詩人:アルバトロス | [投票][編集] |
期待しない
でも信じている
その温もりをいつも欲している
君から聞こえるリズムを愛している
ただそれだけのこと
これ以上などない至高のこと
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青い背景
眩いフラッシュの中を走り抜けた
そして僕は今
スピードを緩めて沈黙する
歩き方を忘れてしまった?
いや初めから知らなかったのだ
青が窪みに落ち込んで淀んだ藍
突入するのではない
脱出するのだ この青から
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今日は夜が長いな
本でも読むかな
君に言わせれば今の僕は元気じゃないんだろう
でも違うんだ
そんなんじゃないんだ
ただ今はそんな気分なだけ
君の作った夕食を
電子レンジが温めている
それだけなのにどうして僕は嬉しくなるんだろう
でも違うんだ
そんなんじゃないんだ
ただ今はそんな気分なだけ
手を伸ばせば届きそうなゴールは
目指した場所とは違っていて
歩き出せない僕を責める人は僕だけだった
そうして立ち尽くしているうちに新しい朝が来て
昨日とは少し違う今日がある
僕も同じように違う僕になっているのかな
どうしてだろう
君と暮らしていると考えちゃうんだ
いつもってわけじゃないけど
でも違うんだ
そんなんじゃないんだ
ただ今はそんな気分なだけ
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言うことを聞かないその身体で
自分自身を演じきれ
ギシギシと不愉快な音が聞こえるだろう?
今にも飛んでいきそうなその心で
誰かと愛を確かめろ
予想できない旅になるだろう?
濁った目で
ふさいだ耳で
とんちんかんなその頭で
信じたものだけを信じて歩いていく
それしかないじゃないか
それしかないのだろうか
誰に聞いた?
わからない
俺だけが聞いていた?
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言いたいことがあったはずなのに
これはつまりそうだって閃いたはずなのに
バスを降りると忘れている
そんな単純で忘れっぽい自分が嫌になるけれど
顔見知りの木がおじぎをするから
まあいいか
いいんじゃない?
家に帰ろう
思い出したことがあったはずなのに
これはおそらくそうだって辿り着いたはずなのに
お風呂から出ると忘れている
そんな単純で忘れっぽい自分が嫌になるけれど
頑固な冷蔵庫が今日も唸っているから
まあいいか
いいんじゃない?
さあ寝よう おやすみ
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渇いている
でもね その炭酸水は砂の味がするから
渇きを与える
そう その炭酸水は砂の味がするから
唾を飲み込んでみる
でもね その炭酸水は砂の味がするから
それでは満たされない
そう その炭酸水は砂の味がするから
飲み干してしまいたい
眩しすぎる灰色の君を
何度も吐き出して
何度も飲み干してしまいたいのに
君がいるせいで
また渇いている
でもね その炭酸水は砂の味がするから
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スーッといって
ストン!
スーッといって
フワリ!
スーッといって
クルンッ!
スーッといって
…ドカーン?
ねぇ、どうなるかな?
上を見上げて聞いた
どうなるだろうね?
少し笑って答えた声
肩には大きな手
僕がどこかに飛んでいかないように
スーッといって…
どうなったんだろう
あのときは穏やかな青空だったっけな
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知らないうちに夜が明けて
知らないうちに太陽が沈む
よくわからないけれど生きていて
よくわからないけれど死んでいくんだろう
ねぇ、知らないことばかり
よくわからないことばかりだね
知ったかぶりして
わかったふりしてるだけだと思わないか
今日も自分はおいてけぼり
遠くから自分の背中を見ている
見えなくなったときが死ぬときかな
そんなことを考えながら
ずっと同じ場所から動けずにいる
「今日は何があったんだい」
そう誰かに聞いてほしくて
重大な告白をしたくて、したくて