詩人:どるとる | [投票][編集] |
辛いこともたまにはありますが
どうにかこうにか日々をつないでいます
どうしようもない何かにいつも
生きることを押しつけられているようさ
歩道橋の上から見えるいつもの街並み
ずっと向こうの空で沈んでく夕日
涙に滲んでぼかし絵のようだ
あなたの声に耳をすますと まるでこの世界には悲しいことなんてないように思えるんだ
あなたの 肌に触れると まるでこの世界には幸せしかないように つかの間の夢にひたれるんだ
今日も悲しいことがあったよ
傷もつくったよ
慰めておくれよ その魔法の声で
包み込んでおくれよ そのぬくもりで
消えてしまいたいと思った今日の僕を全部嘘にしてしまっておくれよ
目を閉じても 耳をふさいでも
消えないものをいつも抱きしめていたい
終わりあるこの世界で永遠を 願うなら せめて終わりまでのひとときを変わらない気持ちで
大好きだと何度でもささやいて たったひとつの思いを守り抜いて行くのさ
ほらここにひとつ小さな箱をイメージして
その中に ありったけの思いをつめこんで君に贈り届けよう
あなたの声に耳をすますと まるでこの世界には悲しいことなんてないように思えるんだ
あなたの 肌に触れると まるでこの世界には幸せしかないように つかの間の夢にひたれるんだ。
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僕とあなたの前に引かれた境界線は
きっと 僕にしか見えてないんだろう
他人より自分のほうが勝っていたくて
他人の良さより 落ち度をまず先に探す
揚げ足をとるのに今日も忙しい
人は誰も 弱さの塊
だけどその弱さに打ち勝てるだけの強さも持っている
たとえば僕が 何もしなくたって
君は 簡単にその境界線を越えてくるんだ
そしてそれはもう図々しいほどに
君は 僕の前に手を差し伸べるんだろう
その手を とったとき僕にはもう
境界線なんて 必要なくなっていたんだ
だって心の距離は隙間を空ける余裕もないほどに縮まってたから
いつの間にかあるはずもない壁を
僕は 人との間につくっていたんだろう
なるべくなら面倒は避けたくって
輪の中に 入るのが好きじゃなかった
そのくせ孤独に気づくとすぐ寂しがる
人は誰も 孤独の塊
誰も他人とは分かち合えない部分を隠し持っている
たとえば僕が 愛というものがこの世界にあるなら
それは 君がくれる優しさだったりするんだろう
うまく言葉に出来ないけれど
それはあつかましいほどに 君は僕を抱きしめるんだろう
そのぬくもりに包まれたときに
僕は大事な何かを知った気がしたんだ
だって、疑う余地など無いほどに君は僕のすべてを好きだと言ってくれるから
たとえば僕が 何もしなくたって
君は 簡単にその境界線を越えてくるんだ
そしてそれはもう図々しいほどに
君は 僕の前に手を差し伸べるんだろう
その手を とったとき僕にはもう
境界線なんて 必要なくなっていたんだ。
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そばにいるだけじゃなんだか物足りなくて
器用な君を見ると なんだか不器用な自分がちっぽけに見えるんだ
途方もない 時間を重ねてゆく
それはまるで一冊の長編小説を 書くような
一大ストーリー
特別なことなんか
出来るはずもなくて
だからせめて僕なりに君を愛したいと思う
たとえば些細なこと たとえばささやかなこと
君が笑ってくれるように 君が好きな僕であることが最優先事項
つまりは 君が僕のいちばんであるように
僕は君のいちばんになりたいのです
ただそこにいるだけなら誰にでも出来るしその役目は僕じゃなくてもいい
だけど僕じゃいけない理由は多分 単純に君が僕を好きだから
いくつもの文字を連ねてくように
日々悲しいことやうれしいこと
繰り返してゆく
二人のストーリー
魔法なんか使えるはずもなくって
だから、僕らは手持ちの小さな荷物の中から なけなしのとっておきを引っ張り出す
たとえばありふれたばかばかしいこと
そのひとつひとつがかけがえのない大切
ほら、色鮮やかに思い出を埋め尽くす
結局、僕が君を大好きであるように
君も僕を大好きになってほしいんだ
特別なことなんか
出来るはずもなくて
だからせめて僕なりに君を愛したいと思う
たとえば些細なこと たとえばささやかなこと
君が笑ってくれるように 君が好きな僕であることが最優先事項
つまりは 君が僕のいちばんであるように
僕は君のいちばんになりたいのです。
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語り尽くしてしまったよ
しゃべり尽くしてしまったよ
言葉は もう 干上がった川の姿形
ああ 終わりが 景色を塗りつぶしていく
さよならというどうしようもないものに
僕は逆らうすべを持たないんだ
回る 時計の中 片隅に聴く鼓動
上がり下がりのはげしい命のリズム
終わらないものなんてない世界で
いつまでも終わらないものを願うなら
せめて 限りあるこのひとときだけでも
変わらない気持ちを共有していよう
物語の終わりに流れるエンドロールが
すべてを洗い流してしまっても
きっと、そこに二人がいた 足跡が残るから
今はただ あやふやな足取りで 残された日々を生きよう
愛しすぎてしまったのかなあ
或いは愛されすぎてしまったのかな
暮れゆく空の色 瞼に飛び込む光
ああ どんなに 大切な人の今日さえも
つなぎ止めることは出来ないよ だから
せめて僕は つないだ手を離さない
巡る季節の果て 思い出すあの記憶
消えない傷跡が呼び覚ます痛み
すべての人に同じ終わりが用意されてて
どんな人の今日も必ず終わってゆくんだ
たとえばそれが仕方ないことだとしても
僕らは、けしてそれを喜んだりしない
雨粒が 降り注ぐように 流れるエンドロール
終わってゆくものとまたはじまるもの
行き違うようにすれ違いながら
誰かの物語の終わりを そっと 見送ってくれる
終わらないものなんてない世界で
いつまでも終わらないものを願うなら
せめて 限りあるこのひとときだけでも
変わらない気持ちを共有していよう
物語の終わりに流れるエンドロールが
すべてを洗い流してしまっても
きっと、そこに二人がいた 足跡が残るから
今はただ あやふやな足取りで 残された日々を生きよう。
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黄昏 いつものあかね空 誰かの帰りをそわそわしながら
今か今かと 待っている
大切なものなら いつでも胸の中
そばにいるよ ばかみたいに
それこそ当たり前のように
笑っているよ たまには泣くよ
お互いの至らないところを補い合って
仲良く生きていこう
夜は嫌いさ なんだか 涙が出そうになるから
今日も途中まで読んだ物語に栞をはさんだ
明日からは、また少し違う場面へ
愛はいつも 置物のように
ただそこにあるけれど ねえ
話しかけても 語り明かしても
たまに思いがすれ違っても
多分それでいいんだよ
言葉だけじゃわからないことは
ふれて、寄り添って 傷つけあうことで
だんだん何かが見えてくるものなんだと思うんだ
だから、そこにあるだけの愛に命を吹き込む
そばにいるよ ばかみたいに
それこそ当たり前のように
笑っているよ たまには泣くよ
お互いの至らないところを補い合って
仲良く生きていこう
そしてまた栞をはさんだところから
はじまる今日と 僕は向き合っている
とりあえずおはよう。
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ねえ 同じ世界で 同じ空の下で
殺戮と平和は同居しているんだ
ねえ 同じ世界で 同じ土の上で
人を殺める人と人を慈しむ人がいる
同じようですれ違う何かとべつの何か
そこには道理などなくただあるべきものがあるべくして
そこにあるというだけ
たったひとつの世界の中で
いろんな今を生きる人がいる
今日も頁は用意周到にめくられて
似て非なる 世界が眼前に横たわる
どんな悲しみも どんな歓びも
「ただそれだけのこと」が
とてつもなく 悲しくて嬉しくて
当たり前なんて いう概念さえも
どうだっていいくらいに僕らは
いつも どんなときも 今が一番幸せだと思って生きていたいんだ
ねえ 同じ人なのになぜこうも違うかな
僕とあなたじゃ 根本的にそぐわない
ねえ 喩えば 僕の今とあなたの今を
計りに乗せたらどちらに傾くだろう
重厚で濃密な今を生きているのは
どちらだろう なんてね いつも誰かと
比べっこしたがるのは 生きている今に自信が持てないから
僕らは 僕らの今を計りに乗せて
互いに無駄な争いを続けている
平穏の中にも些細ないざこざはあって
けして完全な平穏はどこにも無い
どんな悲しみも どんな歓びも
「ただそれだけのこと」が
とてつもなく 悲しくて嬉しくて
当たり前なんて いう概念さえも
どうだっていいくらいに僕らは
いつも どんなときも 今が一番幸せだと思って生きていたいんだ
どんな 憎しみも どんな愛しさも
ただ「それまで」と思ってしまえば
それ以上伸びしろはないんだから
いつだってまだまだだって思って
生きているかぎり僕らは どこまでだって駆け上がることが出来る。
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まだ小さくて
生えたばかりの羽で
地面を歩くことしか出来ない雛鳥よ
果敢に挑む 純粋無垢な憧れ いつかあの空へ
いくつもの終わりと向かい合っている
いくつもの始まりと向かい合っている
僕はこのままどこまで行くのだろう
ただ僕らを乗せた舟は進む 時の海原を
降り止まない 感情の雨
濡らすのは 身体ではなく心
打ちひしがれてなおも進む
君の勇気に空は こたえてくれるだろうか。
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砂時計の中 落ち続ける時のかけらを
睨んでみたり 目をそらしたり
僕に残されている時間の最果てに
待っている絶対的な終わりを想う
夕暮れの道 揺れる影と つないだ手から
伝わる確かなぬくもりが教えてくれる
君は一人じゃないと 君は孤独じゃないと
ほら何度でも 寄せては返す波のように
それはきっと 果てのない繰り返し
命はきっと終わってしまえば 生まれ変われるわけもなく
散らかしたきれいごとを片づけたら 案外救いなんてなくって
だからせめて生きている今を楽しむんだ
いつかたどり着くんだ ハッピーエンド
空が明けていくのを 一人見ていたんだ
世界が目を開くようにスッと朝日が差す
僕の胸で 脈打つ命の音色を聴いたら
誰もそれを疑うことはないでしょう
だけれどたまにそんな確かなことさえ
信じられなくなる程 落ち込むこともある
だからそばにいてよ
恥ずかしいくらい
好きとささやいて
悲しむ隙(ひま)を与えないで
その先の物語をいつでも人は 目で追いかけてくのさ
一冊の小説の中の物語 痛みさえリアルにこの身を貫く
だからお願いだ 僕を愛し続けてください
二人でたどり着きたい ハッピーエンド
目を閉じた時にはもうここには誰もいない
目を開いているときだけが 唯一生きていると気づくことが出来る
命はきっと終わってしまえば 生まれ変われるわけもなく
散らかしたきれいごとを片づけたら 案外救いなんてなくって
だからせめて生きている今を楽しむんだ
いつかたどり着くんだ ハッピーエンド。
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目を閉じたままでも見える光がある
耳をふさいだままでも聴こえる音がある
それは所謂、イマジネーション
ほら 聴こえないものに耳をすましてよ
ほら 見えないものに目を凝らしてよ
そこに答えはある。
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僕は何を夏の間中追いかけてたんだろう
わからないけれど
目には見えない何かを必死に探していた
そんな気がする
瞳の中一面染める青に 僕は飛び込んだ
その瞬間を彩って
つかの間に消えてく花火
暗闇の中にいくら目を凝らしても
もう見えない光がある
もう取り戻せやしない夏がある
降り続く五月雨に濡れたまんまで
屋根の下 雨宿り
うまく言葉にならない思いや不用意に抱えた恋の行く末
まっさらな地図
とめどなくあふれる汗に 映るときめき
何万光年の時をかけて
僕らの瞳に映る流れ星よ
願うならば 誰かの願い事を 叶えておくれ
どんな命にも いつかは然るべき終わりが
その瞬間を彩って
つかの間に消えてく花火
暗闇の中にいくら目を凝らしても
もう見えない光がある
もう取り戻せやしない夏がある
もう出会えることのない場所がある。