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老女と口紅。の部屋  〜 投稿順表示 〜


[75] ワンワンちゃんと行こう♪
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さぁ散歩行こ!

柴犬の
ワンワンちゃん
ジャーキー
一本もらったら

いつもの道を
チュンチュンども
蹴散らして
一心不乱に
らったった♪

グイグイッと
力強くね
電柱目指して
無我夢中!
おしっこでたから
一安心で
らったった♪

あの角曲がれば
ホの字のあの子は
ポメラニアン
お鼻合わせて
くんくんぱ
ついでにお尻も
くんくんぱ
‥なぜそこをくんくんぱ?
でらったった♪

草むらに
ニャーニャーいたよ!
ワンワンちゃんが
駆け寄れば
シャーシャーいってる‥
らったった♪

(ハッ!)
いつのまに
嫌やなアイツが接近中‥
やっちゃうよ?で
ワンワーン!!
すれ違ったら
まぁいいかで
らったった♪

疲れたねと立ち止まる
視線の先には荷馬車が通る

モーモーちゃんが
売られてゆくよ
ドナドナ。
悲しそうな瞳で
見ているよ
ドナドナ。

おすわりでお見送り‥で

気を取り直して
らったった♪

おうちに着いたら
チャプチャプ
お水を飲んで
晩のごはんは
なんだろなー♪♪

2008/11/07 (Fri)

[76] 夢回廊
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-夢回廊-

つらつらうつらと夢うつつ
ベッドに横たわる僕の体に
今日も平等の元に日は灯る
さぁ眠れる獅子にも白々と
緩く締めた夜は明けてゆく
目覚めの悪い夢を見ながら
程よく掻きむしられた喉仏
只今シーンは最悪の場面で
溺れる間際に掴んだ藁には
ハズレの文字が刻み込まれ
死に物狂いでしがみ付く指
ドラマチックにサスペンス
思考回路は特売の量産部品
頭の中は劇的に悲劇な訳で
つらつらうつらと夢うつつ
生きる為のイマージュなら
極楽浄土にリムジンで行き
お釈迦様のポケットめがけ
札束丸めてねじ込みながら
口は上手に胡麻を擦るのさ
天国へのチケット貰うまで
夢ならつらつらうつらつら
釈迦の野郎がおかんむりで
足首もがれて転がる坂道は
這って帰れよとあみだくじ
人生の筋書きのない筋道は
どうにもこうにも不安定で
情熱的に力尽きるお芝居に
神様の目が少しだけ開いた
つらつらうつらと夢うつつ
貧乏神の手には黒いバトン
長い夢回廊はエンドレスさ
もう歩けねぇよと仰向けに
垂れてきたのは釣り針に餌
パクっと喰えばサプライズ
社会の窓が開け放たれた今
掴みに行こうぜフリーダム
自慢の自信渦状は野放しで
顔は隠して前は隠す事なく
午後の大気を浴びに行くか
夢ならつらつらうつらつら
働いて涙隠して働き倒して
目も回る地球も回る星の上
まだ乗るのかい大観覧車に
法則は規則正しい無気力で
平穏な日常の中に繰り返す
あぁ回る回るよ時代は回る
夢ならつらつらうつらつら
石橋を叩いて歩くよ回り道
裏道には落とし穴横穴に熊
転ばぬ先の杖はへし折れて
とぼとぼ歩けば棒にあたる
痛くないフリするのは何故
砕け散る気力の収集家は誰
座右の銘は七転び八起きさ
つらつらうつらと夢うつつ
羊のフリした子猿が小芝居
見抜かれるのは時間の問題
百円均一の手順書を片手に
見失うはずのないシナリオ
ズル賢く生き抜く為の想像
イマージュを帰路の途中に
ポストカードへと書き記し
宛て先は未来の僕の元へと
僕だけが知る僕への手紙に
また神様の目が少し開いた
夢ならつらつらうつらつら
夢回廊はフィナーレ間近で
切手は貼らないがいいかい
真っ赤な顔したおじさんの
四角いお口は沈黙のままに

2008/12/29 (Mon)

[77] おたわむれ
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‐おたわむれ‐

お殿様は
 修学旅行

紅葉を見に
 行こうよう♪

家来は
イラっと

奈良の
鹿に小判

見上げる
殿様‥

見下す
大仏‥

手の平が
 何か頂戴。

ギラつく
 殿様の目

よじ登る
おたわむれ

お殿様の
あまがえる

ポッケから
 逃げ出した

止める家来は
 切り捨て御免。

手の平で
 仁王立ち

裾、捲り上げ
   立ち小便

見上げる
家来と蛙は

アンブレラ。



殿、
おたわむれを‥

2008/10/29 (Wed)

[78] シンパシー
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聞くけど‥

どこに惹かれたの?
甘い香り?
それとも丸い形?

私が欲しいのなら
力づくで
奪い取ってごらんよ

本気の遊びなら
付き合ってあげる

すれ違い様に
ぐっと引き寄せて
唇を頂くの

そんな時は
不意がいいわ

流れのある
スクランブル交差点

時を止めるのは
あなた次第よ

その後に
連れ去るがいい

しっかりと胸に抱いて
そしてしなやかにね

真っ赤な
スポーツカーで
お城へ行くの

ベッドは大きな物がいいわ
勿論ワインは欠かさないで

本気の遊びよね?

そこは
オブラートに
包まなくていいの

そのままがいい

私なら平気よ
貴方に興味は無いもの

焦がれるのはストーリー

本当に欲しい物は
ドキドキ感よね、


ねぇ優子
聞いてる?

この
駆け引きの無い
本気の遊びに

あなたは
シンパシー感じた?

そう‥

じゃあ

あなたも私も
時を持て余す

遊女

って事かしらね

2008/11/15 (Sat)

[79] 千本松原なごり唄
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なごり
なごり惜しやの
おとみさん

振るうるたもとの
みぎ ひだり

赤い鼻緒の切れぬまに
見送る松原 霧の中

蛇の目の傘には 露一つ
つたう雫はひそやかに

背なのやや子は
 すうやすやと

あぁ
あの人は

すがるこの手はお荷物と
 勝手なお人は夢を追う

すルルル解けた帯のよに
夜明けを待たずに去るお方

お天と様は知るまいと
 ミノに包まり後にせん

憎い
恋しい

憎い
恋しい

あぁ
あの人が逃げてゆく

振り返ることすら
   しいやせん

暮らしはきつく
爪を噛むというのに

勝手なお人は夢を追う

あの人に
 愛や情けが
  あるものか

あああ あぁ〜
あの人が逃げてゆく

振り返ることすら
   しいやせん


振り返ることすら
   しいやせん

2008/12/29 (Mon)

[80] 呪文と幸福の関係
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‐受け継がれたもの‐

希望と
もて余す程の乳房

両腕の籠に
 揺られながら

頬づりと共に
 母親のくれた

(生まれてきてくれて
     ありがとう)

幸せになる為の
呪文を浴びながら

安堵の海に漂う僕を

優しい貴女は
大切に育ててくれた

眠れる僕に

幸 多かれと
笑顔 絶えぬようにと‥



心配しなくても
   いいんだよ

幸福の呪文は
僕がかけておいたから

母親から受け継いだ

(生まれてきてくれて
     ありがとう)を

君の小さな手の平に
 聞かせておいたよ

君だけが

幸福を沢山
 掴み取るようにと

僕が

両腕に抱えた幸せを
   こぼさぬよう

大切な君に
 そっと唱えた
   ありがとう

僕は知っているのさ

母親のくれた呪文‥

本当は

万人に
幸福を呼ぶ為の

呪文ということを‥

2008/12/20 (Sat)

[81] 黄砂
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-黄砂-

ステージはここ、二十回建てのマンション群。開け放つリビングに一室を射抜く西の日差し。ふと言い知れぬ気配に耳を傾けると徐々に見えてきたものは、うやむやの内に忍びよる生温かい風と黄砂。その動きに音は無く、沼にとぷりと浸かるかの様に不快な大気が僕の体を取り巻いていた。瞬時に沸き上がる恐れと不安。無意識のうちに一路ベランダへと駆け上がる。見渡たす先の町は砂塵の闇へと消え去りて、その脅威は先程まで公園で遊ぶ子らをも容赦なく飲み込んでいた。同時に狭所感は激しい動悸を呼び覚まし、両足を棒の如くすくませる。この状況下で脳裏に引き戻された過去は、遠く悲しい記憶に激しくリンクした。それは窮地より逃れる為に、押し入れの布団に隠れた幼年期。そしてこの心は孤独感に不随する果てしのない不安へと転落するだけだった。不安定な呼吸と共に、砂を噛む感覚と消えた下半身。幻覚にも似た現実は対処を誤れば自らの精神破壊は免れず、やがては心体に怪しい妖精が住み着く事となる。ゆっくりとゆっくりと部屋に戻るが安定との境界線は手探りに委ねられ避難へと向かう視覚は狭く両足はすり足となり、テーブルを目指すも途中にあるタンスの角は硬く、ぶつけた足の小指がペチッと鳴くのが聞こえた。と同時に光速で駆け上がる痛みは腰を砕きながらも、この不愉快な事態は笑える涙一つで完結を迎える事となる。

ハハハ
痛てててテテ‥と

2009/02/03 (Tue)

[82] -DOLL-
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こうして


君はただ
傍にいるだけ

見つめ合えた
 優しい空間は

僕だけの世界

真っすぐに
 受け止めて

僕ら二人は
特異な関係でも

心 休まるから
  離れられない

でもね

千の瞳が
引き裂こうと

気持ち悪いって
追われたんだ

何も悪いこと
 してないのに

だから
屋根裏なら‥

もぅ会社に
 行かなきゃ

退屈しないように

ラヂオをは
つけておくね



じゃあ理香、
いってくるよ。

2009/02/03 (Tue)

[83] 太陽の詩っぽ
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お日様が

とぷり
 とぷりと
  暮れたなら

抜き足
 差し足
  忍び足

こそりと
 歩む路地裏の

人には
 こびぬ物語り

なんの因果か猫となり
 人に飼われてみたものの

肌には合わぬ
 あの暮らし

思い出す程 切ないが

捨てた主人に
 未練はないさ

心が凍てつく
  こんな夜も
ヒゲが折れそな
  あんな夜も

天涯孤独と決め込んで
しぶとく生きてやるんだと


ねぇ
 旦那ぁ‥

そりゃね、
コタツの温もり恋しいが
 今となっちゃ〜流れ者

誰もこんなオイラを
 拾っちゃくれませんぜ


ビルの谷間を足早に
 月の明かりに導かれ
  どこ吹く風と独り旅

いつか必ず

太陽のしっぽを
 掴んでやるのさ



そうしてノラの
 つぶらな瞳は

いつまでも
いつまでも

綺麗な星空を
見つめておりました。



とさ

2009/02/11 (Wed)

[84] 高島屋で‥
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高島屋で

同僚のハナ子は
試着室に入るエテ子を
偶然 見かける

見去るフリをしながら
こっそりと覗き見。

得意気な顔で
ポーズを決めながらも
ルンルン♪で着飾るエテ子


ハナ子は失笑を
 こらえながらもガン見。



衣裳は一流だが
  エテ子では

どう見ても
ブサイクとしか
言わざるを‥えない。

2009/02/11 (Wed)
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