詩人:ナナエ | [投票][編集] |
馬鹿な私は
君に弱音を吐かなかった
君の優しさにしがみついて
現実に戻りたくないくらい
癒されていたかったのに
頑張るよって別れ際
笑顔で君を見送った
真面目な君は
私を心から励ました
私の今までを
優しく肯定してくれた
少しでも厳しい現実への
力になれるようにって
頑張れよって別れ際
笑顔で私に手を振った
私はいったい何時になったら
ダメかもしれないって言えるのだろう
全部辞めちゃいたいって
私が誰かにつぶやく日は来るのだろうか
それよりも
それよりさ
もしも真面目な君が
弱い君を隠している存在なら
これほど残念な事はないよ
だから
真っ暗闇に堕ちて脱け出せない
こんな絶望の夜は
馬鹿な私の弱音なんかより
真面目な君の本気の弱音に
心底埋もれて一緒に泣きたい
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ある日ばったり地元のスーパーで
10年ぶりに友達に出逢う
おおー
久しぶり
おー
びっくりした
げんきー?
げんきー!
えっひとりー?
んーと
あ…
こんにちわ〜
じゃあまたねー
うんまたねー
ある日ばったり地元のスーパーで
10年前の親友に出逢う
今も変わらず親友だけど
後ろ姿はママでした
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近頃まったく
あきらめない事が下手になったようだ
そのわりに
いろんな事にいちいち文句を言ってみる
いつも倒す敵は唯一人
あんぱんのヒーローの物語
結局は悪いヤツなんていない
平和に満ちた世界の綺麗事
現実では
愛や勇気なんかじゃ
かなわない敵しかいないですよ
都会の平屋に住む
7人家族の時が止まった日常では
テストで60点取って怒鳴られて
バカモンなんて
そんなばかな
6割取れたら
いちを合格ラインじゃないですか
ほんとは
ただ信じる正義を携えて
勇気を持って闘いたい
6割取れたら良いなんて
そんな妥協したくない
とは思いつつも
今日もそれなりに言われた仕事で徹夜する
私は大人になったのか
それとも
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ねぇ
あの日君はたくさんの平和な港に打ち寄せて
一瞬で全てをさらっていったけど
あれはどうしてだったんだい?
あの日を境に
君にはたくさんの毒が撒かれたわけだけども
君はなんて心が広いのか
あっという間に拡散して
今では魚も食べられるさ
人にとっては毒になる量でも
君にとっては存在しないも同然なんだろう
なんて偉大で寛大なんだ
だからつけ込まれるんだよ
愚かで狡猾な僕たちに
70億人の僕たちが
一斉に海水浴を楽しんでも
きっと砂浜ひとつ
浸かりはしないだろうね
君の大きさは途方もない
大自然とは畏れ多く
僕はあの日から
頭を深々と垂れて
君の恩恵にすがりつくふりをしながら
頭を深々と垂れて
命乞いをするようになった
ねぇ
君はこれで満足か?
これで満足したのか?
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わたし
それは
産まれてから
私が出逢った全ての集合体
産まれてから触れた
すべての環境になんとか適用しようと
私という一本の柱を覆う
教え言葉知識
敵意反発夢
現実理想
常識非常識
私が感じた痛み
誰かが味わった苦しみ
私が感じた喜び
誰かと共有した幸せ
私にむけた無数の優しさ
私がもらったたくさんの愛情
わたしを構成する物をあげるなら切りがない
私を中心とする
過去から未来全てで形創られた
それが私
これからも
出逢う全てを私に刻み込み
私が
誰のものでもない私を創っていく
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ああもうだめだ
たった今
私の自尊心はゼロになってしまった
もう明日から私は笑えない
もう笑顔なんかつくれない
私は仕事もできないただの女
自分の思いが他人に伝わらないことが
生まれてはじめて
悔しくて悔しい
自分の思いが他人に伝わらないことを
諦めてきたことが
生まれてはじめて
憎くて憎たらしい
そして
生まれはじめた
尽きた自尊心を満たすように
『D』から始まる言葉たち
それば私を逃げ場なく取り囲み
さあ
そろそろ始まるみたいだ
どうせ
だって
もうだめだ
ほらやりなよ
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目の前に突然現れた落とし穴に落ちても
目の前の道が跡形もなく消え去っても
私は生きている
だから米を研いでご飯を炊く
たった今
米が底をついても
冷蔵庫が空になる事になっても
私は生きているから
最後の一個でしょっぱい卵焼きを作る
お腹は満たされないけど
これできっと
からだは明日も活きているだろう
終われるものなら終わらせたいさ
でも挫折も絶望も
私の命は奪わないもんだから
こんな抜け殻状態でも結局生きている
さて
明日は何を食べようか
詩人:ナナエ | [投票][編集] |
世界も此処もこの星も
みんな誰もが
悲しくて泣いている
笑っているひとは
異世界の住人か
それとも宇宙人か
こんにちは
宇宙人さん
ところで
まずは泣いてみてくれませんか
そうすれば
私もあなたも
同じ私だと証明できるのです
そろそろこの星に
本当の私を曝してくれませんか
詩人:ナナエ | [投票][編集] |
雨が降ると少しひんやり
昇ったココロは
鼓動に合わせて
降りていく
そういえば
暑苦しい朝は来るけど
寝苦しい夜は来ないのか
海から風が吹き始めたら
短い夏が終わる合図
詩人:ナナエ | [投票][編集] |
唄いたいよう
泣きたいよう
いつだって君は
溶けるような声で笑ってる
そういえば昔
オレンジ色で太陽を描いては
黒いペンで
せっせとニコニコさせてたな
みんなを笑顔で照らしてる
なんて
おこってるよ
さびしいよ
思い出してよ
仲間に入れてよ
いっしょに
ぐるぐる廻りたいよう