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高級スプーンの部屋  〜 投稿順表示 〜


[665] ショートショートケーキ
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写真よりも短い一幕

小さめフォークを置いて

喜怒哀楽に

まかせて泣いた

見ているだけの

ショートケーキ

苺を渡す手があれば

1日分の痛み止め

8時間おき3粒くらい

カラダにゃ少し悪いけど


お口の端っこ

生クリームのほほえみ

気付けば辺りを和ませる

たとえば二人が忘れても

食べかけのエピソード

力の抜ける甘さ

素知らぬカオで

すっと見ている

ショートケーキ

2007/02/17 (Sat)

[666] どれにしようかちりぬるを
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子供の頃に覚えた呪文

座敷童子が

見えなくなった今も

使えるのかなぁ



昔から

見えなかったけど

それはそれで


どれにしようか

迷った時に

考える暇もないし

神サマに頼りたい

代わりに

選んでくれよって

「よっしゃ任せろ!」と

心の声が仰らりるれろ

いやんステキな

殿方わっしょい


いろはにあなたの

言う通り

さて

どうなるか

あちゃ

失敗だ


その先をさすのは

お前の指だと

責任は私の元に

ダメだこりゃ

大人ですもの

わかってましたが


そう思いながら

おかしな羅列を

続けて唱えてみましたら

アラ不思議

な事もなき世

言い訳すんなと

怒られる

ですよねー

自分で考えるの

やめたらアカン

そこだけなぜか

関西弁で

貧乏カレシは笑うだけ

こらっ

2007/02/21 (Wed)

[668] 月火水木金土ゾンビ
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始まりの日はない

昨日の延長で戦が続く
寝呆け眼の太陽が
路面を景色を
白くぼやかす
薄明かりが
妙に優しくて
仲間達が灼けている

油断なく進め
変な余裕に騙されんな
室温加減にこだわれば
真剣な表情
爛れて困る
後々
この手がSに目覚め
自分の首を
絞めるハメに

ここ一番で何をする
放たれた矢を避けろ
2、3本当たっても
平気なカオ
走れよ走れ
両手両足
ちぎれても
構うもんか
やってしまえ

別れ路
イラナイ運命は土の中
逃がすな
己の体に杭を打て
とてつもない体臭で
世間を騒がせる気がした
腐ってもカエル
優雅に空を飛べやしない

嵐が骨身に染みる
まだ残っている感覚
フル活用すれば
もうこんな時間
鏡には屍が
こちらを向いて
遣り遂げた感
その安息が
ホンモノだったなら

張り詰めた空気が
ピンと切れ
笑えば抜ける魂と
犠牲が山盛り失敗も
溢れ返り街を汚す
騒ぐ夜は足早に過ぎ
這う虫がホラー
静かに朝を告げる

終わりの日もまだ




回復魔法で大ダメージ
励まされては
傷付いて
天才だけじゃない
どんなアタマでも
誰にも理解されないの
病名のない
衝動に連れられて
ご近所へお散歩へ
怖い汚い
人間じゃないと
ジロジロ見下す
あなたもいつかは
わたしのように

日に日に醜くなって
それでも動いて
呻く喉が乾く
しゃっくりみたいな
この存在
自分の意志なのか
疑ってしまう
死んでいるのに
信じているとは
まだ疼くなら
まだ続くだけ

バッドエンドレス
日曜日は来ない

2007/02/22 (Thu)

[669] ここに戦いはあるか
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異形奇形の神様の
肉体の一部を
知らずに食べた男女
母親のお腹の中で育つ
胎児がそれを吸い込んだ
その子のヒ孫辺りを
疑似体験したものが
今も感じる苦しみか
まわりくどい割に
本物が薄まっているのが
証拠と言ったら
理解ってくれるか

予告編の方が
面白かった映画を観た後
さっきの続きを
書いている
作品が完成したら
これは良いと思いながら
またその次を考え始める
芽が出たら受粉できるか
ハチを待つ不安で
そわそわ眠れないし
終わりが来るの
とても怖がる癖に
夢を見るといつも
枯れてしまって
そのまま目が覚める
結末の先を知りたいのに
ほっとしている
自分も傍にいて
複雑な無表情を浮かべる

詩になるか
無理だろう最初から
描写する才能と時間に
限界があると
認めろよいい加減に
幼稚園中頃には
あなたのレベルは
この程度なの
笑って先生が
教えてくれたし
それがすごく嫌だったから
思い出したくないだけで
忘れてはいないだろ
表向きは
なんでもないフリをして
己の背丈に合った行動を
心がけて時々バカにされ
それでも笑ってごまかした
情けない思いすら
引き出しの奥にしまい
今日まで普通の顔して
生きてこれたのは
自由帳と大学ノート
それと携帯インターネット
書き続けることで
晒し続けることで
明日も明後日も
十年経っても
生きていられた

そんなもの載せるな
人に見せる為に書くな
もう十分やっただろう
潮時だ
つまらないから
悩むなよ

愛されて愛し方を知っても
愛を愛と感じず
愛を渡せずよく似た
優しさを与える日々で
一緒にどこまで行けるのか
答はもう少し後回し
十数回目の負け犬の逃亡

お前は何も残さず死ぬんだ
もし何か残しても今の所
残したいものもないし
生まれ変わるなら
アバラボネを裏返し
左右対象の目蓋を開き
要らない穴のない耳と
まともな性器でセックス
死体

2007/03/04 (Sun)

[670] 障子に人差し指
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あなたに穴を開けました

興奮の中で安らぎを覚え

あなたの顔は霧の中

小さな穴

覗いた先の世界は

変わらない僕の部屋

ただ少し狭く感じた

明らかに何か失った

霧が晴れ

はにかみかみしめ

幸せを腕枕

ゆっくり眠ろう

眠れないその夜に

あなたに穴を開けました

2007/03/06 (Tue)

[671] ケンカなんかしなかった
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僕があの時、嘘をつかなかったら

君があの時、怒らなかったら

僕が素直に謝っていたら

君に素直に謝っていたら

僕が正直に話していたら

君が話を振らなかったら

僕が早めに寝ていたら

君が先に寝ていたら

昨日、別れていたら

去年、同棲しなかったら

一昨年、付き合ってなかったら

あの時、君が断っていたら

あの時、僕が告白しなかったら

友達にならなかったら

出会わなかったら

あの場所に行かなかったら

バイトしなかったら

卒業しなかったら

入学しなかったら

僕が生まれてなかったら

母が僕を産まなかったら

父がゴムを外さなかったら

父と母がSEXしなかったら

父と母が出会わなかったら

父と母が生まれてなかったら

君の両親が生まれてなかったら

日本が戦争に勝っていたら

戦争なんて始めなかったら

武器を持たなかったら

木から降りなかったら

木に登らなかったら

肺呼吸しなかったら

エラ呼吸しなかったら

呼吸しなかったら

存在しなかったら

無すらなかったら

もしもの話が本当だったら

本当の話が嘘だったら

嘘が嘘じゃなかったら

もしも

その後、君が泣かなかったら

そこで、僕が謝ってなかったら

二人が、仲直りしてなかったら

それから、結婚してなかったら

お前は生まれてこなかった

かもね

2007/03/08 (Thu)

[672] 3と3と3と3
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3年かけて書いた詩は

3分足らずで読めたけど

3分ちょうどで書けた詩は

3年経っても読まないや

2007/03/08 (Thu)

[673] 反則だ
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笑って裏切るなら

殺せたのに

その顔はないよ

死にそうだ

2007/03/08 (Thu)

[674] ∞−君<2
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よっ人類!
気軽に声をかけて
振り向いたのは
驚いたお婆ちゃんが1
睨むサラリーマンが3
見下す目をしたOLが2
ビクついた腐女子が1
その中に君の姿はなくて
振り向かなかった
その他大勢
その中にも君の姿はなくて
何事もなかったかのように
走りだす地下鉄の電車
その先に君の姿はなくて

君の名前も知らない天秤は
正確な重さを計れずに
逆方向に傾いた
帰る家は確かにそっち
友達も見ず知らずの人も
親も兄弟も僕もそっち
人の命を平等に
正確に計りたがる天秤は
君以外に傾いた
坂を下る地下鉄の電車
その先に君の姿はなくて

2≠1+1で
2>1+1で
∞‐1<1と入力
コンピューターに
拒否られた
数学者に
難しいことを言われた
君は何も言わなかった
振り返らずに反対側に
一人坂を登って苦しんだ
ほぼ垂直の急斜面
落ちていくのは
地下鉄の電車

よっ人類!
振り向いた人類半分
振り向かなかった残り半分
今日からここが
新しい世界
地下鉄の電車から降りて
新しい世界に入る
「お帰りなさい」と
声がする
その先に君の姿はなくて
「ただいま」を言えない
間違いのない世界に
1人取り残されたのは
僕の方
正しい方向に傾いた
地下鉄の電車は走る
君を乗せて
その先に僕の姿はなくて
ここにいるのは
たった1

2007/03/08 (Thu)

[675] 2チェんねる
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本物はよく知らない
おれの知ってる方は
どっちかっていうと
アホリズム
白目で半裸で甲子園退場
帰りにスロットして
負ける
それから酒飲んで笑う
リアルでもアホな人を
想像妊娠してた

そんなあんたは
ヒーローでした
おれの中では
ヒーローでした

哲学なんて
言葉は堅すぎる
もっと柔らかくて
温もりがあって
繊細な芯のある冗談
世間じゃそれを
禁止ワードと呼ぶけれど
ときどき変に真面目
でも実はいつでも真面目
本気でアホなんだ
強そうに見えて
ものっすごい弱くて
折れて折れて沈んで
浮かんで
やっぱりアホで
自分じゃ気付かない強さ
たくさん持ってる
嫌う人はいない
嫌う人は味方にゃいない
正しかったとしても
間違っていたとしても
たぶん半分は嘘じゃない
いままで出会った
誰よりも
人間らしい言葉を吐いてる
そんなあんたが
大好きですよ

本物はよく知らない
おれの知ってる方は
どっちかっていうと
アホリズム
白目で半裸で甲子園退場
帰りにスロットして
負ける
それから酒飲んで笑う
リアルでもアホな人
気を遣わない気を遣う
リアルでも人に優しい
自然にゃ少し不健康な
アホなんだろう

そんなあんたは
ヒーローでした
彼氏の前では
ヒロインぶれよ
胸はなくても
心は乙女
そんな感じで
アヘアヘアハハ
あっあっあっあっ

奇妙な付き合いやったけど
楽しかったわ
ありがとさん
TVじゃ観たことない
お子様にゃ見せられない
スプーンの中では
ニーチョがヒーロー
警察に世話してもらう
あんたはヒーロー
そんな生き方マネしたい
どうやらおれも
アホでした

歯ァ磨いたか?
飯食ったか?
脱糞したか?
ブラつけたか?
そっちで楽しく
笑っているか
おれの中では
これからもヒーロー
いややっぱ
ただのアホで

もっと
話をしたかったけど
また来週

元気でな

2007/03/09 (Fri)
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