詩人:ひトも | [投票][編集] |
そいつは真似して少し笑った。
意味など解ってないのだろう。
頭に直接語る癖。
いい加減にやめてほしい。
人が羨ましいという。
意味のわからぬ音を発して、
今夜も僕を悩ませる。
僕らは空も飛べないし、
瞬間移動もできやしない。
何がいいかと尋ねると、
ご飯をいっぱい頬張りながら
ほころぶ顔が良いという。
光合成する彼らには、
美味しいご飯は必要ない。
人が羨ましいという。
僕を怒らす音を発して、
夢でも僕を悩ませる。
僕らは食べなきゃ死んじゃうし、
食べても1000年は生きられない。
何がいいかと尋ねると、
他人のために困ったり、
涙するのが良いという。
クローン産める彼らには、
愛する誰かは必要ない。
振られた夜に夢に見る
その子をつついて首をかしげる。
そいつは真似して顔を濡らした。
その泣き顔は不細工で
僕は思わず少し笑った。
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その不可逆さはずるいと思う。
底に沈めた錆びた錨も、
底に沈んだ宝の箱も、
手が届かないと諦めたのに、
そのにおいがした途端、
泡みたいに浮かび上がって、
否が応でも思い出す。
水面で儚くそれは割れ、
再び沈んでゆく様を、
なすすべも無く眺めて終わる。
その一方的な不可逆性は,
どこかそうだ。夢にも似てる。
その不可逆さはずるいと思う。
底に沈めた錆びた錨も、
底に沈んだ宝の箱も、
息が続かず届かぬ日々も、
そのにおいがした途端、
足掻く私をからかうように、
否が応でも思い出す。
水面でゆっくりそれは割れ、
どこかに霞んでゆく様に、
手を伸ばしては届かず終わる。
その一方的な不可逆性は,
どこか、そうだ。あなたに似てる。
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僕と彼女の距離はそのまま。
距離を保って歩いてる。
でも街灯は一定の
場所を保って照らしてる。
僕と彼女の距離はそのまま。
ただ影だけが近付いて。
重なり始めて薄れあい,
気付けば元より離れてて、、
僕と彼女の距離が離れて。
懸命に伸びる僕の影。
ようやく足に届くころ,
想い儚く薄れて消えて、、
僕と彼女の距離が縮んで。
居場所を見つけた僕の影..
そっと彼女に寄り添って。。
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必死に生きて きたのだろう。
飲み明かして気持ち吐き出せ
たまにはそれも いいだろう。
今在るものを無下にして,,
その忘却に気付けたならば
現の世界に夢を見れる。
天気雨。雨の中に虹はある。
右手振り上げ左足で地面を蹴る。
雨止む気配は まだないが、
あの日射しを蓄えて、
あなたは進んでゆくのだろう。。
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やろうとするのはこういうこと。
世界に逆行して、
アナログの世界へ。
時も、色も、僕でさえ。
アナログな筈なのに...
誰だ、?
1と0に分けたんだ
春と夏と秋と冬。
誰かが時を分けてしまった。
おかげて僕は、
今の季節をうまく呼べない
誰だ、?
1と0に分けたんだ
白と黒。
誰かが色を分けてしまった。
おかげで僕は、
あなたの瞳を黒と呼ぶ
誰だ、?
1と0に分けたんだ。
善と悪。
誰かが僕を分けてしまった。
おかげで僕は、
僕がよく解らない。
やろうとするのはそういうこと。
アナログに近付く為には
刻んでいくしかないような
矛盾だらけの世界で
…しようとしたのはそういうこと。。
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一回叩けば
現れて
二回叩けば
消えてしまう
そういうものなの僕の詩
生まれるまでは僕のもの。
生まれてからは好きにして。
愛に触れれば愛の詩
悪に触れれば悪の詩
二回叩いて
消えてしまった
求めすぎて消えてしまった
そんな儚い僕の詩
誰かの胸にあるのだろうか。
生まれたままの愛の詩
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かぜがやんでいたのです。
かぜが止んだこの世界は、
どこか居心地が悪いのです。
苦し紛れに。精一杯、
僕の吐息を吹き付けますが
空気は何も変わりません。
いっそ、向かいかぜでいいのです。
かぜを感じたいのです...
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幸せっていうのは..
きっと...余韻なんだろう....
静かにそう..感じてる...
ひとつの音が
僕の中で響いてる...
静かに聴き入ってしまうような...
そんな余韻に浸ってる..
いくつかの音が 共鳴しあって
僕の中で響いてる...
自然と身体が揺れちゃうような...
そんな余韻に浸ってる..
幸せっていうのは...
きっと..
この余韻のことなんだろう...
響きは伝わり
あなたへ届く...
一緒に余韻に浸りましょう 。。。?
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いつも周りについて来る。
こいつは誰だ? こいつは『影』だ。
こいつは誰より光が好きで、
だけど誰よりシャイなやつ。。
お日様出ると現れて、、
でも,
僕の後ろに隠れてる。
光の機嫌をチラチラ見て、
濃くなったり薄くなったり...
こんなことばかりしてるからさ、お日様は
「影は私を嫌ってるんだろう…」と
勘違いもするけれど、
そうじゃないんだ。。
違うんだ。。。
影はあなたを好いていて。
あなたがいないと現れない。
誰より光が好きなのは
なんだかんだでやっぱり影さ。
だって、あなたがいない場所で
彼を見たことないんだもん
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世界が止まった一分間
ひとは何を感じたの?
せわしく動くひとも
いろいろ考えるひとも
その時だけは,,
行動をひとつにして...
その時だけは,,
思いをひとつにして...。。
…………。。。
元通りを求めるが
元通りなど出来ないよ。
元通りになれば、
きっと忘れてしまうだろう
そんなこと、させまいと
何かが時間を戻せなくした。。
人は‥死ぬよ?
でも人は生きるよ?
人は‥悲しむよ?
でも人は想えるよ?