詩人:ユズル | [投票][編集] |
夜の真ん中
星そのものに腰掛けた人の形をしたもの
包み込む穏やかな時間の流れ
眠っている膨張宇宙
とまらないくしゃみの上で
ひっくりかえって逆さま世界
さらさらと流れゆく小さな輝きの向こう
黒 紫 青 金 銀 宇宙の色
逆さまのそれが 瞼をひらいた
はじめて目が合ったからだろうか
人の形は星からころげおちて
逆さまの輝きの中を真っ逆さま
果てに白 桃 黄 朱 橙 宇宙の色
そして気付いたら
朝の真ん中
星そのものに腰掛けた人の形をしたもの
とまらないくしゃみの上で
ひっくりかえって逆さま世界
とまらないくしゃみの上で
ひっくりかえって逆さま世界
詩人:ユズル | [投票][編集] |
雫が一粒落ちて少しの波紋が広がる
透明だったものに色が少しずつ混ざっていく
心にはどんな風も吹く
とりあえず回っていく社会や
朝と夜 星の瞬きさえ越えて
心にはどんな風も吹く
詩人:ユズル | [投票][編集] |
やあ こんにちは
あえてうれしいよ
美しい悪魔さん
初めてであったのは夜
暗くて苦いものに包まれて
どうにか白くなる空にしがみついた
しがみついたというよりはたまたま空にひっかかって
ぼくは朝を迎えたんだ
こんにちは悪魔さん
会えないのはもったいない
眠らせておくにはもったいないよ
美しい悪魔さん
魅惑的で生まれ変わる心地
ぼくはそれを手に入れる
ぼくはそしてぼくになる
ようやくぼくになれるから
詩人:ユズル | [投票][編集] |
染みは すごく小さく見えた
気にしないで良いくらい
染みは じわじわと広がった
気付いてはいたけれど
悪い夢だろうか
結った髪 さらさらと 流れて
宇宙になった
誰かが
ぱくぱくと口を動かす
分厚いもやもやで聞こえない
不器用な姿 塵のようだ
星は瞬かない
遠い記憶だろうか
ただ冷たい 薔薇が 一人で泣いた
あの星は今も その主を探してる
王子さまが 帰らなかったとしたら
あの星は今に その主を忘れて
薔薇さえも忘れて
忘れるは消える 王子さま
こんな夜は
とめどない宇宙にのまれる
こんな夜なら
瞳を閉じないで星を探す
染みは
明日の朝には
気にしないで良いくらい
けれど確かにそこにある
そして
甘く冷たくて 動けない
心の一部が消えるような
こんな夜
詩人:ユズル | [投票][編集] |
トマトの色したスープがぐつぐつといって
白いゆげがたちのぼりかおりが風に運ばれた
すべてが幸せな刺激を与えてる
そんな風景のなか
やさしく支えてときに刺激になって
見返りなんてもとめずに
純粋に ささやかに
人というものに
よきものになりたいと願う僕と
愛されたいともがいてしまう
認めて欲しいと思ってしまう
支えるから僕のこと見てくれよって
願ってしまう僕と
いつも見つめあっているんだね
鏡の中の僕 君のことは
僕がいちばん知っている
鏡の中は僕 君が僕を
いちばん知っている
この世界は
二面性で溢れすぎて
多方面に大切な思想があって
なんにも枠になんてはめられやしないよ
流れされるななんていうけど
主体性とかいうけど
枠にはめることで生まれた主体って
それを本当と呼ぶことなんて
しあわせって言うんだろうか
こどもだと笑うだろうか
この曖昧な 森と街の融合した海で
僕はまだがんばっていたいんだ
そういうおとなでいいから
本当を無理に作り出すなんてしないで
僕はこの空で探し続けていたい
豊かでありたいんだ
詩人:ユズル | [投票][編集] |
言葉
言の葉
緑色 茶色 金色
感じる色 葉
響き 意味 想い
リズム 表現
言葉
言の葉 乗せるうた
優しさで 包みたい
包んだら 何がある?
世界を? 隣の人を?
たったひとりを?
広がり続ける 曖昧な若い想いは
芽は まだ咲いたばかり
あまりに想いは ひろすぎて
選ぶことも 創ることも まだしてなくて
景色はいつも 色とりどりで
言の葉はまだ 描き途中で
たったひとつ それでもわかること
表現を 追い続けて
やめることはないだろう
詩人:ユズル | [投票][編集] |
ある日 空と思って
見上げたのは 何故か 地面でした
真っ黒な土が
衰えた木々をたたえて
見下ろしているのでした
枯れた花が
心の先っぽに
ひっかかって
泣きそうだと
感じたのに
涙さえ
枯れていた
色のない風がどこからか
吹き荒れているようで
軋む音が 消えない
もう一度 もう一度
呼ぶ声はだれのもの
もう一度 もう一度
あの空が 見たい
枯れた花が
心の先っぽに
ひっかかって
泣きたいと
願ったら
何度も願ったら
枯れ果てた
泉から
たった一粒
たった一粒
はじまりの涙
詩人:ユズル | [投票][編集] |
朝が呼び起こす 日常という名前
映画みたいなワンシーンなんて
潜んでやいやしないし
階段を ひとつひとつ上がっていく
この右足も左足も憂鬱を纏って
縋ろうとする自分の醜さから逃げたい
夜が呼び起こす わたしたちの時間
現実のうえに創り上げた空間
虚構でも 愚かでも 自分を許せた
まあまあの日常が
想像を欲して
からだじゅう
光あふれるイメージ
イメージだよ
満ちたりた想像が
創造を欲して
せかいじゅう
本当は 日常が 輝き出して
導き出して 変わりたくて
変えたくて
言葉にしないけど
成長しつづけていくんだよ
詩人:ユズル | [投票][編集] |
幕開けを
覚えていますか
少しずつ変わり始めていた
あの胸の高鳴りと
優しいと気づく前の優しさを
どん底ではないと気づく前の
どん底からの再生を
そうして
それから
連鎖と
繰り返しの海で
飛んで
落ちて
泳いで
それから
僕は
人を泣かせ
笑わせ
傷つけて
喜ばせて
それから
ひとつ年を経た
これから
僕は同じ海で
亀の歩みよりも
少しずつ
ほんの少しずつ
ゆく年
すべてのもの
ありがとう さようなら
なんて言わないよ
ありがとう
これからも よろしく
詩人:ユズル | [投票][編集] |
感情のコントロール って
言うんですよ
いや わかるんですよ
釈然としないのも それすらね
感情を大切にしたいとは
ちがうのでしょうが
感情ってそもそもなんでしょうか
感じるものがすべてだと
そう感じてきたからこそ
今こうしていますが
感じるものにまどわされたら
見失うもの
そう その見失うものとは
それがよくわからないために
感じるものがすべてだと
感じるのでしょうか
なにを見失っているのでしょうか
それは見つかりますか
感じることに頼ることに
価値がないのなら
それはなにをもたらすのだろうかと
感じることがあやふやすぎるのなら
人は何を見出すのだろうかと
要は恐れているのですが
踏み出せない足を
無理やりつれだしてほしいだなんて
これこそ感情的な
おはなしだもの
感情的思考の終わりは
構築できるのは
ああ、途切れた、、。