ホーム > 詩人の部屋 > どるとるの部屋 > 投稿順表示

どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[201] 雨と涙に濡れながら憂う私
詩人:どるとる [投票][編集]


雨と涙に濡れながら
憂う私を濡らす雨
これ以上濡らしどころが無いほどにびしょ濡れの心にさらに雨を降らす惨い雨雲

一体 いつまで涙を汚い鼻水と愛想笑いでごまかせばいい?

雨と涙に濡れながら憂う私は考える
頭の中が空になるくらいに様々な思考のかぎりを試みる
されどわからぬ雨の狙い
私は雨の気持ちにはなれないから雨をただ憎むことしかできないから

ただ私は憂うだけ
憂いそして濡れるだけ
雨が降るから
しとしと、と

この宇宙にただひとつ人々の営みがゆるされた青くまるみがかかった世界に。

2009/09/29 (Tue)

[202] 人生デッサン
詩人:どるとる [投票][編集]


我ながら上出来の作り笑いを浮かべてる
一日中ずっと顔面に貼り付けていたその作り笑い
まるで仮面のように
人々は今日も嘘と本音のダンスを踊ってる
たのしそうに見せかけて
乗り過ごしてもいいはずの電車にさえムキになって乗り込む僕は周りのスピードに遅れをとるまいとつい流されてしまった

真っ赤な夕陽が沈むから僕の目には涙
にじんでゆくその景色をただずっと見ていた やがて夕闇が空を黒く染めたら家に帰ろう 逃げるように

僕が見てる空なんてまだまだ小さい空
何歳になってもきっと僕には何も見えない
それでも僕はこの世界で自分だけを信じて泣くも笑うも最後は死んでく

そんな物語を読み終わって一息つくころには僕はあの世だね
昨日の延長みたいな繰り返しがまた繰り返し繰り返されて
僕は自分の人生を死ぬまで今日も完成に向けて書き続ける悲しい悲しい画家なのさ
でも今日も笑ったよ
最後は悲しいけどつかの間の喜びで気持ちすべてさらわれてしまう
我ながら我ながら
上出来の今日だった
その出来映えに思わずこらえてた涙が…
悲しいだけじゃない
わかってても僕には悲しみと喜びのふたつをわけてしか見ることができないから
この雨がやむまで
しばし泣くための時間が流れるよ

心なしか夜空を我が物顔で浮かぶ月もおだやかな気がする

そしてまた筆を入れる今日

人生デッサン
はじまります
書き始めは
新しい朝の陽射しから。

2009/09/29 (Tue)

[204] 天使の君へ
詩人:どるとる [投票][編集]


「天使なんてこの世にいるのかなぁ」
なんていう君に僕は続けていいます
天使はいるよ
すぐそこに
「え、どこ?」
君だよ 僕の天使ちゃん

羽根はないけれど
それをのぞけば
君は僕の天使ちゃん

七色の虹渡る
涼やかな雨上がりの風に吹かれながら
僕たちは手をつなぎ
見つめ合って
そんなジョーダンに花を咲かす

でも僕は君を本当に天使だと思うときがあるんだ

疑わないで 羽根のない天使ちゃん
僕の心の空で羽ばたいていてねずっといつまでも天使のままでそばにいるだけでふくらむ幸せと値段のない笑顔の星を降らせて
天使の君へ
今 僕は願う。

2009/09/30 (Wed)

[205] 虹をわたれば
詩人:どるとる [投票][編集]


今日も大変にお疲れのご様子でご帰宅さ
さんざん社会の風というやつに痛めつけられてきた
僕にはやたらめったら誰彼かまわず切り刻むつむじ風も同じで

重い足どり 開くドアは深緑色
着替えもせずに倒れるようにベッドに向かい身をあずける
ため息で白く曇る眼鏡
かすかに見えた三日月を最後に意識はなくなる

現実と同じで冴えない夢の中をさまよいながらやがて唐突に目覚めれば寝過ごして慌てて支度をする

そして繰り返す
明日も今日と同じ生活を
変わらないことが幸せというならそれは僕には間違えだ
だって変わらないということはとても不幸なことだからさ
変えようと思わない気持ちが変わろうとしない気持ちが変わらないことは一番
だけれどね
今日という一日の虹をわたればすぐにそんなひそやかな悩みさえどうでもよくなる
今日は今日のこれ
明日は明日のあれ
あれやこれやであれよあれよというまに過ぎてゆく日々
浪費していく時間
気力と体力のムダ使い
いろいろあれどもほんとのとこは別に今この時が平穏ならいいと笑う
だって今といういくつもの今の積み重ねで未来がつくられるならそれなりでいるだけでそれなりの未来が出来上がる
ただ僕はそれを待つだけだ
多くを望まない
僕にはたいそうな未来など要らない
だからそんなに頑張る必要はなくほどほどに生きていくだけ
それが今のところ僕の気持ちです

夢から覚めたら
そこはいつもの部屋
カチカチといつまでも時を刻む古びた目覚まし時計と買ったはいいが飲み忘れてすっかり冷めきった缶コーヒーが整然としたこの部屋の空気にとけこんでいるだけだった

そしてふたたび虹をわたれば僕はもう昨日の悪夢がまるで夢だったかのようにへらへら笑うしまつ

しまりのない笑顔
生活までもがしまりのない乱れきった稲妻のようなくだけた流れ
そんな現状にただ立ちつくす。

2009/09/30 (Wed)

[206] 目覚めれば未来
詩人:どるとる [投票][編集]


今が幸せで満たされててもね
いつかは過去の自分に腹をたてるよ
あの時 ああ 頑張っておけばよかった
なんてねことを言っても時は戻らない
時すでに遅し
神様もそこまで責任持てない 慈悲も何もありゃしない

そして夢から覚めたように僕は日々のタイムトンネルをくぐり抜けて
未来を旅するタイムトラベラーみたいにやがて未来に行くよ
細かいこといえばぶっちゃけ一秒後だって未来は未来だけれど
僕がいう未来はもうそれはそれは遠い未来で僕がたとえばさ
今のお父さんくらいのじいさんになってるころだよ

そうさ 誰だって後悔はするよ
人生には後悔はつきものだよ
だけれどそれをなるたけ少なくすることで幸せはふくらむとは思わないかい?
大事なのは限りなく今を見つめることだが果たしてそれだけで自分の人生そのものを輝かせるにいたるとお思いか?
若気のいたりと笑うばかりの僕よ

今を笑ったら
今を休んだら
今を捨てたら
今を逃したら
もう次はないのさ

だって考えてもみろ
こうして目をつむってすぐに開けたって 時間は確かに過ぎてるだろう
だから死ぬのなんてあっという間だ
そんな具合に気づいたときにやればいい
なんて努力や頑張りに結果なんてありはしない
大事なのは過去から未来に向けての一歩一歩の積み重ねの連続だろう
足跡もたいして残さないでなにを未来で築けるとお考えか?僕よ

いいか?
よく聞け?
ノウテンキもいいけれど目覚めればこの今も未来の今に成り代わってるよ
紙芝居みたいにあっという間に未来という次のページにジャンプしちゃうのさ

それをわかっていてもなおあくびしてさ
無視をきめこむ自分にあきれかえる心の中の良心的な僕
それをなんとも思わず眠りこけようとする表の僕

最後の忠告だ
キミは自分の人生をもう若くして蹴ったのかい?
勿体ないぜ!

2009/09/30 (Wed)

[207] デジタル帝国崩壊目録
詩人:どるとる [投票][編集]


地デジなんてハイカラな時代が来るってさ
色気づいた少年や少女みたいに見た目ばかりにこだわって
ほら見えるでしょ
きらめく未来の姿
でも輝いてるのはそんな世界が金をバンバン出して作り上げたきれいなだけの街と身につけた高価なだけのドレスだけだよ

ようこそおいでくださいましたここは デジタル帝国
住む人 すれ違う人
みんなみんなミョウに派手な身なり
そして様々な人の願いや欲望や思いが絵の具みたいにベチャベチャと塗りたくられた街だよ

でもその中で僕や僕のような少数の人がそんな流行りや流れ取り残されてアナログ人間としてアナログ帝国に住まうのだ
なんでもかんでもデジタル化する世の中は大好きな地球さえ人の心さえデジタル化できるとでも思ってるのかな
ほんとうにおこがましい考えだ

機械で何が
情報で何が
生まれるの?
そして行き過ぎた未来を視野に入れてるのかな
進む未来
僕らアナログ人間だけが取り残されて立ち往生
ポカンとしながら
まるで退化していくかのように置き去りにされる一方

そんな人たちの存在を忘れないで

みんなで行こうよ
つくろうよ
ほどよく やさしく
おごそかに
しかるべき未来
アナログとデジタルが五分五分くらいに混ざり合った未来へ進むため

僕は心までは
この思いまでは
腐っても憧れても
デジタルにゃ染まらない
今 思う 現在進行形の未来の進歩の中で

要らないものが退化するならば要らないデジタルはあるとは思わないかい?
自然のままが一番人にも世界にも優しいのに今日も賢い人は
今という鏡で未来の服選びをしている
果たしてそんな人たちにゆだねられた未来はどんな醜い姿で僕らを襲うのか今からゾッとする

返り討ちのように
跳ね返る僕らの愚かしさが招く最終結末
地球が涙声で叫ぶ
「この怨みはらさずしておくべきか」と。

2009/09/30 (Wed)

[208] 平リーマンの夜と夜
詩人:どるとる [投票][編集]


王様でもないのに態度は人一倍王冠かぶった王様のようにガハガハ笑う厄介者
偽りの王様
裸の王様よりはた迷惑だとの噂あり
王冠をかぶった僕
鏡で見たら醜いこと醜いこと
今更気づいて
ちょっと涙
ちょちょぎれて

見えない王冠
そっと脱いだ夜
代わりに
ペリカンの人形に
かぶせたふりで
久々に反省した夜
めずらしく
眠れなかった夜
犯した罪は金の王冠の値段でも払えないくらいで

どうかこんな
無様なわたくしを笑ってください
でももう失うモノナド何もございません
意味を無くしたこの王冠以外は
光沢を無くしたこの王冠以外は

跳ね上がるボールみたいに視界をふいに空に飛ばせば
あり得ないほど月がきれいでなぜか涙があふれた
ああ 僕は今まで何をやってたんだろう
王様なんてなんの得にもなりゃしないのにね
反省するばかりの夜
王様は王様をそっとやめた
姫も王子も兵もお妃も何もついてないさみしい王様をやめた
やめた

今じゃただのサラリーマン
あの王冠はやっぱり僕には必要でなかった
心変わりは
ちょっとした自信を生み出した

これにて王様とはおさらば
あの日の夜が蘇れば反省の色も濃くなる
リーマンは苦笑いでそんな気持ちをそっとかばった
元王様は今じゃただのリーマン
社会の最下層の住人
そして平の中の平
下の下の男

だけれど王様なんかよりはずっとマシだと笑った 月の夜
見上げた空には流れ星が駈けていく
そして願うのさ
流れ去るまえに
「どうかこのままの僕で」

王様の威厳や品格は面影もなく
それはそれはもとからだけれど
それはさておき僕の明日の予定はなんだっけ?平だから何もねーや

幸せなほどめぐまれた人間です
リーマンはリーマンである自分を褒め称えた あたりまえなほどそこにある月と変わらないことが規則のようないつもと同じ夜に。

2009/09/30 (Wed)

[209] 
詩人:どるとる [投票][編集]


この雨はいつになればやむのだろうか
ずっとまえから待ってるけど一向にやむ気配すら無いんだよ

ずっと心の中に降り続いている哀しみという名の雨 したたり落ちて 今もポタリ
僕を内部から内部から責めるように濡らす
この雨はいつになればやむのだろうか

たまにはじき出すこたえは曖昧なうえに信憑性もない意味のない飯事だ
だから雨も一層激しさを増すだけでなんの打開策にもならずに光への扉は閉ざされていった

「雨」
そんなニ文字の単語で言葉にすればたやすいけれどこれがかなりのくせ者で
「雨」
僕はそんなたかがニ文字の単語に遊ばれてる

濡れながら
避けながら
こたえを探してる
降り続く
突き刺さる
雨がじゃまで見つめたい明日が見えない
予定も何もあったもんじゃない

とにかくこの雨をやませなくちゃ

事情を知らない誰かはそんなキモチなど迷うなにものもないと笑い飛ばすけど
僕にはあまりにも冷たすぎる雨

悩み続ける心に
容量も余裕も無い頭に
どこからか容赦なく降り注ぐ見えない核弾頭の雨嵐

僕の心は今もなお戦時中
長い長い闘いが繰り広げられて

なにも知らない奴には関係ないけど僕には大いに悩ましい問題

雨はなおも
いつまでも
降り止まぬ
哀しみはさらに
深まるばかりで
出口の見えない
迷路の中
思わず口走る

出口などもとより無いのじゃないかと
空は快晴
されど心はあきらめの色を見せ始めていた

まんまと人生の落とし穴にものの見事にフォールインワン

僕をうらむ誰かには都合のいい展開だろう

なあ 神様
あんたはどう思う
こんな僕の今

雨は降る
降るために降る
やむためでなく
降るために降る
だから
雨は降る

雨という名の意味を果たしに

そういうのか
哀しみさえ見過ごして。

2009/09/30 (Wed)

[210] 果ての果て
詩人:どるとる [投票][編集]


果てのその果てがあるとして
限界を求めてもそのまた果てにはさらなる果てがある

限りなく続く
果てから果てへ
果てから果てへと
のびる世界
果ての果てには
なにがある
終わりなく
最初も最後もない
果ての果てには
果てがある

ゴールもスタートもない果ての果てには 果てが待つだけ
終わらないよ
いつまでも
果てなき無限は無限に続く

果ての果てまで果てしなく疲れ果てても老い果てても死に果てても果ての果てには果てだけが果てしなく果てまで続く果てに向かって。

2009/10/01 (Thu)

[212] 暗黒の日々
詩人:どるとる [投票][編集]


今日も1日ごくろうさまでした
大変にお疲れのご様子ですね
僕は僕自身につぶやいてみたんだ
足どりはまるで足かせをつけているように重くてさ
ドアを開ける腕さえ思うようにあがらないよ
からだは疲れきってやたら眠くて
早くベッドに身をゆだねたい

温かいコーヒーを淹れてひと息ついたら
今日の日を振り返ることもなくおやすみ
僕の安らかな寝息だけが暗闇の中に聞こえている

明日はかならず来るとして
今日がこうして終わって
目覚めたときにはもう何もかもすべてがうまく消えちゃって傷跡とかもみんな無かったことに
なんてわけがないだろう 明日も記憶はあざやかにいつまでも僕を悩ます
傷跡は消えない

この夜がそっと僕の知らないうちに朝になり日がのぼり夜が明けたら僕もまた否が応でも起きているだろう

でもまだ夜は明けない
夢の中で夢の中でたっぷり癒されたい

この夜は明日もまた愛想笑い浮かべられるように傷跡を癒やす
なんてためにあるんじゃないのさ
疲れきったからだを癒すためにあるのさ
それでも振りまかれる愛想笑い

ほんとうに
ほんとうに
光が見えないよ
希望は僕を見捨てたのかとさえ思ってしまうそんな暗黒の日々
僕のすべてを塗りつぶす
闇にのみこまれてく

卑屈になるばかりで
ストレスはかさばり
すべてがイヤになる
それでも明日は来る
今日もまた今日もまた
生きてしまった
違う 生きててよかった
繰り返す心変わり

ほんとうに
ほんとうに
1日ごくろうさまでした
こんな暗雲の立ち込める 今にも雨が降ってきそうな危うい世界で生きるだけでも一苦労
一呼吸一呼吸がなんだか思いのほか苦しいのさ
生きていたい
だけれど
死んでもみたい
そんな
行き場のない
孤独なボールを
投げたり
受け取ったり
自分とのキャッチボールは続く

また明日も。

2009/10/01 (Thu)
8416件中 (101-110) [ << 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 >> ... 842
- 詩人の部屋 -