詩人:まとりょ〜鹿 | [投票][編集] |
恋の花咲きゃ
三年待って
実った果実は柑橘系。
こりゃ酸っぱいねぇ。
古びたグラスに
沢山の思いが溢れ出すが
注がれたのは百年モノのワイン。
これまた酸っぱいねぇ。
健康を意識して
始めてみたはいいのだが
何となく健康な実感が湧かない酢。
いろんな意味で酸っぱいねぇ。
若さゆえ
あれこれ模索している自分。
コイツが一番酸っぱいねぇ。
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過ぎゆく日
別れの時期を
痛感する
真っ赤に染まった
梅の紅玉。
卒業までの一月を
私も梅も
真っ赤な頬で
見つめていたい。
AIKU060203
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別に三畳間でも四畳半でもいい。
布団は薄っぺらな一組でも構わない。
でも鍵は2つ欲しい。
テーブルなんかも欲しくない。
段ボールで充分。
テレビなんかも要らない。
私が沢山笑わせてあげる。
寒い日は
2人でぴったり寄り添って
暑い日は
私の故郷の怪談話をしてあげる。
料理だって沢山レパートリーを増やすわ。
掃除だって頑張って綺麗にする。
嫌われないように、身なりは何時でもキチンとするわ。
だから
毎日貴方に
おかえりを言わせて。
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君の仕草、声に惹かれ
君の性格、弱点に心許し
君のライフスタイル、ポリシーを理解して
そして君も
僕自身を許容してくれた。
そして今2人、この門をくぐる。
大仏顔の僕や
雛人形のような君には
とても当てはまらないようなチャペル
僕たちは神様に誓う。
強制力の働くだろうこの指輪。
みんなの前での口づけは少し照れる。
この瞬間、
僕たちは前しか見ないで歩いてゆく。
決して後ろは振り向いてはいけない。
人生一度きりの
この瞬間。
心を踊らせるようなマーチが
僕らの背中を押したんだ。
何となく分かる。
何時でも一緒だったけど、
今日からまた
ずっと一緒に歩いてゆく。
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一時でも遅れる事なく
また暑い日差しの中を歩き続けてゆける。
君のうちまであと10分。
こんなにも時間が早く感じてしまうのも嫌だな。
僕はゆっくりと時間をかけて
君を箱から出してあげたいから。
君のうちまであと5分。
君のまっさらで無垢な心に
僕が沢山の楽しい落書きをしてゆけたらいいな。
君のうちまであと1分。
どうしょうもなく
また僕は比べてしまうんだな。
うん、もちろん
君と過ごせる今の方が全然素敵な事。
君のうちまであと一歩。
やっぱりまだまだ君に会えば
鼓動が激しく響き渡るんだよ。
君の手を握りしめるまであと…
いや、まだまだ緊張します。
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あんたが最初に
気にかけてくれなかったら
気付かんかった。
その長い睫を下に向けながら
私のガサガサで醜い手をさすりながら
買ってあげんくてゴメンね。って
無いなら無いで
いいんでない?
指輪なんかさ。
洗い物する時は
どうせ邪魔なだけなんだし。
それにちゃんとあるよ。
正直者にしか見えない石の指輪。
え?そんな冗談は微妙って?
何をおっしゃる
その見えない指輪の石を
タダの石ころにするか
綺麗なダイヤモンドにするかは
アンタの愛にかかってますよ。
お金で買った指輪より
こっちの指輪は
なかなか高価なモンですよ
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別に大して訳なんてないのよ。
ただ何となく、
いや、やっぱり私の男運は最悪なのね
優柔不断を捕まえるのはきっと
私の鬼のようなツリ目が悪いし
よく浮気されんのもきっと
ペチャンコの私の胸が悪い。
アイツん時も
きっと私の鼻ペチャで唇がタラコのようだからよ。
そうよ
そうに違いないわ
私生まれ変われるなら
今富豪との熱愛スキャンダルされてる
あの娘のような顔で生まれたい。
そうよ
そうだわ
私、整形したい。
整形費用を稼ぐために体を売ったらいいんだわ。
そしたら私、今度こそ幸せになれるかしら?
ねぇ?
ねぇ??。。。
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私は本当に
あなたが大切でたまらない。
この命ある限り
君に沢山の
おはようと
おやすみと
ありがとうと
幸せだと告げたい
あと五十年
いや、百年千年は
一緒に生きていたい。
私に数年間しか
告げられなかった人たちのために。
考えるとまた
涙が止まらなくなるんだ。
でも、悲しいからじゃない。
今ある幸せが
こんなにも
死を恐ろしくさせるんだ。
幸せで涙が止まらない。
お母さん
私を産んでくれてありがとう
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幸せ
はんぶんこ
可能。
悲しみ
はんぶんこ
可能。
喜び
はんぶんこ
これも可能。
君と僕は
こんなにも
分け合える。
後ろめたさ
はんぶんこ
不可能。
嘘
はんぶんこ
不可能。
わだかまり
はんぶんこ
不可能。
これは
お互い持ってはいけない。
これは
君と僕の関係を
壊してしまう。
まだまだ沢山あるよ。
はんぶんこ
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『ヒルズ』
もしこの頂上にたどり着いたら
誰も自分を見下ろす事は出来ない。
『ヒルズ』
一度頂点に立ってしまえば
引きずり下ろされることを恐れ
下を見下ろす事が出来ない。
『ヒルズ』
この名前を聞いただけで
女達はこぞって着飾る。取り巻く。
『ヒルズ』
所詮はブランド意識。
ヒルズ…
山のように高く
しかし
山とは違い、山頂に立った時に感じるのは
達成感でも感動でもなく、
焦土する自身の脆さ。
ここで骨を埋めようと思っていたあの頃。
所詮は小さき者の戯れ言のよう。
ヒルズ…
僕にはこの山は場違いだったようだ。