詩人:どるとる | [投票][編集] |
暦の上に 忘れじの春が 降りてきて
あなたは何度でも 振り返ってしまう
桜に埋もれた 町を歩きながら
なくしものを 探すけれど見つからない
足りない 言葉を 集めたら
あなたに届くかな 風に乗せて
会いたくて 会えなくて
ただ季節は流れていく
笑うことも 泣くことも味気ない
あなたが いなければ
幸せなど あり得ない。
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夜ともなく朝ともなく あくびばかりしている気がする
死にたくなるほどの退屈は しばらく僕から離れないつもりだ
なんとなく 開けたドア その向こうにある景色
変わる 季節を運んでいく 気まぐれな風
ただ なんとなくで終わり始まる季節に
僕は何も言えず 流されていく
冷えた 両手に吹きかけた息は白く染まり
見上げた空は 透明だった
僕は 弱い心を見透かされそうになって
あわてて はみ出しそうな涙を隠した
ああ夜明け前には まだ遠い 薄暗い中で猫は眠っている
気になるよどんな夢を君は見ているのかな
重ねてゆく 声は 宛もなく 意味さえ持たない
それでも 眩しいくらいきらめいている
旅立ちを 決めたのなら 迷いなど捨てて
昨日の僕に 恥じないように
越えていくのさ 弱い自分を 飛び越えて
まだ知らない 自分に出会うため
書き記された 今日の思い出よ 輝いて
未来を照らす光のひとつになれ
旅立ちと別れの 季節の 始まり
切符を 握りしめた手に力を込めた
乗り込む列車は 君を 連れていく
揺らぐことのない たしかな未来へ
ただ なんとなくで終わり始まる季節に
僕は何も言えず 流されていく
冷えた 両手に吹きかけた息は白く染まり
見上げた空は 透明だった
僕は 弱い心を見透かされそうになって
あわてて はみ出しそうな涙を隠した。
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魔法のようだと 思ったよ
こんなに綺麗な景色だからさ
約束の 指切り 手編みのマフラー
時を越えて 咲いた花 未来へほころんでく
いつか 会えるといいな 笑い顔のあなたに
歌を歌おう 落ち込む気持ちをぶっ飛ばすために
歌を歌おう 魔法のような
歌を歌おう 魔法のような。
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人混みあふれた 駅前通りに雪が降る
予報を裏切らないつまらない空模様
途切れないように会話をつなぎながら
今日こそは笑わせてやると息巻いている
ボーナスで無理して買った 靴は君に似合うかな
財布は泣いてるけど顔は笑ってるよ
こんな小さな奇跡は もしかしたら
毎日どこかで 起きている
だとしたら いいなと思っただけ
ほんの小さな奇跡は気づかないだけで
今日も誰かの隣に 座っている
だとしたら いいなと思っただけ。
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ああ この世界はいつもここにあるよ
名前のない夜にも頭の上を回る
ああ 星の 巡りで今日も夜は明けて
立ち止まったままでも時は前に進む
神様のいない世界は時に少し残酷で
泣きたくなるけれど
誰かがくれる優しさに なんとか救われてる
ページは またひとつ めくられて
物語は 先を急ぐように進む
ゆっくりと夜は朝へと動いていく
いつまでもここにはいられそうもない
少しだけでも君が笑ってくれるなら
きっと明日の 世界は晴れるだろう。
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宛もなく 一人探していたんだ
伸びたり縮んだりする影を
人混みに紛れても 君を見失わない
どんな闇に いても光を なくさない
その声が 道しるべになっていく
寂しささえ まるで笑い飛ばして。
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枝先に 葉っぱ一枚
風に さらわれて
消えたのを見た
ひとひらの 命と嘲れば
その儚さで 泣きそうになる
冬は 暖かいんだよ
距離が縮まるから
離ればなれの手が
いつの間にか
重なりあってる。
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時は流れてまたひとつ季節は変わる
新しい 色に見慣れた街は染まる
どれだけの 悲しみや喜びを繰り返して
どれだけの 命を見送り迎えればいいのか
ただ僕は なすすべもなく立ち尽くすだけ
365日のたった一日だけでもいいから
君だけを思える時間があれば僕は幸せだ
つまらない願いなんて笑わないでくれ
冷たい地面に 這いつくばって底辺から見上げた世界は 僕には とても広すぎた
石鹸みたいにさ 削れて小さくなってく
今はない思いは 僕の中のひとかけらだ
どんな言葉なら 今の気持ちに合うのか
考えてる間に長い夜は明けていたんだ
365日のたった一日だけでも君を思わない 日はない 僕は大概だ
ありふれたことも 特別に変わっていく
サナギから蝶になるように 羽を広げて空に飛び立つ 翼
365日のたった一日だけでもいいから
君だけを思える時間があれば僕は幸せだ
つまらない願いなんて笑わないでくれ
冷たい地面に 這いつくばって底辺から見上げた世界は 僕には とても広すぎた。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
星は旅人 宛もなく旅をするだろう
アンドロメダの 彼方へ思いを運んでく
銀河を漂流する 汽車は汽笛を上げて
何処でもない何処かへさまようのさ
999号は今日も 君を乗せて走り続けてる
遠い旅に出たいなら今夜夢の中で会おう
ずっと昔の 人が夢見ていた未来は
もしかしたらもうすぐそこにあるよ
画用紙にクレヨンで描いた 未来想像図
夢では終わらない 終わらせない
レールは続いていく 君が夢見る未来まで
さあ身支度ととのえたなら迷いを捨てて
はるかなる 旅へ
地図には 記されてない 場所
どうせ目指すのならそのくらいがいい
999号は 扉を開けて君の乗車を待ってる
切符は 夢見る心さ
もう二度と ここへは戻れない
今という 駅を過ぎて 汽車は 未来へ走っていくよ
999号は今日も 君を乗せて走り続けてる
遠い旅に出たいなら今夜夢の中で会おう
レールは続いていく 君が夢見る未来まで
さあ身支度ととのえたなら迷いを捨てて
はるかなる 旅へ。
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アスファルトに雨が足跡刻んでく
湿った午後 会話をすれど話題はない
忘れていたことをふいに思い出す
通り過ぎた景色を回想
イメージを急かすように走らせる
生まれた 時に
最初にあなたがくれた贈り物
世界に多分ただひとつの名前
誰かと同じだって同じじゃない
願いの形を 形にしたあなただけの名前
夜は 瞳にやって来るものではなくて
心に やって来るものだと 言った
幾重にも 連なる ストーリー
読み終えたら 退屈だろうな
だから命には 限りがあるのだろう
僕が僕であるという紛れもない証で
その名前に恥じぬように生きている
きっと名前に誇れる人にはなれない
与えられた名前は あまりに輝いてるから
でもね 少しでもその名前みたいに
輝けるように 僕は生きるよ
いつの間にか その名前と 一緒に生きている
ポケットの中のビー玉や 貝殻の渦巻き模様
そのすべてにある名前 僕もその中のひとつ
結ばれていく 点と線
生まれた 時に
最初にあなたがくれた贈り物
世界に多分ただひとつの名前
誰かと同じだって同じじゃない
願いの形を 形にしたあなただけの名前。