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ユズルの部屋  〜 新着順表示 〜


[207] オモイユメダマ
詩人:ユズル [投票][編集]


いびつにまるい玉
ころんと てのひらに落ちる
わたしが 泥の水を
かきまわしているあいだ
愛しい玉 ひとつひとつを
あなたは 紡いでいてくれた

だからまだ 風がやまないで
わたしの 頬を なでて
とうに こなごなになる運命を
夢みたいに 繋いでくれたね

せつなさが ふたつの胸の
真ん中を 横切るけれど
あなたはいつも 優しい

綺麗に 飾るわけじゃない
わたしとあなたのすべてよ
なんてかなしく いとしき
幸せ 夢みたいな 幸せね

2011/10/30 (Sun)

[206] ほのお
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夕闇の 雲の上
はだし つまさきだち

コインの裏に 隠れてた
世界に ほうり出されて
瞬きも できない
指先から 染みる

煌めきが 燃えてる
冷たくて じわり熱い
込み上げる きらきら
厳しく 優しい

涙の 炎 なんだ

2011/08/22 (Mon)

[205] 
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憂いの匂いを含んで
吹き抜けていた 午後
そばにいるのに
いないみたいだ と
とても小さな声 つぶやいた
君は 寂しく 笑った

緑の世界で 手を繋いだ
旅に出る前の場所と
あまりにはなれて
よくわからないけど きっと
二人 うずまく 真ん中
揺らぎ 揺らいで

風は まだ 吹いている

2011/08/07 (Sun)

[204] さみしいカメラ
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くるり回す レンズ
ファインダーごしの 景色
君の瞳は今 澄んでいて
きっと そうだろう

海は 綺麗に 凪いで
いつかの姿を 隠した
君がそれを のぞいて
遠い場所で シャッターを切る

会えない日は 続く
夢でさえ 話せない
君の見る景色に 僕は
いろんな気持ち 見出だす
ねえ 切ない 愛しい 願いが
込められた ぺらぺら
僕らは なんとか 繋がる
のぞくファインダー
なにかさがしてるレンズ
僕が はやく 君を
助けに いくから

その瞳に 今 うつるから

2011/07/09 (Sat)

[203] それがすべての結果だなんて、
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抱えた歯車
全部使った
噛み合うかどうかも
必要かどうかも
知らないまま
無理矢理に動かした
僕にできる全部
削れてもかまわなかった

瞼がおりてくる
あの焦燥感さえ蝕む
強く引き寄せる力
ある日突然軋んでとまる
僕にできる全部なのに
僕はここまでしか無理できず
あなたは大丈夫なのかと
ぼんやりと脳が稼動し
そんなふうになるだけ

眠たいあたまは
あなたのせい
疲れたからだは
あなたのせい
苦しいこころと
楽なこころが
入り混じり涙は消え
混乱した今日は今日のまま
迷宮いりだ 僕は
何も掴めない まま

2011/06/14 (Tue)

[202] 風の中
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飽きるほど 重ねた時間は
ときに厄介な 馴れ合いで
愛とか 情とか よくわかんない
だけど 愛しいんだ

2011/06/11 (Sat)

[201] 
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夜の帳がおりて
心の世界にうずくまる
どうしようもなく疼く
この闇がむかしは
やさしくていとしく
暖かな時間だった
壊れた南京錠
もう扉はぐちゃぐちゃで
戻らない
鈍い音が響いたら
とまらない言葉の渦

泣き出した夜

2011/06/03 (Fri)

[200] めらんこりー
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うずくまる うさぎ
しっぽが 愛しくて
だから あの日 君に
愛されてみよう と 信じた

みどり あお 雨 雨
湿度の高い風が 隠す
あの日の いびつな思い
六月の 迷子

あいもかわらず 君は
優しく やさしい
濁ったのは 私の瞳だけ
あまりに よわくて

2011/06/02 (Thu)

[199] くるしみ
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ふるさとの 古いお家の
ちょうどあの 階段みたいに
きしきしいっているくらいで
飛ぶ鳥を見て 視線をそらして
風を受け 風に紛れ 紛れて
そんなことをしてるうち
日常の ちゃちな言葉じゃ
片付かないくらい
なぐさめも 届かないくらい
おちていた おちていた

ガラス瓶 飛び出した 飴玉
転がりおちる カラフルに
ひとつだけ ガラスにへばりついた
溶けて ねちねちとくっついて
どんなにもがいても もう
動けないよ 動けないよ

どうして 心を
持ってしまったんだろな

溶けだした 飴玉は
元には戻らない できそこない
瓶の口 ふち あと少し
あとひといきだったのに
こんなところに ひとりぼっち
くっついた部分 切り離さなきゃ
小さくなっても 切り捨てなきゃ
それも怖くて 悲鳴をあげて
まぶたを閉じた まぶたを閉じた

2011/06/01 (Wed)

[198] かけら
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ああ ただ 甘えていただけで
ただの 甘えで 傷つけた
なんて考えなしの夢
わがままなだけの涙
ふわふわしてる つもりで
歩いてきた けど 心の
かけらが

ぐさり ぐさり 刺さる 音
なぜ 気付かなかった

ゆらり ゆらり してるふり
いつまで続けるの

意味もなく 尖っている
かけらが 君をむしばむ
可哀相な君が 優しくする
優しい君を 傷つける
かけらが なくなるまで
続くの? とまらない 破片
ああ どうして
優しい君は 君を責める
かけらの雨から 離れようとしない
せつない なんて言葉じゃない
苦しみ 本当の悲しさ
かけらが 降り注ぐのを
とめるのは誰だ なくしたら
どうなる 狂うの? 夢
ああ ああ…

2011/05/12 (Thu)
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