当にわからないの。

わからないよ。

そうやって突き放してるんでしょ。

僕は何も突き放してない。

そうやって拒んでいるんでしょ。

僕は何も拒んでなんかいない。

そうやってなかったふりをするんでしょ。

……。

幸せがどこにあるか、だっけ。

……うん。

もう知っているんでしょ。

……。

そこにいることを拒むから、居場所がなくなる。
そこにいる人を突き放すから、構ってくれなくなる。

受け入れなきゃだめなの?

そう。
受け入れなきゃだめなの。

でも、それで傷ついた心はどうするの?

それはあなた以外のものが、ふさいでくれる。

ふさがらなかったら、どうすればいいの?

それをずっと背負っていくの。

そんなの苦しいだけだよ。

そうかもしれない。

それは幸せとは言えないよ。

そうかもしれない。

幸せはどこにあるの?

どこにもない。

いつ、見つかるの?

わからない。

僕は幸せになれるの?

なれるわ。

ねぇ。
君は幸せなの?

幸せよ。

受け入れたから?

そう。
傷を負ってもね。

僕もなれるのかな。

なれるわ。


生きてていいのかな。

当たり前よ。
生きてなきゃ幸せなんてわからないでしょ。


2011/05/04 (Wed)
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