詩人:安曇 | [投票][編集] |
泣き虫なあの子は
わんわん泣いて、
いじっぱりのボクは
こっそり泣いた。
時々、素直の意味がわからなくなる。
ボクが素直になっても
きっと、あいつはボクを見えてない
それなら、素直にならない方が傷つかないですむ。
でも、わんわん泣いてるあの子が羨ましくなってしまう。
そうやらないのはボク自身なのに
ボクは、あの優しい手に頭を撫でてもらいたいだけ
それだけ、が一番難しいんだね。
ボクは今日も、こっそり泣いた。
こっそりと、一人で。
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触れたら溶けてしまう
雪のような恋
君がいた、わずかな恋
ねえ、きっといつか
君は僕のこと思い出す
その時、君が笑えるように
その為に、
何度も大きく手を振ったんだ
涙を空気にちりばめて
雪のような君はあいつの熱に溶けていった
いつか、僕も君を思い出すだろう
その時、笑っていられるように
その為に、
僕は降りやまない雪をみつめた。
触れたら溶けてしまう
雪のような恋は
見事に、僕の手のひらの中で溶けて流れた
好きなだけじゃダメだと知った、幼き恋歌
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会いたくて会いたくて
星空を見つめてた
夜の風私を冷やして
涙をさらってく
『春になったら、会えるから』
あなたの声、響いている
『私は大丈夫だからね。』いつしか、それが口癖に
強いわけでは無いから、強がりしてるだけ
一人で迷う闇の中
必死につかんだ、あなたのかけら
会いたくて会いたくて
星空も滲みだす
冷えきった私の身体を
抱き締めてほしい
会いたくて会いたくて
あなたに、会いたくて
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力一杯走りだしていた
弱い自分が許せなくて
いつしか、ボクは
ぬるい道で、自分を守る弱虫になっていた
知らない道を走って
知らないボクをみつけよう
いつか、なんて捨て去り
ボクが、今を作るんだ
知らない道を走って
知らないボクをみつけよう
ボクはボクが作るんだ
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ひとりぼっちは嫌いです。
例えば
人が溢れかえったデパート
声で溢れかえった教室
音で埋もれてしまうあの人の声
笑うのも、泣くのにも
疲れ果てた夕方
寝たふりをする電車の中
孤独は静かに、着実に
私の近くに寄り添っている
ひとりぼっちは嫌いです。
でも、ひとりは嫌いではありません。
私は、孤独と静かに共存しています。
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街に埋もれて貴方の名をにぎりしめながら今日に浮かぶ
さらさら流れるタテマエが
私の心を硬くする
貴方が私を捕まえてどれくらい時が流れたでしょう?
私は出来るだけ慎重に
貴方の網から出ないように気をつけていた
後悔だけはしないように、
そんな言葉を耳にするが
後悔しないようにしても、
する人は結局後悔する
夜に寄り添い眠りへと
堕ちていくように眼を閉じる
それが私のクセになり、夜を待ち焦がれています
後悔しないと、貴方に捕まり
後悔しながら今日を終わらす。
人には哀しく聞こえるかしら?
私の恋歌流れて消える
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風に揺れる細く薄い私の糸が、
切れてしまいそうです。
日に透けて、キラキラと風の一部になりながら
私の糸は
柔らかく、はかなく
遥か彼方に
飛んで行きそうです
貴方に繋がっていると信じたい私の糸は
赤くはなく、限りなく透明で
頼りなく、風に揺られています。
貴方は気付きもせず笑っています。
今にも切れそうな糸の前で、
貴方は、笑っています。
これがどんなに重要な事かもわからずに
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雨が降っていた。
目をつぶれば、静かな雨音。
水分含んだ空気が心地良い。
心を締め付ける、重苦しい鎖が緩み
落ち着いた。
雨は、涙を隠して私を濡らした。
安心できるように。
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眠れないときは
眠らない。
涙が出ないときは
無理に泣かない。
声が出ないときは
話さない。
笑えないときは
笑わない。
そう、決めた。
心が
どんどん
重く
なるから
黒い塊
が
どんどん
多く
なるから
そんな日もあるよ
そう思うために
自分くらいは
自分を甘やかしていいと思うから。