詩人:ユズル | [投票][編集] |
みんなキラキラと
変わっていってしまう
君は言うんだ
眩しい太陽が痛い
閉じ込められていた檻は
いつの間にかがらんどう
取り残されて 鍵穴に触れて
悪い夢に堕ちていく
いつだってゆっくりでしか
歩けなかったんだもの
優しい水ばかり探していたから
今更怖いじゃない
君とふたりうずくまって
悪夢を共有したって
光に呑まれてくだけよ
不器用な右手ふたつ
空を切って 嫌になって
それでもここまで来た
言葉じゃなくたってわかる
切なくて苦しくて
曖昧なぬくもりで
空には届かなくても
それでもいつか
あの丘を越えるくらいに
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透き通る青を越えたら
出会える気がしてた
びんに詰めて流したはずの
思い出を抱いてあらわれた
眩しいくらい輝く
長い髪にみとれて
まつげの先
太陽が照らす雫
優しいマーメイド
薄暗いちいさな部屋で
永遠の海を泳ぐよ
あなたはいつも笑顔で
触れたくてもとどかない
夢見るみたいに愛しく
僕の心掬い上げる
飛沫のなか白い肌
きらきらをわけてくれた
優しいマーメイド
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優しさも 怯えも
綺麗な指先で
まんまるな心のガラスを
そっとなでて
埃を払ってくれた
安らぎの世界で
胸を鳴らすひびき
掠れた歌声が ずっと
暴れ出す夢みたいな…
はちゃめちゃな時間
満ちる笑顔の先に
永遠だなんてさすがに
信じてはいなかったけど
砂漠で失った
ひとすじ気持ちが流れた
さようならを呟いた
心から「元気でね」
微笑んで飛び立った
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透明な列車が夜を走る
ぼんやり光る月をあてにして
いつだって遠いね
すぐに潰れちゃいそうだね
やわな心を乗せたまま
闇を切り裂くというよりは
暗い暗い中にまじって
消えそうなこの列車
君のもとへ行けばいいのにな
ううん やっぱり君は
気付かないほうがいいな
星なら溢れてるけど
都会の光が恋しいなんて
壊れた扉とがたがたの窓
どこまでも降りられない
君のもとへ行けばいいのにな
ううん やっぱり君は
気付かないほうがいいな
愛しい君とは関係のない世界を
永遠を信じそうになるくらい
深い長いやさしい闇を
列車は走るよ
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星たちの川って
さらさら流れるのかな
キラキラ輝きすぎて
大変じゃないかなあ
遠い昔からつづく
恋物語なんて
日々には関係なく
けれどなんでだろう
会いたいね
ルラルラルララ
綺麗になって
飛び立つよ 今夜
ルラルラルララ
涙を抱いて
飛び立つよ 今夜
まっさらな闇を越えて
詩人:ユズル | [投票][編集] |
夏の日差しは強すぎて
いつも日蔭を探してる
逃げ込んだその場所にも
太陽が追ってくる
いっそ失くしてしまおうか
涙さえ許されないなら
誰かたすけてくれないかな
光なんていらないから
夢に流されて
朱い火を消して
暗い暗い底のない
闇へと落ちていけたなら
それが叶わないことを
幸せというんだとしても
夢に流されて
朱い火を消して…
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苦しくってしゃがんでたら
水たまりに映った空が綺麗だった
立ち上がって歩いたら
また雨が降ってきた
ゆらぐ景色と
曖昧な地面のうえで
不安定すぎて
消えてしまいそうで
それでもたまに笑えて
いつまでも続く時間が
憎らしくも愛おしくもあるよね
愚かな僕たちだもの
平和がそそいで
窓をあたためても
幸せを探すんでしょ
いつだって
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重い足を引きずって
泥にまみれたぐちゃぐちゃを
崩れないように支えて
星の消えない場所に来たら
遠い汽笛を聞いた
畦道を駆けていった
動物の雲を眺めた
軋んだ夢を見た
青々とした樹々を掻き分けて
水溜まりを荒らしながら
ひび割れながらも飛んで
星の消えない場所に来たら
甘い飴の味を知った
還りゆく光に包まれた
蜜を求める虫と出会った
涙目でも夢を見た
ああ、
カチャリとなる
皿とナイフがぶつかる響きが
胸に染み込む度に
温かな湯気のなか
じわりとまとわりつく水滴に
くすぐったくなる度に
ああ、
夢を見た
壊れかけの夢を見た
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光の川を下る
ラジカセ持って
傘はいらない
帰らなくていいよ
悲しげな空まで
嘘をついた
優しさで
森をかきわけてふわふわと
そして気付く
渇いた奇跡
それは君の見てた夢
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飛行機が上に飛ぶ
悲しい雲をつきやぶって
金色の機体が行く
いくつもの星が降り
雨の矢がつきささり
きらきら きらきら
飛行機が空を飛ぶ
三色の宝石が輝いて
小さな羽の星も
見えるかな 君にも
遠く 遠くまで
悲しみが消えないから
綺麗に見えた
空のうえには何もないと
願いながら