詩人:しゅんすけ | [投票][編集] |
ここから始まる小さな物語を
あなたはまだ知らない
ここにだけ咲いた名もない花を
まだ誰もしらない
その小さな両の手で
いったいどれ程の優しさを学び
その輝く珠の瞳を
どれ程の涙で磨き、輝きを増すのか
あなたに訪れるすべての時間は
時にあなたに幸福を与え
時にあなたをうちのめすでしょう
その度にわたしを思い出してください
その幸福の中に寂しさを
また、その悲劇の中に強さを
きっとあなたに
与えられる者になって見せるから
さあ、旅立ちの時です
ようこそ
今日からここが
あなたの世界
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愛するものの無い者に
伝えられる言葉を
僕は持たない
誰にも愛されたことの無い者に
伝えられる言葉を
僕は持たない
ありがたいとおもはねばなるまいて
それでも誰かに
言葉を伝えたいと思える勇気を
それでも誰かと
解り合いたいと思える欲望を
殺してはならないのだと
知ることができたのだから
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なるべく小さな幸せと
なるべく小さな不幸せ
なるべくいっぱい集めよう
て
つぶやいてみたけど
やっぱりわかんねぇや
なりたい自分になれるように
成るべき自分を高めるように
ほんとの自分を甘やかさないように
て
いつも思ってるけど
やっぱきついわ
ああ
だっせ
もっかい最初から
やりなおそ
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まったくもって他人事
ではない
命の尊さなど
生きる苦しみを
本当の意味で知らない俺には
伝えるすべもない
悔しい
ただ
ただ
悔しい
死んではいけないのか
とは意味が違う
生きる理由
生きなければならないわけ
爪がくい込んで血が出るほど握ったこぶしにも
千切れるほど噛み締めた唇にも
それは書いてない
だから
これはただのお願い
お前は死ぬな
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盛者必衰の理を
如実に現す季節を眺め
隆盛を期した虫の音に
早くも終焉を感じずにはいられない
無ではなく
有でもない
朧気な輪郭を示す眼前の世界には
ただ在り続ける使命を背負い
繰り返すために繰り返す
その人の性にも似た存在の
ただの一辺が転がっているに過ぎないのに
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過去を棄てる
名を棄てる
まぁ擬似的なことならね
実際やるのは大事だ
恵まれた環境
飽食の時代
愛を探す気になれるだけましか
赤面の恥態
蒼白な悪行
反省は己の為にするものだ
おいおい
もっとまじめに生きろよ
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おれは特別じゃない
いい人でもない
それでも時々
人に優しくしたり
誰かに好かれたり
好きになったりする
俺は特別じゃない
だからたまに
いい人ぶったりもする
腹のそこじゃ見下してんのに
心配したふりをする
おれは特別じゃない
そこでやっぱり特別になりたいと思う
んで案の定
挫折する
たまには感動とかして
泣いたりもする
そんな俺にも
特別な人がいて
特別な人達がいて
死んだり生きたり
泣いたり笑ったり
やっぱり特別じゃないから
特別ってなんだろ
そんなこと考えたり
ねぇ?
特別ってなんですか?
普通ってなんですか?
ね?
アホらしい
誰かに教えてもらおうなんて思ってもないくせに
そうそう
おれは特別じゃない
だから
嘘も吐くんだ
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なしくずし的なリアルに
必死になって逆らってみても
結果は差ほど変わらなかったりする
思い通りに事を運べるほど
まだ賢くも汚くもないから
なんて言い訳を
何度自分に言い聞かせただろうね
狡猾な者が常に悪だとは限らないことは
とっくに知ってるはずなのに
気に要らない現実は
曲解するか見ないふりして
自分の弱さを遠ざけた
ゆめも
うつつも
もう後はソレを越えるだけなのにね