詩人:ヨミ | [投票][編集] |
離れて 歩いた
いまさら
話すことなく
灰色の空
左手の素っ気なさに
俯いた僕
あの頃の今
粉々になった
感嘆するほど
何もない自分に
気づき
心泣いた
手と手が 近すぎて
でも触れない
埋まらない
空白
知らない誰かに
戻れない
そんなこと
わかってたのに
わかりたくなかった
詩人:ヨミ | [投票][編集] |
ここに感情
おいておこう
何もかもを失う前に
虚しさのあまり
ここに縋る
そんな弱さを
笑っておくれ
存在価値が
わからなくなって
自分が誰かの
変わりになるのも
嫌で
それでも
確かな言葉を
もらいたい
そんな自分に
もう疲れたんだ
いつか それすら
笑いたいけど
笑えるときは
失したあと
詩人:ヨミ | [投票][編集] |
生きている
ただそれだけで
いらないものが増えて
消えたい
そう思うだけで
楽になれる
苛立ちは
求めるが故の
愚苦感
それが無ければ
なにもない
天に堕ちて
地を仰ぐ
空しさ
わらえ
詩人:ヨミ | [投票][編集] |
眩暈が夜を覆う
終電前の普通列車
閑散とした駅
鞄を捨てて
何処か 遠く へ
色づく街灯り
蔑んだ目でみてる僕
わかっているのに
何故だか
全てが滑稽に思えた
これからこの景色
見るたびに心が沈んで
壊れた今日を思います
この日が夢でないかぎり
詩人:ヨミ | [投票][編集] |
誰もが
過ぎ去ったものを
昔のことだと
嘲笑ったね
僕は穴が空いた
心 隠してる
…は過去に始まり
今を浸蝕しつづける
気付けば とても
埋められず
とても とても
大きな傷みを
抱え込んだ
生きた屍
詩人:ヨミ | [投票][編集] |
変わらない心なんて
もう どこにもない
知っていたはずなのに
何故か 壊れていく
もっと ごまかせば
よかった?
感情 邪魔になった
それだけの 今
それだけの
それだけの
ために
もう 終わる
詩人:ヨミ | [投票][編集] |
いつかとよく似たこの夜
全てが嘘だったら
あの日もそんな譫言に
ひとり埋ずもれていた
儚いもの
まるで ずっと
在るものだと
思いこむ
いつか全て
なくしたら
今の自分が
無になるようで
塞いだ
詩人:ヨミ | [投票][編集] |
歪にくねる
日々 の樹よ
限られた実
なんでもいい
なにか
「刻んでくれ…」
窓のひびを
爪でなぞり
割れた爪を
腕にあて裂く
かれら
狭い部屋にいる
自演の孤立が
本当の自由で
与えられた広い部屋
其処にいるおまえこそ
飼い慣らされた
虫のよう
植え付けられた
悲恨の実を
かじって
生かされた
気づいていない?
土の中には
共がいるよ