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どるとるの部屋  〜 新着順表示 〜


[8281] マフラー
詩人:どるとる [投票][編集]


雪が二人の隙間に そっと降りてきて
二つの足跡 白い道に上手く刻んでく

言葉なんて二人の間には 要らなくて
手のひらから伝わるぬくもりが
代わりにすべてを 語ってくれる

いつの間にかできたこの 距離を
どうしたら埋められるだろうって

泣きながら 考えていたんだ
冬の窓辺に 灯る明かりに寄り添って

君にもらった手編みのマフラー
イニシャルが入ってるけど

NとSが 逆だって言えなかった
だってそんなの問題じゃないから

人を愛する喜びと 難しさの間で
四苦八苦する僕を君が見ている

たくさんの約束と それと同じだけの裏切りを 君は知ってる
僕は不器用だから迷いなく 君を愛せない

誰かが 口ずさむ メリークリスマス
僕は素敵な言葉を探してる

このまま夜が明けないでもいい
二人だけの世界で一途な愛を貫こう

君にもらった手編みのマフラー
長すぎて どれだけ巻けばいいの

あちこちほつれてるけどちゃんと
あたたかいから許してあげる

包丁握らせれば 必ずといっていいほど
怪我をする君は 危なっかしいから

君はとりあえず お皿を洗ってよ
お互いに 見合った役目があるはずだ

ほら 君にもいいところがあるよ
具体的には言えないけれど

いつか 教えてあげるねって
帰り道の途中で はぐらかした

いつの間にかできたこの 距離を
どうしたら埋められるだろうって

泣きながら 考えていたんだ
冬の窓辺に 灯る明かりに寄り添って

君にもらった手編みのマフラー
イニシャルが入ってるけど

NとSが 逆だって言えなかった
だってそんなの問題じゃないから

マフラーを編んでくれたことが
何よりうれしかったから

絆創膏だらけの君の手がとても
愛しくてたまらなかったから。

2016/09/24 (Sat)

[8280] 
詩人:どるとる [投票][編集]


たったひとつの概念に囚われた心は
世界を真っ直にしか見つめられない

たとえばそこに所在なく咲いてる花に
どんな思いを重ねるかで見え方は百通り

大切なものを見るためには
目を閉じて わざと視界をふさぐんだ
余計なものまで 見えてしまうから

たったひとつの大切なものを
見るために今だけは目を閉じて
君のことだけを 見つめていよう

暗闇の中に 浮かんだ白い月の光
浮かんでは 消えてく モノローグ

誰かの引いたレールの上を走るのも
そろそろ飽きたからレールを外れよう

花の名前を 思い出すとき
思い出す色が イメージを染めてく
変わらないまま 微笑んでいるよ

忘れないでいるからそこにいてよ
終われない物語 続いてく明日へ
醜くも美しく 咲いてる花だ

ゆるり ゆるり

ただ 移ろう 舟

時の川を 進む

オールもなく

ただ流れに委せて

宛もなく 行くよ

大切なものを見るためには
目を閉じて わざと視界をふさぐんだ
余計なものまで 見えてしまうから

たったひとつの大切なものを
見るために今だけは目を閉じて
君のことだけを 見つめていよう。

2016/09/24 (Sat)

[8279] 夜明けまえ
詩人:どるとる [投票][編集]

寝坊助の猫も あくびしながら目覚めて
夜明けまえの 路地裏で軽く伸びをする

昨日の雨も嘘のように上がったよ
めずらしく天気予報は見事に外れたよ

宛もなく進む メロディライン
未来を照らすような 音を探してる

心に羽が生えたような訳もなく
ときめく思いに 引きずられ
僕は 笑ったよ

あなたの声や あなたしぐさに
見とれているだけで 時間は過ぎてく

繋いだ手のあたたかさだけで
簡単に幸せになれてしまう僕は どうかしてるな

水溜まりひとつ 軽々と飛び越えてしまう
驚くべき跳躍力 でもスニーカーは台無し

色褪せない色ってどんな色だろう
答えのない答えあわせの毎日だ

マウンドを越えて ボールが突き抜ける
弾道のように 白い球筋が 走ってゆく

道はあんなに険しいのに君は夢までの道は 遠いほど 甲斐があるって笑った

あなたが言うと不思議と 何でもできそうな気がするんだ

なんでだろうな 君のつま先は いつも 前を向いてる

昨日の痛みを まだ
忘れられない僕と
夢を追いかける君
互い違いの歩幅でも
ちゃんと お互いをリードしあってる
結果を残すよりも 思い出を残したいから

あなたの声や あなたしぐさに
見とれているだけで 時間は過ぎてく

繋いだ手のあたたかさだけで
簡単に幸せになれてしまう僕は どうかしてるな。

2016/09/25 (Sun)

[8278] そう遠くない未来
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まだ 見えない 未来のビジョンは
今の僕には どんな具合に見えているのか

双眼鏡から 宇宙を覗くようにして
まだ見ぬ未来を あれこれ想像するだけだ

一歩踏み出したときには もう過ぎている一分一秒
さっきまでの今は 未来に変わったんだよ

未来はいつだって 人が想像してきたんだよ
楽しくするのもつまらなくするのもその人次第

飛行機やロケットのなかった 時代に
空を飛ぼうとした人や 宇宙にロマンを求めた人が
想像を 形にしたように

未来はいつも未来のずっと先にあるそう遠くない今だ
ほら昨日までの 想像は明日にはもう
ふれられる現実になって いるかもしれない

誰かが描いた未来想像図には
今ある未来が 広がっていた

ただの想像と侮らないで
そのただの想像が未来をつくる原動力

あんなことがしたい こんなこともしたい
そんな 好奇心が 膨らんで 未来を 創ってく

たくさんの夢が この世界には あふれている
そのすべてが叶うとは思わないけど叶ったらいいな

教科書に載ってる偉人だって何度だって失敗して 天才も間違えると知った
それでも諦めなかった結果が今だ

未来は未来を常に追い越していくためにある
今は未来でも やがてそれさえ 過去になっていく
新しい靴に 傷と汚れが重なっていくように

そして誰かが 空を見上げるとき
小さな想像が 未来に輝く ひとつの明かりになって
遠い未来の人を照らす光になって

未来はいつだって 人が想像してきたんだよ
楽しくするのもつまらなくするのもその人次第

飛行機やロケットのなかった 時代に
空を飛ぼうとした人や 宇宙にロマンを求めた人が
想像を 形にしたように

未来はいつも未来のずっと先にあるそう遠くない今だ
ほら昨日までの 想像は明日にはもう
ふれられる現実になって いるかもしれない。

2016/09/23 (Fri)

[8277] レシピ
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フライパンの上で想像を駆使して
野菜とお肉が 軽やかにダンスをするよ

レシピなんてない 目安もない
分量も 決まってないから
味付けは お好み

美味しい

嬉しい

幸せのレシピ

教えてあげるよ

魔法のレシピ

いただきますの合図で今日も食卓に 花が咲く

ごちそうさまの合図であっちゅうまに おさらは空っぽ

不思議だね
不思議だね。

2016/09/20 (Tue)

[8276] 一歩
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踏み出したその一歩はどこに
僕を連れていってくれるのだろう

日の暮れた街並みに夕闇が迫る
一人空を見上げ 歩道橋の真ん中で足を止めたよ
訳なんて考えてもないけれど

ああ 大好きな人の笑ってる顔
幸せは案外すぐそばにあるかもしれない

今日という日が 明日にとって
一体どんな意味があるのだろう
明日が今日よりいい日ならば
明日にとって今日ほど邪魔な日はない
でも 一歩ずつしか歩けない僕らは
今日を生きて はじめて明日に行ける
近道はないよ だから努力が必要なんだ

長い夜が明けて 猫が餌をねだる 珍しく可愛く鳴いちゃって
まだ 始発も動き出してないのに

イメージだけで夢を叶えた気になって
やりもしないうちから諦める気だよ

今日は どんな日になるのだろう
忘れられないくらい嫌な日になっても
多忙な日々に埋もれて忘られたらいい

一歩また一歩と 距離を伸ばしてく
宛もないのに ゴールだけは用意されてる
それもまた運命だと笑って口笛をふくよ

積み重なる日々は
積み木に似ている
崩れないように
重ねてるつもりで
いつの間にか
大事なことを忘れてる
何かに打ち込むあまり生きることを 楽しむことを 忘れてる

今日という日が 明日にとって
一体どんな意味があるのだろう
明日が今日よりいい日ならば
明日にとって今日ほど邪魔な日はない
でも 一歩ずつしか歩けない僕らは
今日を生きて はじめて明日に行ける
近道はないよ だから努力が必要なんだ

希望が必要なんだ。

2016/09/20 (Tue)

[8275] 涙の街
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ずっと遠い昔の人が 書いた物語に
僕らは没頭して 耽っている

物語の中には 涙はひとつもないから
笑ってるだけで 夜が明けて日が暮れる

悲しみのない世界へ
連れていっておくれ
命なんていらない
せめて 安らかな死を願う

この街に流れる時間 少しだけ止めて
考えていた
涙の街をあとにする。

2016/09/20 (Tue)

[8274] ラララ
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色とりどりの絵の具を溢して
モノクロを 鮮やかな色が染めた

ヒッチハイカーのように乗り換えてく
感情を 上手い具合にダイアに乗せていく

歌声はいつだって
迷ったまま進むよ
言葉にはしないでも
ちゃんと伝わる
メロディラインは
恥ずかしいほど
外れてばかりだ
それでもゴールを
目指して走る

道に迷い 悩んで出した答えに
まだ迷いが 見える

今まで重ねた 言葉に嘘はないが
脚色の範疇さ どうか許して

気持ちが 形にならないときには
鼻歌で 愛を歌ってどうにか繕うよ

骨に肉をつけていく精密な作業

歌声はいつだって
迷ったまま進むよ
言葉にはしないでも
ちゃんと伝わる
メロディラインは
恥ずかしいほど
外れてばかりだ
それでもゴールを
目指して走る。

2016/09/19 (Mon)

[8273] 夜明け前
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早足の夜が明けてしまわないうちに
君と家を抜け出して秘密のあの場所へ

ボロい自転車に乗って 駆け抜けた
今がいつか思い出になるのを知ってる

夜明け前のまだ静かな街はやる気持ちのまま見上げた空に流れる 星を 追いかけた

弱気だった 僕の手が いつの間にか
握りしめていた 君の手がふるえてる

離さないようにギュッと握りしめた
目と目が合うと何故か無性に恥ずかしい

始発電車が走り始めたら
東の空から 放たれるサーチライト

淡く切ない思いのままで笑うから
照れてしまうのをうまく隠せない

時計は待ってはくれないから 時間だけが 先を急ぐように過ぎるんだ

今日何かが終わりまた始まっていく
新しいストーリーならページをめくって

気持ちがはやって明日をもう待ちきれず
眠い目をこすって待っている夜明け

鳥の群れが 横切ってく その翼で 闇を切り裂いて
朝を 引きずり出すよ

弱気だった 僕の手が いつの間にか
握りしめていた 君の手がふるえてる

離さないようにギュッと握りしめた
目と目が合うと何故か無性に恥ずかしい。

2016/09/19 (Mon)

[8272] 風来坊
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人もまばらな終電間際の駅のホーム
改札を抜けたあたりで降りだした小雨

遠くに光る小さな星のまたたき
思い出しているのは今日あった出来事

僕らは 目を閉じても消えない光を
何も見えない暗闇に探している

まばたきする瞬間に浮かんでは消える
名もない幸せが 手招きする未来で

言うことなんか聞いてあげないよ
僕は聞き分けのない風来坊だ

重ねてくのは いくつもの言葉とメロディ

忘れかけた夢のありかを 思い出して
ポケットから覗いた小さな未来

僕らは 目を閉じても消えない光を
何も見えない暗闇に探している

まばたきする瞬間に浮かんでは消える
名もない幸せが 手招きする未来で。

2016/09/19 (Mon)
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