詩人:どるとる | [投票][編集] |
限りがないものはきりがないもので
無限などはいうまでもなく必要はない
永遠などは必要はない
人を狂わせる
人を狂わせる
永遠の苦しみと永遠の悲しみを抱いて生きることは人間にはただ苦しいだけにしかならない
愛にたとえ永遠を望んでも永遠じゃないからそういえるのかもしれない
終わりある人生だからこそ限りある毎日をそれなりに大事に生きれるんだ
この命も粗末にしないで大事にできるんだ
それだけ無限は人を狂わせる
だから僕らは無限などゆるされない限りあるこの命を限りある時間の中で生き死にを繰り返す
誰もが等しく与えられた命の時間をはれ物にさわるようにいたわりつくすのさ
無限を知らぬ僕たちは
無限を存じぬ僕たちは
無限を掴めぬ僕たちは
咲いては散る花のごとくはじけ散る
無限なんてありえない限りある世界に
なんの意味もない恨み辛みを残しても
ありがとうと感謝してもやがては誰もが死にゆく運命
それが掟なのさ
逃げられません
避けられません
だからいつも命がけで命の限り燃えている。
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用心のため
「何事も
念のため
先の先を読んで
布石を置く」
どうだ?
利口だろう?
当たり前か…
でも合理的だと思う
用心に用心を重ね不用心な自分をかみしめて何度でも何度でも間違いないか確かめて
布石を置く
それが肝心さ
自分を守るためにはその執拗さが必要だ
過剰なくらい
怪しんで疑ってめったに信じないで
布石を置く
そんな対局 人生と向かい合わねば負けてしまうから。
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僕にしか書けない詩を書きたいけど
凡才の僕には書けそうもない気がする
それでも僕が書ける詩は僕しか書けない詩
詩人は詩う
ただ詩う
あふれる涙のような繊細なイメージを形にするために漠然とした夢のもとに言葉を綴るのさ
詩人は言った
君は自分の書く詩に自分らしさを感じるかい?
だなんて
自分らしさなんてわからないのに自分はなんでこんな問いかけに迷わされてるのか
今もわからぬ言葉に僕は迷わされてる
詩人よ安らかに眠れ眠れ
深い闇に沈んだ夜に眠れ
言葉に縛られた詩人は
言葉のさらに向こう側へ行こうとして旅に出た
月の裏側へと行方をくらますのさ
夢の中で
人は不思議なものを媒介として現実の冷ややかなまでの規則正しさに快い乱れをつくる
ただそれも厭きるから人は次々に満たされないとわかっていても言葉に頼り詩人になろうとする
誰もが詩人なのさ
わかってないだけでみんな詩人なのさ
詩人は今日も凡人の面で詩う
ただどこまでも平たい詩を
ただどこまでもおなじ色と形の詩を
眠くなるくらい詩人はコモリウタのように僕にきかせる
星は輝くため
時は進むため
夢は叶えるため
それが違えない道理なら
僕はなんのため生きてるの?
教えてくれよ
いつしかきこえなくなった詩人よ…
覚めぬ眠りについてしまったのかい?
小さなころはあんなに詩えたのに
澄み切った純粋で素直な詩を
今じゃあまりにも常識から抜け出せない合理的なつまらない詩ばかりで夢が不足してるよ
夢にあふれてなきゃならないはずの夢にさえそれらが浸食して悲しや
たった一言だけ
思い出せるのは
こんな僕でも詩人なんだってことだけだ
それが唯一の救いです
詩人は眠ったらしいが僕はまだ眠らない
きっと探し出すよ
なくした詩を
そして見つからないなら編み出すよ
新しい僕の詩。
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夜空を流れる流れ星に願いをかけて
もしもたやすく叶ってしまうなら努力など必要なくなるね
ロマンをアタマから取り去り常識的な考えだけですべてを語るなら流れ星になど願ってる時間さえ無駄だといえよう
だけれど流れ星に願う僕らは莫迦じゃない
ロマンを引き抜いても僕らが流れ星に願うのは夢を叶えてもらいたいからじゃない
別の意味が眠っているのさ
流れ星に願うのはきっとね最初から叶わないことなど知っているからで
知っているからこそ流れ星に願いをかけることで自分の中にある常識的な固執した部分を砕くために流れ星に願いをかける無意味さを心の中で解きほぐしてある種の満足感を得るのさ
そうやって夢は夢としての意味と目的とを果たす
流れ星はいわゆる
それを引き出すための大まかなキーワードなのさ
流星群みたいに
たくさん降り注げばそれだけの満足感が得られる
流れ星は夢を叶えるためじゃなくて夢を叶えられない自分の不満や不屈を消し去るためのいわば麻薬なのさ
そうしてまた流れ星は僕の心に降り注ぐことになるだろう
僕には叶えたいと思う夢はあっても叶えようと努力する気はさらさらないから
よけいに妄想に耽たくなる
そのための流れ星なのさ
ロマンはあくまでもロマンのままにとどまらせ現実にしないのが僕の主義だと永久にごまかし続けて
自分を持ち上げて
流れ星は目覚めた朝もなにをしている時でも流れるんだ
この胸の中にたとえようのない妖しげな光をまたたかせて
流れ星はその名のごとく流れる星のまま僕の脳裏をすーっとかすめてゆく
満足感は悲しいものだ
だけれど歩き出す気のない僕にはそのくらいでいいのかもしれない
流れ星にはロマンが満ちてなければいけないから
現実の苦水をすわせるわけにはいかないから
流れ星は奇麗なまま在るべきだから
僕はあえて妄想から先は触れない。
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未来へ羽ばたく翼を広げて幸福の種を未来に蒔きましょう
いつか花を咲かすから
未来へ飛び立つこの翼で明日へと一歩一歩踏み出そう
やがて花を咲かすまで
旅は終わらないよ
僕は諦めないよ
ずっとあがいて
もがきつづけるんだ
未来の翼 はためかせて
未来の翼 はためかせて。
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真の幸福を望む者よ
涙を避けては本当の幸福は咲かせられない
真の幸福を望むなら
涙の雨にうたれて
その冷たさを身をもって知ることだ
いつか 長いこの時の中でパンくずを道端に落として道しるべにするように
時に涙を 時に笑顔を蒔いたり咲かせたりする日々
涙の種を蒔いても笑顔が咲くとは決まってないから笑顔の種を蒔いても笑顔が咲くとはかぎらないんだ
だからひとつひとつの小さな積み重ねと小さな一歩がどんな花を咲かすかを決めるんだ 未来で
幸福を望んだ昔の俺が今ではどうだ
ただ平穏な日々を望んでるじゃないか
きっとそれは旅する中で真の幸福とはなんなのかを少しずつ少しずつわかってきたから
だから僕の漠然とした幸福は形を変えて今の僕の心にぴったりはまったんだろう
果てしない道は続く
これからも道は続く
時に雨に降られて
時に太陽に照らされ
希望と絶望のトンネルをくぐり抜けて
やがて見えるだろう未来にたどり着いたその時に出逢う景色がきれいじゃなくてもただただ平穏であればいいと思うのさ
答ひとつ出せといわれたらきっと僕は余裕な態度でこう言うだろう
幸福は人それぞれでまちまちならば僕にとっての幸福は今みたいな繰り返しが続いている未来をいうんだって大きな声で叫べるから
空はただ広くどこまでも呆れるくらい続いていて 僕はあいかわらずの無気力ぶりでチャンスさえ見て見ぬふり
そんな日々がとてつもなく大好きで自分に向ける愛よりもずっとずっと大好きで
そのせいで何をなくしても何を得てもけっして自分を責めることはせずに前だけを見て歩き続けること
誓ったんだ
日々、少しずつ
現在進行形で生まれ変わるようなデジタル世界で変わらないものあるとすればそれはそんな僕の心
そしてやがて涙も笑顔も無視した幸福の花が僕の中いっぱいに咲くだろう
どんな未来でも愛してみせるよ…
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春のあたたかい日差しに揺れるたんぽぽ
青い空によく似合うやさしい綿毛のダンス
土手沿いに咲いていた黄色いたんぽぽ
今ではもう寒すぎてたんぽぽにはいられないから姿を見せないけれど
たんぽぽはまた僕の瞳の中に咲くだろう
あのほがらかな姿でまた僕をやさしい気持ちで満たすだろう
ああ 春のあたたかい日差しの中でただやさしい夢を見ていたい
やがて白い雪にうもれた春が芽を出すまで僕はきっと両手すりあわせながら
たんぽぽのあの笑顔を
たんぽぽのあの手触りを
待っている
たんぽぽは僕を待ってくれているかな
今も僕の心の中にあるイメージの中で揺れてるよ 春風に踊って 揺れて 笑って
くすくすとかわいらしく笑って
黄色い君の笑顔を夢見て舞い降る雪に僕は包まれよう
冬の白い日々がやがて君の黄色い日々に塗り変わったら
僕はまたあの土手に出かけよう
君に会いに
君に会いに行こう
冬もはじまっていくというのにもうとうに過ぎた春を懐かしんでるなんておかしいかなぁ
だけれど会いたくなるものなのさ
春の日差しを忘れてしまったわけじゃないけどどこかそのぬくもりの愛らしさを恋しがってるから
会いたくなったのさ
たんぽぽという名の春の妖精に
たんぽぽという名で春を思い出して
僕はたんぽぽに会いたくなった
その時は凍りついた僕の心を溶かしてあたためてね
たんぽぽにお願いするのさ
寒い冬のはじまりに心にぽっと咲いた冬のたんぽぽ。
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モノクロの日々のそのなかで僕は一体いつになれば鮮やかな色に染まれるかな
なくした色に戻れるかな
モノクロームの無声映画の中で用意された台本の通りに生きるのはもうまっぴらだ
早く赤や青や黄色に染まりたい
自分の声で自分の言葉でうたいたいよ
モノクロームの映画は続く それでも僕をモノクロの世界に縛り付けたいようで
僕はまた今日も愛想笑い 世辞に建て前、四苦八苦
これじゃまるでモノクロームの中にいるようだね
日々はまだ発展前さ
いい加減前に進みたい
画質なんか気にしないから 今さら
贅沢は言わないから
モノクロームから抜け出したい
それだけ。
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悲しみは流れ流れてどこへ消えて行くのか
さよならも言わずにまるで雨粒みたいに跡形もないまま
涙はゆくえをくらましたのさ
僕からたずねることもなく
涙からきいてくることもないから
当たり前な話だけれど
たずねたってきいたってなんの答もかえってはこないよね
涙のゆくえを知ったところできっと僕にはなんのとくにもなりゃしないさ
涙を見送るときは黙って見送ろう
さよなら涙
ふるえる声で
永遠へ消えていく
涙に心の中だけで
つぶやくよ
そしてまた涙がほほを伝うとき僕はまた会えたねとでもいうのかな
そこにはなんのあたたかさも交流もないけどどこか親しみがある
そんな涙と僕の日々が笑顔よりも親密になっていった
涙よどこへ行こうとも
またここへ戻っておいで
僕のほほならいつでもぬらしてかまわない
僕は君を愛してる
涙よ僕のそばにいて
光り輝くわけじゃないけど僕の中だけで輝いているんだ
涙は一瞬で消えても
永遠にその姿を記憶に刻み込むほどの存在感で僕を一生ぬらすのさ
だから僕は涙のゆくえなどわからなくていい
また会えるから
生きてれば何度でも
ほら悲しみや喜びがそれを引き起こしてくれる
君を 涙を 呼んでくれるから…
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僕が生まれた事も
今、生きてる事も
それはたったひとつの偶然がつくりだしたささやかな奇跡なんだ
受け入れて
拒んだりして
人は少しずつ
その奇跡に気づく
偶然が生み出した
たったひとつの
奇跡に今日も生かされていることさえ奇跡よりの使者は忘れている
我が物顔で奇跡をあざ笑う
奇跡と奇跡が重なって今まで奇跡が起こっていた
奇跡が奇跡に共鳴して奇跡が鳴り響く
奇跡たちが踊り明かす奇跡の夜に奇跡よりの使者はさらなる奇跡を起こすだろう
生まれた意味
生きている理由
死んでしまう意味
死んでいく理由
どうにかできる事
どうにもできぬ事
これからの日々
歩いてきた日々
過ぎ去る時間
後先の時間
すべてが偶然により引き起こされた奇跡という名の運命
運命は変えられない
それを変えられるのは気持ちが変わるから
けれどそれを変えても変えられるのはひとつ
だからそれひとつ以外は決めたなら変えられない
奇跡はひとつしか起こらない
それが今ある奇跡と起こるべくして起こった奇跡と重なるのさ
そしてそれが運命となる
たったひとつの運命となる
僕らは奇跡の運び手
未来へつなげてくゆくのさ
奇跡を 奇跡を起こすため
なんでもないことさえよく考えたら奇跡だとわかるだろう
ほら誰もが誰も
奇跡のお起こし手
そして奇跡の体験者
奇跡よりの使者だ
その証を感じよ
生きている中で
生きている今で
生きている事で
奇跡の雨に濡れよ
ひとりきり奇跡の雨が降りしきる中で笑い狂え笑い狂え
嗚呼
嗚呼
嗚呼
生まれてきた運命を
生まれてしまった悲しみよりも生まれてこられた幸せを見て行こう
今、僕は確かに
生きている
それこそが紛れない奇跡だとしたら僕はきっと奇跡そのもの
だろう
だから生きるんだ
奇跡ごと旅立たないように。