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哀華の部屋  〜 投稿順表示 〜


[64] 明るく冷たい朝の事
詩人:哀華 [投票][編集]

まったくどうして
疲れちまったのさ

今日だって
から回る時間の
内側、その奥で
背中を丸めた猫が
寂しそうに鳴いてた

それは
明るく冷たい
朝の事さ

私ってば
一人で生きて
ゆけないもんだから
自分をいつのまにか
殺したんだわ

なんだか
思い返して
いたのさ

それは
明るく冷たい
朝の事さ

嗚呼人知れず
この靄の中
空気と同じ軽さに
消えちゃいたいくらいだわ

誰が気づくかしら?
きっと
誰も気づかないさ

愛してくれるかしら?
たぶん
誰も愛さないさ

どうせ
どうせ
私の事など
もうどうでも
よいのでしょう?

2004/08/19 (Thu)

[66] 哀の唄
詩人:哀華 [投票][編集]

もはや目も耳も
意味がない

焦りと、
いきどおり

心配されるためには
すばやく涙を
出さなくちゃ
ならなくて

必死にもがく図

滑稽だ
滑稽だ


体の空洞に
埋めるものは

酷く悲しい哀の唄

君のその手が
空中に宛のない
円を描く度

心の弱い場所が
また軋むのさ

届くはずのない
哀の唄

そこには何もない
ただ
白と銀で象った
空虚の世界が
あるだけ

手を握って
大丈夫だなんて
吐いて
捨てた

明日のその先
きっと
何もないんだろう

2004/08/22 (Sun)

[67] 永遠願っていいですか
詩人:哀華 [投票][編集]

産まれてきて
ごめんなさい

あと何回言ったらば

私は許して
もらえるんだろう

この顔も
この手も
全てあの人に
似てるから

ママは私が
嫌いなんですか

屋根の下は
温度がなくて
空気は歪んで

耐えかねて
発狂した
右手は私に
煙草を押しつける

永遠願って
いいですか

愛してくれますか

貴方は側に
居てくれますか

私は
生きていていいですか

音も立てずに
今日が終わって
光も射さずに

泣いていた

永遠願って
いいですか

私を
愛してくれますか

2004/08/28 (Sat)

[68] 堕ru
詩人:哀華 [投票][編集]

感情を殺して
なにも考えぬ
ただの器になりたい
無感情という
憧れに食べられて

空気の中で
交わって
笑ってみせた

その顔
なんて
ありきたりなの

狂って落ちた
言葉さえ
この頭は
信じることを
辞めたのに

みんな同じ

助けてなんて
もう言わないで


それは空気の中で
交わった感覚の様さ

夜の途中に
目が覚めて
この先を思う

君がいなくて
私がいない

足がなくて
手がないのさ

2004/09/03 (Fri)

[69] 同じ
詩人:哀華 [投票][編集]

愛など
とうの昔に
丸めて捨てたのさ

ここに
何があっても
何もないと同じ
そう思う

自分など
とうの昔に
砕いて捨てたのさ

何が起ころうと
特に何も
感じないから

だからなんで
だからなんで
その目で
私を見るんだ

蔑んだような
哀れんだような
その目で

汚い中身
覗かれて
しまいそうで
必死に苦笑いで
取り繕った午後

君が何を
言おうと
何も言わないのと
同じ

君が何をしようと
何もしないのと
同じ

2004/09/04 (Sat)

[70] 抱cco
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風に揺れる
ブランコの側
成長した足
伸びた髪
垂れ下がる腕

不思議そうに
首を傾げて
見ていたのは
真っ黒に沈む夕焼け

白黒の色彩
足下に咲いた
灰色の花

私の見たもの
過去の景色

あの日あの時
この場所で
しゃがみこんで
泣いていたのは
幼い少女

何かを探す
その目は
フェンスの向こう側
来るはずの
ママを見てた

悲しいを
黒く塗って
叱られた
お絵かきの時間

帰れなかった
あの家には

蘇る感覚は
悲痛に満ちて
発狂した

この体を
どうか愛して

呼吸の意味を
教えてください

この声を
どうか見つけて

手を取り
抱き上げてください

2004/09/12 (Sun)

[71] 数限りない
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必ずと言って
いいほどの
軽蔑と嫌悪。

全て裏がえった
記憶の全貌を
全て吐き出して
解ってくださいと
言わんばかりに
滴る涙を

今は止めずとも
よいですか

惨めな瞳で
一通り見回して

とんでもなく
重苦しい部屋の
温度に気づく

その手が私を
殴るのは
こ体のせいであり
この記憶のせいであって、
私のせいでは
ないでしょう

もう誰も
私を止める事など
できませんと
笑いながら

自暴自棄な態度で
自分で自分を
切りつけた
初めての夜

明日はきっと
笑えるのでしょうか

明日はきっと
許されるのでしょうか

祈っていました
数限りない
悲しい夜に
貴方が帰ってくることを…

2004/09/13 (Mon)

[72] 精神異常な日々の中
詩人:哀華 [投票][編集]

ここ最近
頭の中で毎日
死ねばいい
楽になればいい

そんな声が聞こえる
私は精神異常者
狂いだした
時計の針と
吸いかけの葉っぱを
へし折った

ほんのわずかの
行き違いに
発狂して

数分後には
跡形もなく
消えるのさ

ここで叫んでいれば
届きそうな気がして
声の限りに
喚いていた


数分後には
跡形もなく
消えるのさ

ここに
存在する意味と
点在する
幸せの破片とに
引き裂かれた
両腕の涙を

貴方は笑って
狂ってると
吐き捨てるんだろう

私に手を伸ばして
一瞬でいい
大丈夫と信じさせてよ

2004/09/15 (Wed)

[73] 途切れた青
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明け方過ぎの
寂しい車道に
声を流して
弾き語る物語

最果ての空
黒く途切れた青は
悲しい雲を漂わせ
空飛ぶ鳥は
泣き叫ぶのであり

大地は荒れ果て
探すのは愛の切れ端

途切れた青は
全てを飲み込み
いつしか雨と共に
抱き合う行為を
辞めたのです

弾き語る物語
共に足を絡め
ぬかるんだ
亀裂に落ちていく様

ずっと待っていた
その声を
抱き上げる腕を

金網の先
離さない記憶を

亡くし物
君が死んだのか
私も死んだのか

愛は補い合う物なのか
憎しみ合う物なのか

途切れた青
うなだれた頭を
そっと撫でて

ここより
ましな場所へ
早く連れ出してと

いつまでも
祈っていました

2004/09/23 (Thu)

[74] 薄っぺらな歌
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絶えず流れる
薄っぺらな歌
今日は何故か
朝から暮れる空

この場所なら
二秒で死ねる。
そう思った午後

裏返して
気づいた感情
吐き出して
気づいた愛情

貴方を愛して
おりますなどと
もう言えるはずも
ございません

雨降る金曜
昨日の騒ぎが
嘘のようだね

雨降る金曜
可能な限りの
偽善ぶりでさ

張り付けた
笑顔の仮面

貴方に気づいて
ほしかっただけ

張り付けた
空虚の声

貴方に気づいて
ほしかっただけ

2004/09/24 (Fri)
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