詩人:しゅんすけ | [投票][編集] |
悲しいと言うことを
悲しいを使わないで表現したかった
愛しいと言うことを
もっと素直に伝えたかった
この部屋を出て
君が最初に僕を忘れる瞬間を
透明になって覗いてみたい
明日なのか
もっとずっと先なのか
玄関から見える公園に
遊ぶ子供を見た時なのか
そういう意味のない思考が
理由もなく垂れ流されるのは
たぶん夏のせい
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さんぜんせかいのからすをころし
きみとあさねがしてみたい
狂ってる
狂ってる
空は澄み渡る青
腐ってる
腐ってる
海はやさしく凪いで
壊れてる
壊れてる
ひまわりは凛々と光り
愛してる
愛してる
君の笑顔に負けないくらい
死んでいる
死んでいる
夏を虹色に染めるんだ
染まってる
染まってる
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『 ………… 』
うん
『---------- 』
あー
『★♪♭‰Åヰ‡¶♯♭♪』
え?
『→→→→→→→→→→→→→』
いいや
『仝ゞ〃〜‖|”“〆々`゛』
へえ
『$♀∴∞☆◆▲◎●』
なるほど
『БВИОЁχψω』
俺もそう思う
『┫┝┣┯┛┗━』
あー、うんうん
『∽∝◯ゐÅ∽∝√』
え、何が言いたいわけ?
『あんた、あたしの言うことなんて聞いてないよね?』
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君が産まれたら
最初にかわす言葉はなんだろう
「誕生日、おめでとう」
なんかひねくれていて嫌だ
君の最初の誕生日なんて
下手な詩人みたいじゃないか
「生まれてきてくれてありがとう」
そこまでへりくだるのもどうかと思う
産んだのは俺じゃねぇし
「こんな世界でごめんね」
何様?
却下。
「はじめまして、これからよろしく」
いいそうだなぁ。俺
相手はわかんないだろうけど。
さぁ。これからは三人だけど。
俺、なんとかやってみるからさ。
「愛してるぜ(笑)」
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子供の文章力がないと
どこかで聞き齧った様な話を口のでかい四十路のなんとかちゃんママがでかい声で話している。
通称ママ友たちはスマホをいじりながらつまらない話をつまらなそうに聞いている。
公園はいい陽気だ。
誰も子供なんかみてやしないのに、子供の将来の不安ばかりでかい声で話している。
世にも奇妙な世界に迷いこんだようだ。
タモリロスさながら辺りを見回してみた。
子供を無視して子供の安全や将来を片手間に大声で話す人たちと、家族のなか良さそうな姿を他人に見せたい若い親子と、毎日来てるじいさんと、。
サングラスはない。
あと五分歩けば三倍の広さの公園があるのに。
はぁ。
静かにサボりたい。
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悲しいことを数えれば
生まれる前の悲劇すら
取り返しのつかない失敗
楽しいことを数えれば
生まれた命の数を係数に
限りないインフレーション
やり直しなんてできない
忘れることもできない
正しいらしいことと
当たり前らしいことと
パズルは
クイズは
ゲームは
人生は
なんとなく続いている
体には悪いらしいことと
曖昧な愛と
そういうもので満たされながら
そうだね
続いている
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真理を知ることは出来ないと誰かが言った
真理など知りたくないと誰かが言った
目と耳と皮膚で知り得ることなどたかがしれてる
鼻と粘膜と脳で感じるものなど本当なんかじゃない
大昔の偉大な哲学者が何を言おうが
明日の俺には金も食い物も君も必要
明日のマリオネットの品評会でどれを選ぼうが
未来の俺には大した影響なんかない
選べるのは
選択するのかしないのかだけ
選択したことを誇りに食い物にされるのか
流されない弱さを誇りに食い物にされるのか
定められた獲物としての人生を
如何に楽しく過ごすかを考えよう
人生は棄てたもんじゃない
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なんだってダーリン
胎内にベイビー
僕は何を感じるのが正しいのか
一言で言うなら混乱
なんだってダーリン
うれしいさメイビー
知らされた瞬間に全力で喜ぶ奴は
きっと多分嘘っぱち
なんだってダーリン
猫たちのエンヴィー
大丈夫きっと仲良くやってくよ
根拠なんて欠片もないけど
なんだってダーリン
ペットボトルはヘビー
ああ全部"おれにまかせろ"
そうだ君は"いのちだいじに"
そうなんだダーリン
なんなんだダーリン
喜びと驚きと期待と不安
ああ安っぽいよダーリン
だけどこれが幸せってことで
いいんだよね?
ベイビー
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リリカルな説明文に埋め尽くされて
モラリストの性癖はモラルへと昇華する
世界の中心で生まれた命の行方は
朝を待って噂の種となる
すべてを愛と呼ぼう
そうだ
すべてを愛と呼ぼう
世界はきっと方程式でできているから
そんな馬鹿げた迷信が歓びの因子
君の根元をたどればただの精子
さあご一緒に
そうだすべてを愛と呼ぼう
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理想なんか追いかけたってきりがないよ
赤らんだ頬は酒のせいだと言い張る君は
理想的なシルエットで僕の優越感を満たした
自分自身が僕の追いかける理想の一つだと知ってるくせに
完璧な悪戯顔は朝を忘れたい街によく映える
だからさ
別れちゃえば?
君の右手の人差し指と親指の間に込められた力は
銀色に輝くリングに阻まれて僕の薬指には届かない
この鎖を繋ぐ事を最初に知った友達は君なのに
男にでもフラれたの?
完璧な我儘と下手くそな演技は相変わらずで
代わってしまった君の部屋
傷を舐める僕と
酔ったふりを受け入れる君
需要と供給
思慮と欲求
多分いつも通りどっちかが飽きるまで
理想なんか追いかけたってきりがないよ
理想なんか