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どるとるの部屋  〜 新着順表示 〜


[1669] はにかみメリーゴーランド
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回り続ける
憂うつという名前の螺旋感情
妄想の中なら
王様の気分
だけれど
現実では
負け犬もいいところ

憂うつなメリーゴーランド
止まらないメリーゴーランド
ボロボロのメリーゴーランド
いつになればまともに回るだろう
悪循環もいいところ

さび付いたメリーゴーランド
キコキコと音立てて
それでも回るメリーゴーランド
憂うつになるほど
無理矢理に回るメリーゴーランド
止まる気配はない
茶番もいいところ

王子は貧しい
姫君は裕福

はにかみながら
話しかけた
たとえば
二人が愛し合うだけで誓いを結び合えるなら幸せなど有り余るほど降り注ぐのに

僕らは月ほどに遠い関係

罪を承知で交わしたあの口づけが恋しくて。

2010/07/25 (Sun)

[1668] ドライフラワー
詩人:どるとる [投票][編集]


座り心地の悪い椅子でも
とにかく座れればそれでいいのです
本物の花じゃなくても
見るだけならばドライフラワーでもすんでしまうような適当な性格です
だから幸せなんて
それなりの大きさなら
多少人より小さくてもかまわないとそう思うのです

こんなに大きな世界なのに行く場所なんて腐るほどあるのに僕の行動範囲はアリのように
狭く小さくそのくせ妄想の国では一国の王様気分です
一歩一歩は無駄に大きくても 人ごみを嫌うそんな性分です

あの日産声あげ
生まれたその日から
僕は渇いた何かを
心に受け継いだのさ
一筋縄ではいかない
わがままな何かを
心に宿したまま
生まれたのです

悪魔と天使の翼を
持った堕天使のような心を持つから
悪いことも
良いことも
やり出せば
どちらも
中途半端に終わる
だから
悪くもなくて
良くもなくて
普通の人です
ただ人の輪に
入るのが
嫌いなだけで

誰かの愚痴を
肴に酒を呑む夜
月はおぼろに
雲は散り散りに
出来合いの短歌を詠めば何か解るかな
渇いた気持ちを
冷めた心に
重ねれば
風もないのに
心のカーテンが
ハタハタと揺れ
自嘲気味に
頭かきむしる
答の見えぬ明日を
抱いたまま

束の間の夢に沈むさみしいばかりの晩餐のあと

座り心地の悪い椅子も
渇いたようなカサカサの花も
すべて慣れてしまえば何よりの幸せになる

部屋の隅でハエとりグモが笑えば
おかしな夢の始まり
窓の外の景色が
ざわざわと騒ぎ出し
太陽が顔がだしたら
さあ 外界への入り口を出口に変えて
光の中へと 光の中へと 我は勇まん。

2010/07/25 (Sun)

[1667] 人を愛すということ
詩人:どるとる [投票][編集]


明日また会えるね
そんな余裕があったのはついこの前までだったね
君とはもう会えない

ケンカしたって
しばらくすれば
何事もなかったように
自由に笑いあえるのに
どうして僕は今
ひとりでさみしさも悲しさも切なさも分け合えずにいるのかな?

僕がこの世界で最初に愛した人は
とても優しくて
とても素敵な人さ
僕をこの世界で最初に愛してくれた人は
とてもあたたかくて
とても美しい人さ

それなのにどうして
傷つけてしまったのか

振り向くたびに
胸がきしむ

今更だけどごめんね
ほんとにごめんね

せっかく咲いた花なのに枯らせてしまったのは僕の不注意さ
そうさ僕のせいさ

責められたって仕方ないんだよね

僕がこの世界で最初に愛した人は
とても優しくて
とても素敵な人さ
僕をこの世界で最初に愛してくれた人は
とてもあたたかくて
とても美しい人さ

どんなに名前呼んでも
どんなに君に謝っても
君とはもう会えない

愛していれば
いたほどに
ひん曲がる心
君はそんな
僕の中の闇におそれていた

人を愛すということの重さをどこか勘違いしていた

今ではつくりあげたたくさんの思い出が楽しすぎたために胸に痛いよ。

2010/07/25 (Sun)

[1666] 明日は明日の風が吹く
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そんなに怒らないで
そんな目しないで
アハハと口をあけて笑っていようよ

怒ったって
疲れるだけです
それならいっそのこと
多少のことには
目をつむり
脳天気なくらい
笑い飛ばせばいいじゃないかそうじゃないか

人間そんなに
完全じゃない
時にはふざけたり
間違えたり
大きく道を踏み外すんだ
考え方ひとつで罪を犯すより
ずっと かわいいものさ
そう思えば争いもなく平和に過ごせる
君の心が丸いなら
笑ってすますくらいの度量を見せてくれ

明日は明日の風が吹く
生きてさえいればどうにかなんとかなるでしょう
根っからの脳天気の君と僕には笑顔という最大の武器があるから
でたらめな地図を広げててくてく歩いてゆこう
雨上がりの青い空にかかった虹が七色のようにいろんな人がいる中で僕たちはきっと変わり者だけどいつでも 忘れない
互いを思いやる気持ち
それさえあれば
幸せでずっといられるはずなんだと今日も沈む夕日にさよなら

手を振る帰り道
涙はうれしさのあかし
渇いたらまた笑えるよ

優しい気持ちで。

2010/07/25 (Sun)

[1665] 幸せのあかし
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よくひとりで思い悩むと 出かけたあの土手沿い
黄昏時を見計らって 自転車走らせるよ
夕日が落ちてく
その頃合いに
僕は空に君の顔を浮かべてみた、君は笑っていた

ただずっとそばにいて
そう言うだけなのに
どうしても
どうしても
言えないのさ
なんでかな

この思いは嘘なんかじゃごまかせないほど
美しすぎる思いだから
僕はあとにも下がれず一歩も前に進めない
ただずっと同じ場所に立ち尽くしたまま
君を思うだけ
初恋という魔法にかかってしまったから

ほんとのことをいえば君を幸せにできる保証なんてできやしないけど
僕はこれだけはいえるよ
世界一誰よりも君のことを愛してるってこと
だからそばにいて
永遠に

何も特別なものなんか要らないよ
君がいて 僕がいて
それなりに暮らしていければそれでかまわない
多少のことには目をつむりながらお人好しの二人が描く
楽しい楽しい日々があればいい

未来に期待はしない
だけれど
ただひとつ願っていいなら 君にそばにいてほしい
それだけは間違えないでほしい
これは運命(さだめ)られた出会いだったと思うから

ほらまた日が昇れば
やっぱり日は沈む
訪れた夜に目をつむって夢を見る

目覚めたあとも何も変わらない世界の中で君だけがまぎれもない幸せのあかしだよ。

2010/07/25 (Sun)

[1664] 夜の漁
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夜の海をひたすら
進む舟が一双

乗組員はいない
無人の舟

暗い海は
不安をあらわし
底の見えない
真っ暗な海は
悲しみの度合いを物語る

そのままを
そのままに
ずっと当たり前に
僕らは繰り返す
わがままを
わがままに
おままごとのように
その延長のように

夜の海をひたすら
進む舟に乗って

悲しい涙を海にこぼし
たまった水たまりは
やがて海になり

漕ぎ出す人たちを
未来へはこぶ

その役割を果たす
見えない舟になる
見えない力になる

転覆しそうな思いをひたすら押し戻して押し戻してを繰り返しながら

夜の海を今日も
ひたすら進む舟だよ

何を捕りにゆくわけでもなく
何の目的があるわけでもなく
ただ舟は進むために進むんだ

夜の漁に駆り出るよ
心に膨らんだ
不安や悲しみを逃がしにでも行くように

ただ気晴らしに
ただ気晴らしに。

2010/07/24 (Sat)

[1663] 光と影
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廃屋の夢
空っぽの胸
行き場もなく
さまよう
光と影を身にまとい
蝶は羽ばたく
果てしない大空へ

偽りの王国
誰もいない座席
教えのない
ルールもない
自由すぎる世界
やがて滅びる世界

光はまたたき
闇は話しかける
光と影の中を
縫うように
歩いてゆく
土曜日の私

筆先にインクつけて
何を描く?
明日を描けば
ほらねそこには
互いの笑顔が浮かぶ

帰る場所はすぐそこ
迷うことはないよ
ゴールなんか
ないのだから
生まれ出た瞬間から
その人は名前のない
地図にもない場所を目指す

宛ても何もない
旅は続くよ続く

光と影の降り注ぐ
廃屋のような
子供部屋のような
いろんなもので散らかった目もチカチカするようなまぶしい部屋の中で
今日も悲しみを数え喜びを数え 少なかったり多かったりすることに本気で向き合い過ごす

それは廃屋の夢
空っぽの胸
誰かが描いた油絵
その中に閉じこめられた時間もない世界
少女は輪を転がし
少年は妖精に恋する
そんなあれこれを抱えたまま
今日もいやがられるほど不器用に
なるべく争い避けて生き
ひたすら路地裏を進む。

2010/07/24 (Sat)

[1662] そこにある幸せ
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いつでも見ている
見慣れた景色なのに
どこかが幸せで
どこかが悲しいね
そこにあるはずの幸せを当たり前と見過ごせばただの景色になってしまうね

だからもう一度
幸せということを思ってごらん
きっと違った景色が見えるはずだ

そこにある幸せなのに
見えないならば
まるでないもののように
放り出した幸せ
本当の幸せはゴミの山に埋もれてる
本当の幸せは道の隅に空き缶のように
転がってる
誰かに蹴られながら
あちこちヘコみながら

幸せはいつの間にか
欲望に汚されている。

2010/07/24 (Sat)

[1661] 父に宛てて
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大きなパパの手は
いつの間にか自分より小さくなったよ
昔はあんなに大きかった手も
僕が大人になったら小さく見える
腰も曲がって
白髪混じりになった
昔はあんなに口うるさかったのにね
今はもうめっきり口数も少なくなっておだやかになりました

戻らない昔
よく二人で歩いた
あの土手沿いの道を
またあなたと歩くよ
だけれどあの頃と違うのは今度は僕があなたの手を引いているってことなのさ

何かあるたびありがとうとしきりに言うあなたに
感謝したいのはこっちの方だよと昔を思い出して泣いた夕暮れ
あなたはもう今はいない
仏壇の前
目を閉じ手を合わせている僕がいるから

忘れない あなたの手のぬくもりだけは
忘れない あなたがくれた沢山の思い出
忘れない あなたと熱く語り合った夜
忘れない あなたがふとしたとき流したあの涙 浮かべた笑顔

人は誰も 別れを避けては歩けぬ生き物だから 当然 どんなに愛し合っている人ともいつかは別れるさだめなんだ

だけれどあなたのことはこの胸の中でずっと残っているよ
嫌いになった日もあるけどそれもまたいい思い出だよね
だから忘れない
忘れるわけないよ
あなたが僕の心に遺した大きな財産ともいうべき深い愛情と厳しい教えを

とにかくいつまでも元気でいなさい
とにかくまじめにいればあとはいいから
おまえが思うように生きてみなさい
それが最後のあなたの言葉
胸に抱いて生きてゆくよ

今日も空は青く広いな
あなたがいたころと何ひとつ変わらない世界だ

父に宛てて ちょっと
感慨深げに 考えてた
昔は当たり前だったはずのものが少しずつ消えてく中で
変わらないもの探すのは難しいけど

あなたがくれた愛だけが影のように僕の心に揺れてる

今 僕は言う
ありがとう
そして
さようなら

忘れな草の香りが
届くところまで
思い出は吹き渡る
風の様に。

2010/07/24 (Sat)

[1660] 恋泥棒
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『今夜あなたの
心をいただきにまいります』

華麗なその手口は
まるで神懸かり
見つめられただけで
心は盗まれたも同じ

美しいその見た目とは裏腹の尖った性格
だけれどそこが逆にかわいかったりするんだ

恋泥棒 今夜も僕の部屋に来て
僕の心を盗んでしまうよ
それは素敵なことさ
君は今夜裁かれない罪を犯す
それは僕ごと盗むこと

サッと屋根飛び越えて
ライトの光をよけて
君は夜の闇の中に消えていく

そんな君の名は
恋泥棒
世の男のハートを
鷲掴みするのさ

骨抜き 骨太
君はどっち?

2010/07/24 (Sat)
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