詩人:まとりょ〜鹿 | [投票][編集] |
物言わず
ベッドの隣
衣擦れの音。
私はただ
目に映る全てのモノを
綺麗に残したいだけだったのよ。
出てゆくんなら
私の見えない時にして
寝たふりしながら
止める事の出来ない女を貴方は見透かしてたのね。
時は笑える位
ぐるぐる巡ってゆくけれど
私は笑える位
この籠にこもったまんま貴方の帰りを待っている。
私をこの籠に閉じ込めたのは
あの日消えた貴方。
私独り
広いベッドで寝返り
衣擦れの音。
貴方が居ないと教える音。
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何処からとも無く
ヤツは地平線のアーチを作り出し
そしてまた何処かへ
地平線のアーチを作り上げ
姿を消してゆく。
月明かりは
うっすらと僕らの影を作り出し
いつの間にか
ヤツの赤い光に飲み込まれてゆく。
僕らはそれを
当たり前な事と考え
この繰り返しを
僕らの軌跡と呼び、
2人の軋轢とし、温め合った。
もし、太陽が沈まぬ
空のパートナーとするなら
ヤツはずっと僕らを見下ろし
そして嘲笑うのだろう。
『何故人間は僕ら空の一部が浮き沈みする事を数え、長い・短い年月と一喜一憂するのでしょうか?』と。
僕らが愛し合うに
長い年月だと喜び・悲しみ。
それは沈まぬ太陽からしたら、ただの流れにすぎない。
僕らは歴史よりも
今ある愛の全てを
温もりとし、深く感じる事。
それが全てで大切な事なんだろう。
また太陽は笑いながら、月明かりの闇に飲み込まれてゆく。
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馬鹿みたい。
夢中になりすぎて本当に大切なモノ、見れなかった。
嘘みたい。
私にも情熱と云う血が巡り回ってたなんて。
夢みたい。
本当にあっという間に過ぎ去った季節。
君が好きみたい。
君が特別みたい。
そして本当に今でも、
この体は君でいっぱいになる。
私を選んでくれた日。
私に結論を出してくれた日。
いつもストーリーは
晴れのち曇りだけど
嬉しかったって涙が湧き出してます。
私にはもったいない位の完結したストーリー。
本当にありがとうございました。
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今になってお前を思えば笑けてくるねぇ
てんで呼吸が合わねぇのんでよく揉めたわ。
俺が前向きゃお前後ろ
俺が右向きゃお前左
んで、
俺が下向きゃお前は上向くし。
今思えば頭と尻尾だ。
つまりは何時も一緒って事だったんか。
まぁ、あんだけよく喧嘩するんだし
それってぇのは馬鹿な犬が延々と自分の尻尾を追いかけて
ぐるぐる巡り回ってんのと一緒か。
俺が頭で
お前が尻尾。
そんだけ魅力のある女だったって事だ。
でもお前は
容量悪ぃし、不器用だし、女の癖にガサツで恥じらいってもんがなかったなぁ。。。
でも
俺みたいな馬鹿猿一匹、操ろうとしたのはお前だけ。
ははっ、
お前の魅力はそこだったんか。
ソイツはすげぇ魅力的な女だったなぁ。
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春先、花粉症、お気軽な薬局が進めた内服薬。
ちっとも効きゃしねぇしな。
桜並木のトンネルを見上げた途端にクシャミが止まらない。
こんな季節にゃあれしかない
夏場、照り返るアスファルトの熱でバイクのタイヤがダレる。
ちっとも進みゃしねぇな。
緑色したシャツの背中を白く吹かしながら、茹だる暑さにふと思うのさ
こんな季節はあれしかない
秋深し、隣で居眠りこくお前。シートを限界まで倒しといて直さないで帰りやがる。
ちっとも聞きやしねぇしな。
どうせ沢山買ってあげたお菓子も、半分以上腐らせて終わるんだろうな
こんな季節はあれしかない
寒さも佳境に入れば、イベント事で急にお前から呼び出しかかるんだし車で待機。…でも、
ちっとも呼び出されりゃしねぇな。
そりゃそうだ。お前は他の男と楽しくやってるんだろうし
こんな季節はあれしかない
節目節目で思うのさ。
どんな時でも
環七沿いのこの店が恋しくなるのさ。
まずい飯。
安い酒。
軽い内容の会話。
まずはあれしかない。
ここに逃げ込もう
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私は作ったんだ。
きちんと作ったんだ。
作ったものを
嘘で作ったここに
また作り変えられてしまうかもしれない。
でも
またここも作り変えるんだ。
作ったものを守るために。
作った事を後悔したって始まらない。
これで完成じゃないのさ。
作ったものはその都度色を変え、輝き続けてゆくんだ。
君も
貴方も
そこのお兄さんも
お姉さんも
赤ちゃんも
おじいさんも
みんな みんな
作り出す事が出来るんだ。
だからみんな作ろう。
自分の輝きになるまでは沢山模索するさ。
でもそんな姿も
今君が君を作っているって事さ。
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昼間に台風が直撃した夏の海。
二度目の海。
人気ない砂浜の夜。
俺は空腹だって言ったのに
お前らが買い出してきたロケット花火が
静寂の闇を切り裂いてゆく。
もう会う事もなかった筈の波が
俺に囁いてきたんだ。
『コンバンワ。
久しぶりにお会いしましたね。
今年はあの彼女と一緒じゃないんですか?』
闇と小さな波が
何だかそう尋ねたようで、
苦笑いで花火を見つめる。
前と同じ位置に置かれた流木
彼女と肩を並べ記念撮影した流木。
今は野郎4人で肩並べて酒盛り。
今じゃ全く違う環境が
酒の喉越しをむずがゆくさせる。
まるで竜宮城に行ってきたような眩しさが
今も尚、背中に刺さる。
特別な場所、
それは
コイツらと過ごし
ふと
むずがゆくさせる。
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ごめんね
吐きたくもない嘘
ずっと続けさせて
ごめんね
笑えないのに
無理に笑顔にさせて
ごめんね
また無理な事
君に沢山突きつけて
ごめんね
もう君を解放しなきゃ
ごめんね
充分解ってるのに
その腕離せない。
ごめんね
もうヤだよ。こんな性格。
ごめんね
また変に気を遣わせて
本当に
ごめんね。
ごめんね
もうその出かかってる言葉
私に聞かせて。
最後に
ごめんね
そして
本当にありがとうございました。
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表現の箱。
この箱の中は楽園。
決して僕は行く事のない世界。
僕はもう
外へは出掛けない。
しばらくは箱の前
何も考えずに眺めてる事にするよ。
今日は君達を3度
この箱で見かけたよ。
きっと
みんな君達が好きだからたくさん出てくるんだよね。
僕は君達、
見過ぎて
飽きてしまったけど。
僕が最近ドキドキするのは
たまの15秒映る
笑顔でお菓子を頬張る君。
僕はまた
このドラマに
人間っていいなぁ〜。って
感動させられる。
僕の一日は早い。
もう夜明け。
僕は電源を付けたまま眠りにつく。
だって、寂しいから。
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自分ってヤツは一体いくらなんだろうって
持ってないモノは何だろうかってねぇ
物憂げに首傾げちゃって俺。
やっぱ足りてないんかなぁ。
こんにちは悪魔さんよ
たまにはヒントのプレゼントをくれってなぁ
甘い甘い蜜ばかりのバスタブになんてさぁ
ずっと浸かってても
しっぺ返しが怖いってもんさ。
ぬか喜びしちゃって
笑いながら蜜すすっちゃった
俺なんかにゃ言われたくもねぇかも知れないが
重たいマンホールの蓋
俺の心臓の扉になんかせんでくれ。
心臓ん中、高笑いしながら
お菓子を食うのはやめてくれ。
あんたが思っている以上に俺はピュアなのさ。
なかなか落ちない砂。
蟻地獄。
足元ぬかるむ程度の罪と罰。
全く痛みは感じない。
でも
少しずつ削られてく。
悪魔さんよ。
あんたは上手くてズルいよ。