詩人:まとりょ〜鹿 | [投票][編集] |
彼は携帯を捨てた
シャツも捨てた
穿き慣らしたジーンズも捨てた
どれも皆 滑稽だったから。
彼は名前を捨てた
居場所も捨てた
長年築いてきた肩書きすら捨てた
どれも皆 彼を示すモノじゃなかったから。
彼は言う。
“幸せ”と云う言葉に翻弄される人生なら
いっそ不幸せでも“自由な人生”を生きたい。
捨て切れぬ彼の癖
頬をさすりながら笑う
彼の余命は持ってあと半年。
彼はカレンダーを捨て
コレクションした腕時計を捨て
コンクリートの囲いを越え
海を越え
時折鼻歌混じりに微笑んで
現実を捨てた
投げっぱなしにする前に捨てた。
繋ぐ事も繋がれる事も無く生きたいと一番に望んだから。
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僕らの生活を紐解くに
まずは鞭と縄が必要さ
寒空の歓楽街
男を棄てきれなかった
そんなチキンな学生を
妖艶な程にド派手な女
そんなキケンな娼婦が
気紛れに手招きしたのさ。『学生クン、いらっしゃい』
最初は何処でも誰でも
優しくキツく体を寄せ
僕を、一人の男として
売ってくれれば良いと
しかし君は違ったね。
薄暗い部屋縄でもって
妖艶にキツく体を縛り
僕を、一匹の豚として
踏みつけながら良いと
ゾクゾクしたよ君に。
この日から学生クンから豚と呼ばれる親密性。
学生もとい豚に君は
“ヤクザに追われてるの”と
半ば強制的に豚小屋
僕の部屋に飛び込んできたのさ。
愛を確かめる行為は御法度。
毎夜女の香りを漂わせ帰宅する君に
僕の理性は限界なのさ
だから君の居る店に
常に足を運ぶのさ。
お金を払って
鞭を振るわれ
愛を確認するのさ。
束縛は嫌いなクセに
僕を縛るのは大好き
そんな君と暮らし、金を払うのさ。
どうだい?ゾクゾクしただろう?
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さようなら
漂いながら
ただ街の灯り
滲むネオン
言ってスッキリ
だけど
ただ思い出だけが
目の下に水を湧かす。
おかしいね。
自分から言い出した
言葉なのに
やっぱりね。
ただただ涙が止まらない。
大切にしたかった筈なのに
無くしたくなかった筈のに
今はこの寒い街へと
置き去りにして行きたい気分。
君の黙った顔が
今の私の目には
すこしキツい
まるで海の底みたいだよ。
さようなら
漂いながら
ただ街の灯り
溢れてきて
何にも見えない。
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最初の恋人は年上だったわ。そう、左手に指輪をした男。
私は大嫌いだったの。
半年後に貰ったイミテーションの指輪の事で揉めて消えたわ。
その次はフリーターのあんちゃんだったわ。そう、金よりも夢追う男。
私は大嫌いだったの。
これもいざ目の前に金を見せたら目の色変えて消えたわ。
ある時は年下のサラリーマン。物を愛でる為だけに働いた男。
私は大嫌いだったの。
私がコレクションの人形を思い切り蹴飛ばしたら消えたわ。
今のから三人位前の男は吸血鬼みたいに昼夜逆転していたわ。
私は大嫌いだったの。
山登りピクニックに誘って無理やり靴を穿かせたら消えたわ。
手品師の男を鼻で笑い
靴屋の男の革靴を泥だらけに
走り屋の男を自転車に跨らせ
ケーキ職人の男に有名店のBirthdayCake。
滑稽な絵図だったわ。
皆揃って消えた。
恋は楽しいよね。
愛なんて大嫌いだけどね。
私は100万回愛に生きた女だったの。
君を知り、本当の悲しみを知るまでは。
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大好きだった人にクロスカウンター
飼い猫にはとことん腕を噛まれ
旅に出たいと思った理由はそんな感じなのだろう。
0,5秒のタッチの差
学生さんに泣く泣く譲った京都行き特急列車。
私は寝心地すら保証されぬ指定席夜行バス。
君はきっとそんな私を笑うでしょう。
身軽な一人旅に
身重なカバン。
だって如何に車中で時間を潰すかが、この旅の醍醐味でしょ?
ランダムに選んだカセットには、丁度濃縮された君との曲。
これじゃまるで傷心旅行だなんて、苦笑いの高速道路冬景色。
窓はひんやり。
沢山着込んだ頬には丁度いい。
一人旅なんて、なんか大人になったみたいでしょ?
君から学んで少しは成長したってこと。
お土産は定番のモノでいい?
君もあの子も
どうか体を壊さず
仲良く暮らしてね。
大丈夫。
心配しないでよ。
帰りを待ってくれる人位は居るから。
人って言っても猫だけどね。
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お見事 素晴らしい
三年後に気が付いた
大人な貴女の狡猾な嘘
きっとあん時ゃ
俺自身、ガキすぎて
頭捻って考えたって
解りっこなかったろうにな。
偽りの訳は
余りに馬鹿馬鹿しくて
今じゃ思わず笑いがこぼれちまいますよ。
三年前は笑えず解らず
貴女にキツく当たってしまったけどね。
いくら足掻いたって
三年前に戻る事すら
貴女に会って頭を下げる事すら
今はもう出来ないから
変わりに拍手を送ります。
パチパチ
ありがとう
パチパチ
素晴らしき嘘
パチパチ
嘘だらけの時
パチパチ
だけど素晴らしき時
パチパチ
貴女に感謝
パチパチ
笑って幕を下ろした三年後。
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制限された時間に
無制限の選択肢。
一冊の人生の本に
貼りきれぬ程の付箋。
一人と出会う為に
沢山の涙を流す。
自分を信じられる様に
大勢の人と出会う。
今を生き抜くのに
ずっと働き続ける。
小さな幸福を知るため
沢山の不幸を見る。
不条理な言葉。
沢山の不条理。
不条理こそ心理。
苦痛を伴ってこそ知る事が出来る生きる道。
もしかしたら
この世界で生ける者皆
マゾなのかも知れない。
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今はまだ
未完の地
男は女と出逢い
互いを暖め合い
時と軌跡を紡ぐ
今はまだ
未完の地
木枯らしすらも
寒波し苦しむ事も
まだ知らない場所
今はまだ
未完の地
大人は子供に
将来を託し
子供は大人に
住み良い場所を
求め続けてゆく
語り継ぐ歴史
此処は未だ
未完の地
まずは人を知り
人々を慈しみ
時に人とぶつかろう。
春の暖かさや
夏の成長や
秋の静けさや
冬の淋しさを
何もなくたって
人さえ居れば作り続けて行ける。
さあ、
この未完の地に
種を残す民よ
間違いを恐れるず
欲に動く間違いを
侵さず行けよ
先を行くまま
今を行くまま…
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君はいつでも
知りたいだけ
得したいだけ
目先の豪華さだけ
興味を抱く女の子
ニューウェーブな
皆お揃いのカバン
楽しいかい?
なんて聞いたら野暮かい?
俺はお前を
知りたいだけ
得したいだけ
小手先の攻撃で
手にした女の子
物欲に駆られた盲目女
汚い欲を隠して笑う俺
楽しいかい?
なんて自問したら野暮かい?
所詮は愚かな行為
肌と肌をぶつけ合う
欲の吐き出し口。
本当の君は誰だい?
本当の俺はどれだい?
急いては出した
意味の無い答え。
何でこんなに焦る?
それは本当の自分にしか分からない
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行き詰まった時
差し掛かった時
そして何よりも
感情的になった
今そんな脆い時
常時アクションの
パーセンテージを
遥かに越えようと
静かにもがいてる。
それに気付けるのか
気付こうとせんのか
如何せん思考を嫌い
逃避し振り切る性分
これを真っ向から正し
この体のド真ん中通る
パルスを解放しようと
もがけ!悩み苦しめ!
そう。遥かに
パーセンテージは
倍を叩きだし
凝り固まっていた
思考は知恵の泉のよう
逃げるな!
負けるな!
勝てよ!!
呻きを止めるな!!
100パーセントは
200パーセントに
100位までが
200にまでも繋がる
こんにちは
無限大
ここからが
大台
大事なのは量より質。
それは客観論であり
自己満足の世界では
100より200の
数が必要な時もある。
100より200…
これからは
200より300だ。
絞り出せよ自分。