詩人:しゅんすけ | [投票][編集] |
二日前指を切った
厚さ0.5ミリのステンレスの板の
優しさを忘れてしまったソリッドな角で
それでも
皮一枚切れた程度なのはきっと
無神論者の俺への超常的な当て付けに違いない
何かにつけて走る痛みと驚きに苛立っていただけなのか
長雨のせいで鬱々とした気分だっただけなのか
夕刻から泣きわめく牛蛙どもがファックファックといっているようにしか聞こえない
こんな日は心のそこから感謝するよ
日本が銃社会じゃなかったことに
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道徳や倫理や理
法や規則や律
飯くって糞して寝るのを繰り返す
たまにセックス
イルミナって
ロスチャイルディーな世界の真ん中
ああ
ゲシュタルトって知り合い?
選択肢は自分に都合よく常に捏造
電卓っつうのはスマートな想像
多元宇宙論が好きなんだ
だから中二のガキ…
あ。
かんだ。
小児性愛のクソヤロウやレイプ犯と
同性愛を同一視するのは違うだろ
だけど
詩を書いてるのは同僚には秘密だ
合言葉は秘密は誰にだってある
ああ
イカれてるね
こんちくしょう
灰皿片さないと火事になんよ?
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ぽつりぽつり
雨がふる
とつりとつり
君が吐く
ぼそりぼそり
苛立ちが募る
かつりかつり
明日の足音
こつりこつり
扉は独りでには開かないから
そろりそろり
臆病な反芻を繰り返す
ふらりふらり
ふらふら
ひらりひらり
ひらひら
きらりきらり
きらきら
あのね
君がいてくれるから
とろりとろり
とろりとろり
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この町にかつて映画館が五軒と風呂屋が八軒、銀行の出張所が三軒あったと父は言った。
私の幼なじみたちはみなここを離れ、都会に出て働くのが当たり前だと思っていた。
半分はその通りに生きているようだ。
残りの半分は帰ってくる。
今はこの町に映画館も風呂屋もない。銀行の出張所も一軒あるだけ。
誰もが想像するような自然と共に歩み続けた源風景などない。
そこにあるのは文明に憧れ、文明に忘れ去られた傲慢。
未練や哀愁や敗北感。
金に変えたプライドを擦り付ける老人。
無関心を装うよりも、正義感とプライバシーを棄てる方が簡単なのであればここは住みやすいのだろう。
ただどうしてもという方には、都会に住み、土地の歴史になど一部の興味ももたず、風景に勝手に感化される事を是非ともお勧めする。
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酒のんで
知らない人とセックスして
いや知ってる人かもしれないけど
お母さんに言われたのに
知らない人についていっちゃダメだって
でも好き嫌いもダメだって
友達だったはずなのに
猫をかってるなんてみえすいた誘いなのに
結婚指輪だってはずさないのに
あー
もういやだ
後悔しか残らないなんて
知ってたはずなのに
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理想なんか追いかけたってきりがないよ
赤らんだ頬は酒のせいだと言い張る君は
理想的なシルエットで僕の優越感を満たした
自分自身が僕の追いかける理想の一つだと知ってるくせに
完璧な悪戯顔は朝を忘れたい街によく映える
だからさ
別れちゃえば?
君の右手の人差し指と親指の間に込められた力は
銀色に輝くリングに阻まれて僕の薬指には届かない
この鎖を繋ぐ事を最初に知った友達は君なのに
男にでもフラれたの?
完璧な我儘と下手くそな演技は相変わらずで
代わってしまった君の部屋
傷を舐める僕と
酔ったふりを受け入れる君
需要と供給
思慮と欲求
多分いつも通りどっちかが飽きるまで
理想なんか追いかけたってきりがないよ
理想なんか
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リリカルな説明文に埋め尽くされて
モラリストの性癖はモラルへと昇華する
世界の中心で生まれた命の行方は
朝を待って噂の種となる
すべてを愛と呼ぼう
そうだ
すべてを愛と呼ぼう
世界はきっと方程式でできているから
そんな馬鹿げた迷信が歓びの因子
君の根元をたどればただの精子
さあご一緒に
そうだすべてを愛と呼ぼう
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なんだってダーリン
胎内にベイビー
僕は何を感じるのが正しいのか
一言で言うなら混乱
なんだってダーリン
うれしいさメイビー
知らされた瞬間に全力で喜ぶ奴は
きっと多分嘘っぱち
なんだってダーリン
猫たちのエンヴィー
大丈夫きっと仲良くやってくよ
根拠なんて欠片もないけど
なんだってダーリン
ペットボトルはヘビー
ああ全部"おれにまかせろ"
そうだ君は"いのちだいじに"
そうなんだダーリン
なんなんだダーリン
喜びと驚きと期待と不安
ああ安っぽいよダーリン
だけどこれが幸せってことで
いいんだよね?
ベイビー
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真理を知ることは出来ないと誰かが言った
真理など知りたくないと誰かが言った
目と耳と皮膚で知り得ることなどたかがしれてる
鼻と粘膜と脳で感じるものなど本当なんかじゃない
大昔の偉大な哲学者が何を言おうが
明日の俺には金も食い物も君も必要
明日のマリオネットの品評会でどれを選ぼうが
未来の俺には大した影響なんかない
選べるのは
選択するのかしないのかだけ
選択したことを誇りに食い物にされるのか
流されない弱さを誇りに食い物にされるのか
定められた獲物としての人生を
如何に楽しく過ごすかを考えよう
人生は棄てたもんじゃない