詩人:和泉 | [投票][編集] |
天の翼を携えて
青い空を泳ごう
熱いくらいの鼓動に
息吹を感じて
吐息の飽和
時間(とき)の連鎖
未来の記憶
別離の足音
再生の灯火
求めたのは
ほんの小さな幸せだった
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壊れた時計は
やたら静かで
相も変わらず
無表情のまま
鳴らない電話
赤く点滅する
留守番電話は
相も変わらず
空っぽのまま
無人の部屋に
響く孤独の音
家は真っ暗闇
ただいまの声
壁に飲まれる
相も変わらず
私は私のまま
詩人:和泉 | [投票][編集] |
もう空っぽだった
飲み込んでしまったから
吐く息も冷めぬうちに
届けばいいのに
バラバラの言葉
繋ぎ合わせて
もう離さないように
想いの糸で縫い付けて
もう空っぽだった
こぼしてしまったから
一粒の言葉が
瓶の底で音を立てた
詩人:和泉 | [投票][編集] |
映さない鏡は
ただただ
己が美しいと言った
闇よりも深い黒に
身を潜めた光
真紅の果実すら
映せずに
ただただ
味のない酒と
己を肴に酔うだけ
鏡は言った
ただただ
己が愛しいのだ と