詩人:どるとる | [投票][編集] |
喧嘩する お父さんとお母さんを見つめる子供の目は
さぞかし するどい目をしているだろう
正しいこと 間違ってること 子供は大人よりわかってる
言葉はまだ多くは知らないけれど
心は大人よりまっすぐだ
大人は世界を斜めに見るけれど
子供は世界をまっすぐに見つめる
子供が見上げた空はどんな色かな
子供が見渡す街並みはどんな表情かな
子供の目に映るあなたはどんな顔かな
その目の奥に揺れる心に 愛はあるかい?
まだ、漢字すら知らなかった頃に出会った絵で
お父さんとお母さんの顔を描いた
ありのままの姿がそこにはあった
怒った心なら怒った顔
笑った心なら笑った顔
嘘を知らない子供はごまかすこともなく
瞳に映るそのままのあなたを描く
なんの理由もなく叩かれたその意味も
親は知らんぷりでも子供はしっかり考える
親が忘れた痛みを子供はいつまでも覚えてる
どうして 叩かれたのか ほほを撫でて考える
その答えが八つ当たりでも子供はあなたを憎まない
子供は 親をけっして 悪とは思わない
必ず 自分をまず反省する
親はそんな子供に おんぶする
だからいつまでも親は子供の背丈を 越えられない
こんなに大きな大人がまるで子供みたいに 小さな心を たずさえている
恥ずかしげもなく
子供が見上げた空はどんな色かな
子供が見渡す街並みはどんな表情かな
子供の目に映るあなたはどんな顔かな
その目の奥に揺れる心に 愛はあるかい?
君の瞳に映る僕らは子供が願うような親の姿かい?
わからない僕らにわかるように教えてよ。
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優先席に座る老人
さっきやっと空いた席に座る
つり革は届かない
ポールは冷たい
すっかり白髪になった頭を撫でながら
年寄りに優しくない世を嘆き 人を嘆く
いつになれば わかるだろう
私のこの 苦しみや辛さが
世間はただ ビラをまくように
正しさを装ったきれいごとを叫ぶだけ
物言わぬ街並みと人の冷たさ
変わってしまったのは 人か 私か 世間か
空を見上げ 小銭を数える老いた指先
忘れてしまったからまた最初から
きりがないので 数えるのをやめる
誰かが目の前で 煙草をポイ捨てする
そんな小さな出来事が心を打ちのめす
それが 今の世の姿ですか
代弁をしても 聞き流される
歌にしても 聞き入る耳を持たない
私は私 あなたはあなた
人のつながりをなくした街は
他人と自分との間に隔絶する為の線を引く
見えない 線はまるで人の侵入を
拒むように引かれ 少しでも
自分を隠したがる世の中は 心に目隠ししているようなものだ
だから 肝心なことは いまいち わからない
言葉にすることも 近頃は 面倒に思う
僕の足元にもいつの間にか 線が引かれてる
世の中と自分を隔てる 孤独という寂しさ極まりない線が
いつになれば わかるだろう
私のこの 苦しみや辛さが
世間はただ ビラをまくように
正しさを装ったきれいごとを叫ぶだけ
物言わぬ街並みと人の冷たさ
変わってしまったのは 人か 私か 世間か
多分その すべてだ。
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真っ白な紙に降る
インクの雨が
次第につながり
ひとつの形になる
動き出す手足も
平面のひらひらの蝶々
蹴っ飛ばされても
殴られても
痛みさえ 論外
遠い宇宙の外れで歌うひとりぼっちの歌
なけなしの勇気で恥ずかしながらも
飛んでみたのさありもしない空を
空想で満たされたイメージのプールに
飛び込めばほら明日はこの手の中
神様もいないこの世界にはルールなんてもはやいらない
悪いも正しいも自分で決めるのさ
悪いけど同じ色には染まらないよ
僕は線をはみ出した
なけなしの勇気で恥ずかしながらも
飛んでみたのさありもしない空を
空想で満たされたイメージのプールに
飛び込めばほら明日はこの手の中
石も浮かせない小さな 羽ばたき
どうか未来を 塗り替えてくれ
悔いた今日の自分を 忘れないために。
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命がある この幸せに 僕は この上ないほどの喜びを知る
プレゼントをあげよう まだこの世界が石ころだったころ
僕らの先祖が踏み出した大いなる一歩みたいに
今君の中にも確かに受け継がれている遺伝子の足跡
眩しいくらいに輝く生命の神秘 それはギフト。
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雪を待つように 窓の外を頬杖ついて
見上げる夜には 一面の星空が見える
クリスマスも近づいて
緑と赤の色たちが妖精みたいに
駅の真ん中のツリーを飾ってる
誰を待ち焦がれているんだろう
さっきから時計とにらめっこして
そわそわしている白いマフラーのあの人は
誰もが その時を静かに待っているんだねそれぞれの思い出の中にあるクリスマスには
ちゃんとサンタクロースだっているさ
手放さないようにとつないだ右手は
しだいに君の熱で火照っていく
疑いようのない幸せがここにある
名前のない 気持ちに包まれたなら
楽しいのはまだまだ これから
駆け出そう子供みたいに 君がくれる このひとときはギフト
大切に 抱きしめてる
ポケットにしのばせた指輪と今すぐ伝えたい思い
白い雪降る街並み 寒さに頬を赤くした
君は笑って 僕の心配ばかりをする
今日ばかりはそんなありふれた優しさもいつにもまして愛しい
人は恋をすると どうして気持ちを言葉にすることができなくなるの
どっつつかずの想いもいまだ変わらぬ毎日も よれよれのシャツも全部まとめて 抱きしめたい
君の帰りが 待ちきれなくて
駅へと走る 今か今かと電車を待つ
ドアから降りてきた君に 駆け寄れば
ほらホッとして泣いちゃうんだ
どうかいつまでもそのままの君でいて
そう願った今の気持ちを忘れないで
星が降る夜の帰り道に寄り添い歩いた
付かず離れず二人の歩幅は 追い抜いたり 追い抜かれたり
ばらばらだけど いつの間にか こうしている毎日が当たり前になった 何気ないいつもの言葉 それがギフト
毎日が記念日のようだ
そして雪は降り止み 固くかじかんだ手もほどけていく
冬の命は短いから
大切にしよう 今というひとときを
与えられている 一度きりの時間を。
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愛という字を 手のひらに書いてみた
くすぐったい想いではあるけど
まっすぐに 見つめられるかな君の素直すぎる瞳を
冬のせいで かじかんだ手をどうしよう
君の 手に重ねたり ほおずりしたり
やり方は たくさんある
積み重ねてく日々は流れていく 星に願いをかけてしまう夜
いつもよりも 僕はどこか弱くて でも優しさがあふれて
ふいに君に会いたくなる
だから 君の名前を何度でも呼んでみる
相変わらずの ダメなままの僕です
それでも 君が笑ってくれるようにと
わるい頭で 考えてみる
君が幸せになることよりも君が幸せになっているそのあとのことを
君の顔を思い出せるだけ思い出してみた
いつも見慣れてるはずなのに なぜかな
鼻はどうだったか 口はどんなだったか うまく思い出せない
知っているはずの君のすべてを 僕は多分知っているふりしていただけだね
だから君は涙を流す
忘れてしまったことも 通り過ぎた雨も
今はもう ひとつの記憶の箱の中
うまい言葉は 思いつかないけど とりあえず愛を歌ってみる
後ろ姿まで君を この胸に焼きつけたい
君が笑うと どんなに悲しくても 立ち直れる その笑顔に 救われているのです
君が泣いているよりも君の笑ってる顔を見たい それだけ
愛とか大袈裟なことじゃないんだよ
どっつつかずの思い に 今なら向き合えるかな
さあ片付かないままの宿題を終わらそうか
積み重ねてく日々は流れていく 星に願いをかけてしまう夜
いつもよりも 僕はどこか弱くて でも優しさがあふれて
ふいに君に会いたくなる
だから 君の名前を何度でも呼んでみる
相変わらずの ダメなままの僕です
それでも 君が笑ってくれるようにと
わるい頭で 考えてみる
君が幸せになることよりも君が幸せになっているそのあとのことを
雨降りの今日のことよりも 晴れ渡る明日の青空を 描こう。
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通り過ぎていく 背中にそっと
呟いた言葉を 君はキスで かき消した
少し早い 桜の開花を期待しながら
年の終わりに そなえて支度する
変わらないんじゃなくきっと
変わろうとしないだけだと なぜ思えない?
でも変わろうにもどんな色に 染まればいいかわからない
だから何度でも 僕は 僕に 生まれ変わる
どっつつかずの想いと旅に出る
宛どもない旅の始まりは こんな雪の朝
君の顔はまるで季節外れの冬に咲いたひまわり
どんなに不利な状況でも 握り拳つくれるだけの力をくれるよ
あわよくば神様 この予感を嘘と言って
期待はずれの奇跡を待つだけしかない
このままどこまでも伸びた平行線
いつまでも終わらない工事のようだ
答え合わせをしていたら さっきよりも
迷いはさらに深くなってしまった
なにが正しくてなにが間違ってるか
そんなことを考えるからこんがらがる
明日のずっと先の今日を 考えていたら
今いる世界もさほど悪くはないと 妙な諦めに 説き伏せられる
駅前広場に 立つツリー 強くなりたいダンデライオン
駆け抜けていくのは 頼りない僕の小さな影
夜の闇に のまれて
あらすじもなにもない物語は 取り急ぎ続く
だから何度でも 僕は 僕に 生まれ変わる
どっつつかずの想いと旅に出る
宛どもない旅の始まりは こんな雪の朝
君の顔はまるで季節外れの冬に咲いたひまわり
どんなに不利な状況でも 握り拳つくれるだけの力をくれるよ
歌ってみよう 叫んでみよう 膨らむばかりの声を
アイラブユーと 言えれば カッコいい
今のところは
ラブアンドピースと言えれば それでよかった昔は。
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途方もない旅の行程は
行き着く場所を知らず
宛もなく行ったり来たりを繰り返す
誰かがいつか歌っていたみたいに
僕もまた 同じ気持ちで
叫んでみるのさ 大きな口を開けて
愛してるだけで片付けられた愛だったり
正義という名の非道な暴力だったり
空を見上げれば 宿題は多いけれど
足元に咲く一輪のタンポポの花だったり
雨上がりに架かる七色の虹だったり
たとえば 街にあふれるありふれた優しさだったり
はからずもここにある誰かのぬくもりに
本当のことは あるのかもしれない
路線図に 走るいくつものレール
この電車はどこに行くんだろう
乗った覚えもないのに乗らされて
絵に描いたような幸せを求めるより
僕なら 線からはみ出したような
ときめきのために 走り出す
ビルばかりの東京の街に吹く風は
とても冷たくて弱い心をあざ笑っている
どこまで行けるかわからないけど行こう
昨日見たおかしな夢の続きだったり
ふいの思い出し笑いの理由だったり
たとえば 君とつないだ手の温かさだったり
頼りない背中 嘘ばかりの言葉
まだ薄らぼんやりとした曖昧な決意
大人になろうとするあまり背伸びするように あやふやな線を縁取る
青すぎて なにも知らない 僕はまだ卵の中さ
そんな僕を支えているのは 僕じゃなく僕以外のすべて
愛してるだけで片付けられた愛だったり
正義という名の非道な暴力だったり
空を見上げれば 宿題は多いけれど
足元に咲く一輪のタンポポの花だったり
雨上がりに架かる七色の虹だったり
たとえば 街にあふれるありふれた優しさだったり
はからずもここにある誰かのぬくもりに
本当のことは あるのかもしれない。
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自転車のタイヤが回るように
すべてのありとあらゆるものたちが
ひとつのうねりの中で回り続ける
変わらないサイクルが世界を回してる
ああ 誰かが望むようなことはできないかも知れない
ああ 肝心なとこで怖じ気づいてしまうかも知れない
だけど
世界を動かすような ものすごいことはできない
だけどつむじ風くらいは 起こせそうな気がしてる
すぐそばにある誰かの涙ひとつぬぐえないやつになるもんか
この手の中で 大事に育てた心を 今 見せつけてやろう世界に
ものの見事に 生まれ変われ 殻を破って
飛び出してこい 金色に輝く勇気よ。
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水平線から 波をかき分けて
太陽が ひょっこり顔を出す朝
夜明けの街 海鳥が鳴く 誰かのポケットに
輝く夢は そっとしまわれてる
コインの裏と表 見比べても 大した差違なんかない
今日と明日みたいに間違い探しなんかしても意味はないのさ
駆け出すその一歩で
世界はいくらでも変わってゆくよ
サイコロ転がすように 出た目の数だけ進むような
運任せの旅じゃない
明日何が起きるかもどんな天気かも
わからないから不安だけどそのぶん 楽しいのだ
ほらうかうかしてると 置いてっちゃうよ
もう夜は明けたんだ
地図を広げても どこにも載ってない
未来という島は 望遠鏡でも見えない
宝物だった日々は色褪せていくばかり
いつまでもきれいなままじゃない
まぶしくて それでいてどこか優しくて
そんな笑顔がいつもそばにあること
目の前にこぼれてる空と海の青
地平線なんてない この世は終わらない
道なんか必要ない 踏み出せばそこが道になって 僕をまだ知らない明日に連れてく
心の中に旗が揺れている 何かに恐れながらも 期待に満ちている表情で笑うのだ
いつの間にか こんなにも
たくさんの 光が僕を 取り囲んで
同じ空を見上げる 僕たちには迷いなんかない
目指すは ただひとつ
誰もいまだ知らない場所
手にしたことのない明日
駆け出すその一歩で
世界はいくらでも変わってゆくよ
サイコロ転がすように 出た目の数だけ進むような
運任せの旅じゃない
明日何が起きるかもどんな天気かも
わからないから不安だけどそのぶん 楽しいのだ。