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清彦の部屋  〜 投稿順表示 〜


[151] 落書きノート
詩人:清彦 [投票][編集]

心…どうする?

湿気 部屋 ひとりきり

空白 ノートは無駄

思考はぐるぐる

手足はいつも動かない


年金の問題にしても

いつだって、そう、甘やかして

ほったらかしておけば

腐敗 怠慢 妥協 裏切り

人と何かを強く結ぶには

信念が要るってのに

システム テクノロジー

組織、社会、団結力

出来上がった枠の中

飼い殺し、いや、甘えだ

おかげでそれなりの毎日


本来はもっと弱肉強食だった

獲物を狩って喰っていた

いつしか言葉と文字が発明され

知識の継承を積み上げて

安泰の上に文明が建ち

おかげで一見、平和な今日さ



誰が僕の事を見ている?

善も悪も枝分かれしてしまって

小さなコミュニティのはしっこで

今日も誰かが歌ってる


僕は誰を見ていればいい?

完全なる不完全を目の前に

横たわる堕落した部屋の角

今日も意味もない落書きが増える


全てはいつもホラ

空虚だよと仏が嘲笑ってるね


もて余した自由を使いきれない

小さなこの僕に

間違いのない本当の何かを

誰か僕に見せて下さい



2016/04/17 (Sun)

[152] コイン
詩人:清彦 [投票][編集]

もて余した欲求の成れ果て

感覚は神経を捕らえて

衝動は像を纏った

誰も座れないはずの椅子に

気づいたら誰かの影が見えるよ

空は快晴、眩しすぎてうざったい

雲ひとつないのがまたしゃくだね

いつだって、無い物ねだりさ



遮断していて聞こえないメロディ

本当はいつだって見ないふりしている

コインのすぐそこだ その裏側

目の前に転がっているはずの

不都合で不快な真実



誰だって変革には痛みを伴う

デタラメな今日を歯車が

噛み合わないまま刷り練らして

そりゃあ自分のせいには

なるべくしたくないもんねぇ

闇雲に森を歩いても

見えてないモノがあれば

永遠に出られない



わかっていたんだよ


あの影は僕自身さ

だって、僕が僕を殺せるかい?

それどころか

僕は僕の意志で動いたりしないね

コインは自分勝手に裏返らないように

僕にだって常に付きまとう風

彼は歌の中を強く吹き荒れる風だ

正体不明の衝撃

遮断して聞こえなくても鳴り続けるよ



今日だって、

疲れ果てた欲求の成れ果て

理想や夢や憧れや希望や愛や

恐怖や憎しみや絶望や死や



2016/06/20 (Mon)

[153] 名も無き海月
詩人:清彦 [投票][編集]

意味もなく、あてもなく

真理もなく、もはや

求めることさえ無き

漂う海月よ


海の流れに逆らわず

ぼんやりと輝く神秘

君は謎に満ちている

君は私の憧れだ


例えるなら君は

風や雲や火のようだ

善も悪もきっと無い

有るのは恐らく事実のみだ

つまりなにも望まない


なにも望まないものに

私はどうして憧れをもって

君のようになりたいと

そう思うことが出来るだろう


月は太陽ではないように

望まぬ事は憧れではないのだから



だけど本当は君も私と同じで

私も迷い、漂う現象に過ぎない

すべてはそうであって

またことごとくそうではない


これ以上は言葉遊びの域をでない

私はこれを書くことをやめて

人生を謳歌するとしよう


海月よ、さようなら




2016/06/27 (Mon)

[154] 深い夜の風に
詩人:清彦 [投票][編集]

ひとまずここで

おやすみにしよう

このままでは全てが

拐われてしまうから


君の瞳をもっと

見つめていたかったよ

覗き込んで沈むよ深く


どうして時は過ぎ去った事は

戻せやしないくせに

過去なんかに囚われるなんて

気持ちもあの頃を甦らせたね



君が愛しいこと

ずっと隠していたよ

自分自身さえ騙していた極地の地図は

衝動の強い風に吹き飛んだ


僕は黙って君の話を聞いて

解ったふりして相づちしながら

帰したくなくて触れたくて

未熟で愚かなままの論理に

とりあえず言葉を任せた


ひとまず、ここで

ひとやすみを、しよう

必ず僕は伝えるから

一番愛しいこと

君のいう全てを受け止める事を



僕の愚かな哲学も音楽も

君への愛である事を今度、話すよ







2016/12/02 (Fri)

[155] キミという存在
詩人:清彦 [投票][編集]

交わす言葉など

実はさして重要ではないね

言葉の意味よりは恐らく

表情と仕草、感情を読み取るべきだ


情景を浮かべてごらん

全てにおいて背景は存在している

花柄のワンピースに麦わら帽子

風が吹いては夏の匂い

湿った暑さが喉を乾かすね



君が歩くたびに

世界もまた動いてるよ


君が瞬きで遮った刹那も

僅かに君は死に生まれ変わっている


細胞が見えるのかい?

進化の過程を信じるかい?

神様に祈るかい?

悪魔になってすべてを呪うかい?


もってこいの夜だよ


僕が喋る台詞は全て過去の引用

何かに操作された人形とも言える

全ての根源は実はキミさ

だってここは

キミの世界だろう?

僕は嬉しくてたまらない

何から何まで全て愛しいと

キミがキミをキミとして

存在している事が

2017/02/21 (Tue)

[156] ニヒルの酒場
詩人:清彦 [投票][編集]


鏡越し、想像を上塗りしていく様

そんな幾層もある何処か節目に

文明を否定したくなる時もあるさ


「一体何の意味があるわけ?」と

今日も誰かに呆れられてる

カランカラン鳴る氷が溶けるほど喋って

しかも自分だってそう思うんだから

まるで救いようがないね


素敵な音楽にはいつも

安定と不安定が繰り返されて

好きだったあの君へ

まっすぐの様に、あの頃の様に

五感が記憶へリンクする


年を取ったもんだね

全てを笑うことしか出来なくなって

生き抜くように抗うには

もう社会に子慣れすぎたかもしれない



僕は実のところ今でも

人の精神は自由だと信じたいんだ



「神は死んだ」

笑い笑われながら言ったのか

また、人の世、この暮らし

経済活動の隅っこで

孤独な人が集い音楽が流れるBar

迷える群衆、あての無い旅

酔いもあったのかなおぼろげに

煙草の煙が幾重にも重なって

あの時、叶えたかった君との暮らし

そんな未来の幻が見えた気がした

2017/08/24 (Thu)

[157] 春の嵐
詩人:清彦 [投票][編集]

人は過ちを繰り返す

信号待ちの交差点

本当はいつ飛び出したっておかしくない

もう、呆れるくらいに

幾度となく繰り返した痛みだ


出会う時はそう、突然

嫌な予感と並行して進む

その場任せの楽しさ、欲情

君を見ながら、でも今度は

僕は自分自身も見ているよ


どーしてか今までだってさ

上手いこといったりいかなかったり

どっちにしろ

出会いには欲望が付き添いで

愛しさに痛みは常だってのにさ

わかっていながらも何度もホラ


また自殺するみたいに僕は

美しい空と水平線の見える崖に

向って歩いて進んでる


集中して、よく感じてみな

ここには風しかないよ

僕を暗い渦へと誘う

轟音と突風

容赦なく叩きつける

春の嵐のような痛みだけが

2017/08/27 (Sun)

[158] 彼方
詩人:清彦 [投票][編集]

じりりじりりと

うんざりするほどの暑さと

目を覆うようなアスファルトの照り返し

夏の喧騒、嫌でも流れる汗を

手で拭ってさ


木陰に隠れて見上げたら

緑葉の彼方、青空が

もう、暑さにも慣れたよねと

微笑んだ途端、明らかに

時間は経ちすぎてしまっていたようだ


通り過ぎていったはしゃぎ声

ひび割れて横たわる

蝉の抜け殻

2017/08/27 (Sun)

[159] 追憶
詩人:清彦 [投票][編集]

君の手首には刻まれていた

付箋に音符が踊るように

痛みと、赤く、奏でて



僕はヘラヘラ笑う道化師さ

夜道を煙草の煙フカしながら歩き

人目をはばからず、煙をもて遊ぶ



街が僕らを拒絶していた

そんな気がずっとしていて

だから君しかいなかった




音楽は秩序を暴走する衝動だ

全てをカオスに踊らせようとする

ふたりに出逢った意味なんか無かった

だから、あんなに愛し合った



街が今日も規則通りに動く

決まった時間に運ばれて、出社して

別に誰が悪いわけでもないことが

一番苦しいし虚しい

どうか、痛みよもう一度

僕を殺してくれ



君の手首に刻まれていた

付箋に音符が踊るように

痛みと、赤く、奏でて

2017/09/21 (Thu)

[160] マボロシ
詩人:清彦 [投票][編集]


傍観の果てには

悲しみの彼岸があった

真実の中には

覆い隠せない欠如があった


あれよあれよ、流され眺めて

いつの間にか まるで

あの場所に戻ってきたようさ



それでも探しに行くんだろう

同じ夢を


駆け抜けた道の端

僕を見ているような 勿忘草

音楽は鳴り止まない未練

轟音がきっと紡がれている痛みに響く




風が冷たくなってきた

暑い夏はもう過ぎ去ったようだ

最初から解っていたように頷いた

あらゆる夢がいつか覚めてしまうこと



それでも探しに行くんだろう

同じ夢を


めまぐるしいの道の端

あの頃のような 勿忘草

音楽は欠乏への嘆き

轟音がきっと繋がっている痛みに響く



傍観の果てには

悲しみの彼岸があった

時間が掛かりすぎてしまって

全てを取り戻せはしないけど

せめて語らせてこの夢を

2017/11/17 (Fri)
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