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君は目を腫らして
僕の亡骸と家路に着いた
自宅に帰ってからも
僕の手を離そうとはせず
涙を流し続けた
そして泣き疲れた君は
僕の手を握ったまま眠りについた
僕は眠りについた君に語りかけた
急に旅立ってごめんね
まだまだ一緒に行きたい所もあったし
やりたい事もあった
本当にごめんね。
でもいつも近くで君を見守ってるからね。
おやすみなさい。
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君は自動ドアが開く時間さえ待ちきれず
身体を捻りながら建物へと駆け込んだ
建物内の者に名を告げると
その者は少し君を気遣うように
左の方を指差した
君は建物内に足音を響かせながらまた走った
そして一つの扉の前に立ち止まると
大きくひとつ息吸って涙を拭った
僕は君にその扉を開けて欲しくなかった
でも僕の思いとはうらはらに
君はそっと扉を開けた
部屋の中には人が横になっていた
その人の顔には白い布が掛けられていた
君はそっとその白い布を自分の手に取った
そしてその人を揺り起こすように大声で泣き出した
僕は君の右側に降り立ったが
大丈夫だよとは言えず
泣きじゃくる君の前に横たわった
僕の亡骸を少し憎んだ。
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君は急いで家を飛び出し
強い陽射しの下
キラリと涙と汗を光らせ走った
その涙と汗は灼けたアスファルトに落ち空へと昇った
昇った涙と汗は君を少し高い場所から追っていた
僕の場所まで届いた
途中、見慣れた色の歪な鉄の塊が
君の涙腺を刺激して
君はその場に座りこんだ
僕は君の右側に降り
そっと君の肩を抱き髪を撫でながら声を掛けた。
大丈夫だよ僕は此処に居るよ。
だから泣かないで。
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行ってきます
行ってらっしゃい
僕には嬉しい日常の会話
そんな会話の数分後
僕は
受話器を耳に崩れ落ちる君の姿を
少し高い場所から見下ろしていた
それから暫くたって君は、せきを切った様に泣き出した
僕は君の右側に降り立ち
そっと君に声を掛けた
大丈夫だよ僕は此処に居るよ。
だから泣かないで。
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昨日君と一緒に出掛けた
映画館に入った
でも君はちょっとつまらなそう
でも僕の手をずっと握ってた
その後散歩した
君は僕に手を握ってとせがむ
周りを気にしながら君の手を握った
ファーストフード店で少し休憩
僕はハンバーガー食べながら
横目で君の手を見つめながら心の奥で誓った
この小さく華奢な手を僕は一生離さない。
僕は一生守り抜く。と‥
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君と手をつなぎ歩いた桜並木
少し坂道
少し息の切れた君の手を引いて
君と初めて過ごすこの季節
少し暖かく
少し肌寒い
でも君と繋がってる手は
恥じらいと緊張で汗ばんでるよう
それを隠すようにベンチに腰掛ける
さっきコンビニで買ったおにぎりふたつ
違う中身をふたりで半分こ
一本のペットボトルを半分こ
また来年も一緒に来ようね
そう言った桜色の君の唇に見とれながら
僕は頬を桜色に染めながら
再来年もな。と答える
ずっとこんなふたりでいたい
そう願いながら
散りゆく桜をふたり眺めた。
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誰とも連絡取らないで
僕とだけ電話で話して
誰とも逢わないで
僕とだけ逢って
此処に居て
此処に居て僕だけの相手をして
誰も好きにならないで
僕だけを愛して
君はつまんなくても
僕が傷付かずに済むから。
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一緒に気持ち良くお昼寝
君が僕の腕の中で寝息を立ててる
それに幸せを感じながら僕もお昼寝
ふっと目を醒ますとそこには絶望が待っていた
君が居ない‥
寝起きで立ち上がれない僕は目だけで君を探す
やはり君は居ない‥
絶望にさいなまれながら
瞼を閉じ考え込む僕
そこに
トントントンって音が耳に飛び込んできた
あって思い僕が起き上がろと
深く空気を吸い込むと
ほんのり甘いシチューの香り
僕は嬉しくなりそっとキッチンに向かう
そして料理に夢中で僕に気付かない君がいる
僕は後ろから君を抱きしめた。
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何気ないことで感動する君
何気ないことで怒りだす君
何気ないことで泣きだす君
何気ないことで笑いだす君
それを見て泣き笑い怒り感動する僕
単純な心のやりとり
でも何よりも難しい問題
たまに考えたくなくなる時もある
でもやっぱり大事な人だから‥
大切な人だから‥
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この星に生まれ
この時代に生まれ
君と出逢った
文字にすればたったこれだけの文字で片づく
でも現実はそんな簡単な物じゃないよね
きっと数々の喜びと悲しみがあったと思う
これから先の君と僕にも
きっと数々の喜びと悲しみが待っているだろう
喜びは2倍
悲しみは半分
そんな人生を二人で送りたいね。