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ユズルの部屋  〜 投稿順表示 〜


[46] グラフティー
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微かな風が髪を揺らす
何処から吹くんだろう
気付いたら 辿り着いていた
この白い世界で

けだるい空気に
眠ることしか出来ずに
絡み付く真っ黒な記憶
持て余したてのひら


海沿いの坂道を
翔けていく夕暮れを
覚えてる

ざらついた幻の先に
揺れる影だけ見つめていた
汗ばむ身体 乾かしていく
涼しくなってく夕風


温度など感じない
季節すらないような
いつから此処に来たのだろう

懐かしい匂いの中で
還らない空を見た

2008/05/14 (Wed)

[47] トワイライト
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空は茜色で
包まれるようだった
カラカラ自転車の音
笑いあう帰り道

あのときみたいな
熱もときめきも
今は彼方だね
休む暇もなく

遠い風が髪を揺らす
胸の奥で鳴いていた
鳥が飛びだす

夕焼けは変わらない
変わったのは僕だけ

ふざけながら
走り出してみよう
思い出どおりにはいかないけど
ださくても
空の下で
太陽を目指すよ

2008/05/18 (Sun)

[48] 溺れていた海へ、もう一度
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カラカラと古びた水車が
軋みながら 回る
ささやかなしずくが
弾けるメロディー

これはまるで夢のなか
一瞬でも無になって
ゆっくり呼吸だけをして

細くうねる小道が
どこに続くか私は知らない
青く晴れて ふわふわの雲
揺れてる 一番の空

これはまるで夢のなか
真っ白な光に包まれて
傷を隠すように…

いっときの凪いだ海
何も背負わない
記憶のない世界
私には必要だった

そろそろ 別れを告げるよ

ほら また聞こえるようになる
胸のなかの音
忘れられない扉が開いて

つむっていた瞳を
開けたら
今 開けたら

2008/05/21 (Wed)

[50] Pinkish
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弾む色とりどりの
小さな花びら
とても柔らかな
羽が生えたよ

綺麗だなあ
ほら全部がきらきら
輝いてるんだよ
桃色の心で

なんて可愛い
なんて優しい
世界を飛べるよ

桃の色
あたたかい
ぬくもりの
桃の色

2008/05/24 (Sat)

[51] エース
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ずっと前から知ってるよ
おとなしい瞳の中の炎も
不安を振り払う腕も
綱渡りの心だって…

折れないように立ち続ける
そのあなたの姿が
いつか優しい思い出に
変わる日まで
夢をみせていてね

2008/05/27 (Tue)

[52] 駆け抜ける、君を
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綺麗な瞳をしていると
最初に思った
穏やかに紡がれる言葉が
心地よくて

傷ついて 笑って
見上げた先に
待っているものはなんだろう
見届けたい
全部感じていたい

純粋で 大人で
優しいウソで隠した
泥にまみれた背中

振り向いて
笑ったら
私も笑うから
最後までそばにいるよ

2008/05/30 (Fri)

[54] きらり
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ガラスの迷路の端っこの
行き止まりまで
追い詰められてしまう前に
小さな隙間を見つけて
潜り込んででも
生きてて欲しいな

きっとみんな
真っ直ぐなんでしょう
ぐにゃぐにゃになりながら
それでも迷路の真ん中で
笑えるのも それもいいと
思って欲しいな

全速力でも
のろのろ歩きでも
スキップだって
ズル休みしたって
本当はね
どれだっていいんだよ

意味がなくてもやめないで
情けなくてもずっと
ここにいるってこと
それだけで
誇ればいいじゃない

2008/06/03 (Tue)

[55] 真夏の夜のゆめ
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滴る冷たい水に映る
虹色に輝く光と
透明なガラスの破片の
真ん中に立っている

細やかな歌声の響く
遠い神殿の中に
閉じ込められた想いを
決して迎えにいかない

恋が身体を焼き尽くすというなら
灰になって世界を飛びたいわ
あなたが遠すぎるなら
美しく燃え上がりたい

素敵な夜更けの
柔らかな瞳だけを
忘れないでいて

2008/06/06 (Fri)

[56] 
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古くて色褪せた
夏のくすんだ海を
終わるときまで
眺めていたい

傷だらけ
いつだって僕ら
キラキラな上のほうへ
深い闇から追われながら
手を繋いで泳いでいた

瞳の中
陰を見出だして
夢心地の
旅に泣いて

甘くてせつない
秘密の約束を抱きしめて

傷だらけ
いつだって僕ら
優しい涙で溺れながら
闇も光もない海を
手を繋いで泳いでいた

2008/06/10 (Tue)

[57] 夜空人
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真っ暗な景色に
光る星をぶらさげてみたよ

そうしたら
笑顔を見つけた

もっともっと星をちりばめて
見上げる瞳が嬉しくて

夜はほら 優しいのよ

灰色の雲にこしかけて
星屑の筆で描いてる

街はゆらいでて
切ない桃源郷
空からは遠いけれど…

わたしはふーっと
そっと息を吹き掛けるわ

流れてゆく光
祈りを受け止めて

夜はほら 暖かいのよ

2008/06/15 (Sun)
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