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中村真生子の部屋  〜 投稿順表示 〜


[151] カッパはピンクに限る!
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朝から激しい雨。

9時前に放送があり

予定していた清掃作業を行うという。

青緑色のカッパを着て出かける。

すでに刈り取られている草を

ごみ袋に詰めて寄せておく。

地味なカッパの中で

鮮やかな上下ピンク色の

カッパを発見!

「おお!」と思っていたら

「〇〇さん、ほれてしまあやな

カッパだなあ」と年配の男性。

「そうでしょう」とご婦人。

すっかり片付き

終わるころには雨も上がり…。

トライアスロンまであと2週間。

この道をアスリートたちが自転車で

駆け抜ける。

ところで…

カッパはピンクに限る!



2012/07/01 (Sun)

[152] サウンドテーブルテニス
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鈴の入った球を打ち合う
サウンドテーブルテニス(ゴロ卓球)を
教えてもらった。
ボールが
台からはみ出して落ちた様子
ネットにひっかかった様子
途中で止まった様子
枠を超えて飛び出した様子
枠を超えて飛び出したボールに
タッチしてしまった様子…
あらゆる状況を
彼はボールに入っている
鈴の音だけでジャッジする。
素早く、正確に。
「すごいですね」というと
「長年やっているとわかる」と
いともなげに答える。
彼は私が見えていないものが
たくさん見えているのだろうと確信する。
そっと目を閉じ
台を転がる鈴の音を聴きながら…。

2012/07/02 (Mon)

[153] 心模様
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雨上がりの午後

ホテルの駐車場にできた

大きな水たまり。

黒いアスファルトを

鏡に替えて

空と雲とを映してる。

人の中にあって

湧きいずる思いを

鏡に替えて

心模様を映すがごとく…。

けれど

心の鏡に映ったものは

空のように青からず

雲のように白からず。

かしこに茶色い泥だらけ。


2012/07/03 (Tue)

[154] 夜の汽車
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夜の汽車に乗る。

カタカタと

揺られて夢に導かれ

カタカタと

揺られて目を覚ます。

背中で揺られた

遠い日々のように…。

カタカタと揺られて

家路につく…。


2012/07/04 (Wed)

[155] 8の長押し
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携帯電話の画面が急に薄くなった。

充電をしても元に戻らない。

結構長く使っているので

壊れたのかと思い、ショップに行く。

スマホにしようかどうか、悩みながら…。

番号札を取ろうとしたら

「どうしました?」と尋ねられ

「液晶画面が…」と答えると

「8を長押せば直ります」と、あっけなく直ってしまった。

他人に画面を読まれにくくする機能だという。

きっと気づかないまま押してしまったのだろう。

試しにいろんな番号を押してみると

幾つかの番号に特別な機能が入っていて

ICカードロックというのがかかってしまった。

解除しようとすると

「端末暗証番号は?」と聞いてくるが

わからない(汗)…。

2012/07/05 (Thu)

[156] 小さなさっちゃん
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抱っこすると

大きなおめめをクルクル。

「この人だれ?」って。

名前を呼ぶと

また大きなおめめをクルクル。

「だれかな〜」って。

しばらく大きなおめめを

クルクルさせて

「まっ、いいか」とのんびり。

一緒にゆらゆら揺れる。

さっちゃんの温もりで

腕の中はほんわり温かく

心の中もほんわり温かく…。


2012/07/06 (Fri)

[157] 雷轟く夜
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カーテンを開けて

電気を消す。

稲光が

ゴロゴロと鳴りながら

夜空を

白昼のごとく照らす。

時折

オロチのような光が

空を駆ける。

雷は遠く

家に落ちる確率は皆無に近いが

やっぱり怖い。

なのに

草木は動ぜず

カエルははやし立てるように

合唱を繰り返す。

彼らは

へそがないからだろうか。

「ツィゴイネルワイゼン」を聴きながら

へそを隠して眠りに就く。



2012/07/07 (Sat)

[158] ある夏の朝
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草取りのご褒美に
淡いアプリコット色の
バラ一輪。
顔を近づけると
ふわり優しい香り…。
潮騒の音
カモメの鳴き声…。
隣の庭には
子どもたちの七夕飾り。
ある夏の朝
誕生日の朝。

2012/07/08 (Sun)

[159] 誕生日だから…
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「誕生日だから

ご馳走をしてあげる」と

80歳を超えた母が言う。

遠慮なく

ご馳走になることにする。

ドライブがてら出かけ

通りかかった

古民家を改築したカフェで

ランチを食べる。

プラス100円のデザート付にしてもらう。

少しずつだが品数が多く

結構お腹いっぱいになる。

デザートはスモモのゼリー。

店を出ながら

来年も、それから先もずっと

母にご馳走になれることを

そっと願う。


2012/07/09 (Mon)

[160] 夜明け
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昇り始めた太陽が

海に眩いばかりの

銀の道を作る。

光あふれる美しい道。

けれど

歩くことはできない道。



きっと歩くことが

できるのだろう。

信じて

一歩踏み出すことで…。

2012/07/10 (Tue)
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