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ホラ吹きはきっとこういう。
「楽器なんざなくたっていい。用は空を舐め回すように見て、一番星、つまり綺麗な汚れのないものにみとれてさえいりゃいいんだよ」
まぁ、俺は正直無神論者ではないから、部分的には認めざるをえない。
だが、お前は怖いと思わないか?いや、悪い。もっと大人めいた台詞を吐くべきだった。
創造主は光?いんや、僕は闇とも思えないね。
想像は僕にとって必要だ。だが、常識的な想像だ。
君達は想像をどう思える。
少なからず映像であろう。
断言しよう。僕は黒の煤だ。レンタンから湧き出た煙すら値しない、いわゆる自然の黒鉛だ!
君、罪だと思わないかい?
僕は要するに罪だと言いたいだけなのだよ!
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俺にとって詩とは唯の落書きであり、最もこれは俺の作品の場合であるのだが、書きたい衝動は早抑えきれずに、勉学も放棄してしまって、友というプリン体が落ちて砕け散ったようなやつらと付き合い。そもそも友というものに、果たして完全に理解しているのであろうか、それすらも沈黙のままだ。オットーを愛したクリストフは全てを彼に与え、そしてその逆も彼は欲していた。二人は幾度となく荒波を越えたはずが、結局短い物語、ショートコントとして幕を閉じた。
何故こうした機構が生じたのであろう。
それは脆くも社会であった。
脆くもは不手際かもしれない。寧ろそこは小さいが、目だけがバカにでかい、純正であった赤血を吸い尽すピラニアどもだ。
クリストフの幼少期は波瀾に満ちてしまっていた。
そもそもの原因は飲んだくれの赤っ鼻、メルキオールである。あいつは好きでもない女中と結婚し、カビ臭いボロ家の家に席を置いていた。そんななかでもクリストフは自尊心という誇りを決して肌身離さず持ち続けていた。たとえ親父から折檻を受けようとそれを手から落とすというしょうもないミスを犯すことも、太陽が焔を象徴した程に決してなかった。
さぁ、僕はこれからも読み続けよう。そして僕が自信を社会から奪われた時には、君が僕を支え、皺が深くなりすぎるまでかかろうと、僕は君に友情をあたえてみせよう。
さぁ、次はミンナの所からか。
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狭いが夕暮れが過ぎた死魚が泳ぐ一体。
指先から力を込め、細長い窓枠を閉めようと、足先から脛にかけ、霧状が吹きかかる。
ポールにハンガーを掛け、垂れた衣服も湿り気を帯び、責影に淡蒼が交じり、それは汗ばんでいた。
俺に近付いてくるのは知るまでもなかった。
蛍のエメラルドの灯達
いつまでもどこまでも女神達は儚きえくぼで微笑み続ける。
紅く硬直した頬
原因不明の発熱気
腹の裏から沸き起こっていく長き流砂
海の背は眉を描き、そこへ往こうか
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笑うと、それほどつぶらでは無い目が糸屑のようになってしまう。口っ端も釣糸だけでかかってしまった雑魚のように鈍くさく、鼻穴も元々広かったのが、棒で突っ込まれた程の大きさになっていた。
そんな中で些か誇張出来るのは、小さな石を埋め込められる溝であった。
そこから流れゆく枯れ気味の滝は、非常に塩辛く、人が飲み掛けの汁を棄てると、赤身鮪が降っていく。
無愛想な人が珍しくこの光景を見て、「森林浴にも出掛けたいねぇ。」
蝉の声が強く建物へ反った炎天下の頃であった。
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瓦屋根の裏に生えた桃の木。そこから溢れ出す雑草という紙幣。
空は乾燥しきり
山は稲穂の霞に紛れ
車を走らせ、左手は絶壁に近い崖
ヴァイオリンの線とピアノ線が相まみれ生命が1つ沈み、二人の男女は乾わいた飛行船に涙吸い寄せられ、刺青を彫った蛇の毒が二人を縛りあげていた。
翌日、メディアはこの出来事を取り上げなかった。
巨木の幹に透明と薄灰が踊り合い
最後の未亡人は白ワインのボトルに口紅を付けた
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そぅっと、優しい手で金魚掬いをするような君の頬に指でまるを描いた。
白く紅みを膨らませた君の掌を取り、華奢な閃光が明滅しつづけていた。
此処は土手。黄色い布がはげかかったような太い腕を持った神が、傾斜に位置する芝生らを多種多彩の種を用いて蒔いていた。
夕暮れ時に君と時計台下で待ち合わせ、君を破れない殻の中へと案内した。
僕は今たった一人の人の肌を擦りあわし、繊細な淡い髪のような垢が滴り落ちる。君の膝元にドブ川の水に濡れた猫が座ったとして、僕ら二人、無色の泡に包み込まれていた
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水を掌ですくい人の肌色とつたう
木枯らしは頬が真っ赤に染まった緑血を透明なる結膜をもって吹いている
雀がパサリと無益なガラスを散らばませ、朝とおっしゃる力なき折れゆく矢をガラス玉同士ぶつかりあわせている。
天候は次第に迂回し始め、くだけ散った破片が地面で分散しだす。
人は当たるまいとし、生けとし無機物と擦り合わされ、濁らせた芽が憎しみを萌芽させていく。
それが人にナマズのようにはいいり、荒涼とした頭に嵐の切り傷を深くする。
融和されゆく咎を人
担いと負わさる鞭を人
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俺はいわゆる口下手というやつで、ホスト的饒舌人間を意味嫌う。
俺は名ばかりを評価する。君らもそうであろう。
酔いどれ親父が人生論を語るより、ゲーテがそれを紙に万年筆を用いて書いた方が威圧の度合いが嫌に変わったものとなろう。
発想?君らの方が余程石橋を叩いて渡っている。
忠告しておくが、俺は根性とは無縁の惰性男である。俺という名詞もある意味では二の腕の太いのを表そうものであるけれど、しかし言葉を使う限り偽って接していると言っても決して何の差異もなかろう。
俺は知っている。毎日、毎晩毎夜、喉を刺し絞めるものを飲まされ続けていることを。
わかったことはこのくらいであろう
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少し思い出を想い、自分はこれまで犠牲にしたものだらけであり、そして人もそうではなかったろうかと頭をよぎっていた。
それでもこれまで人と関わってきたのも、改めて少なすぎると感じずにはいられない。そんなこんなんで、俺は詩のためであったのなら、利用しない手は無いと思わずにはいられなかった。
自然を身に付けているはずも、半強引にそれに抗がって生きていなくもないように感じられる
目は半開きに口も半開き
詩を俺はどこか好きなのかもしれない。
それは優しく包みこんでくれる聖なる母のような気がし、ヘタレな俺に一時の憩いの場をあたえてくれたような気もしなくないのだ。
だが、俺にとって詩は倦怠なる身に、モルヒネをさらに注入しているに過ぎないのかもしれない。
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教えてくれないか。俺にほんの些細なことでいい。
ほら、俺の全財産まで、はたいてくれてやっても構わないんだ。
なぁ、教えてくれないか。答えなど何も正確ではなくて勿論良いのだ。
お〜い、花火は東の山から降ってくるぞ〜