詩人:Kuro | [投票][編集] |
朝、君と廊下ですれ違ったのに
僕は君に「おはよ」って
言えなかった
僕を見つけた君は
友達の背中に隠れるようによけたみたいだった
おはよって言おうとしたのが急に固まって
喉元で止まってしまった
ポケットから出してしまった右手が行き場を失ってしまう…
そのまま鳴ってもいない携帯取り出して
気づいてないふり
サイテーだよ俺…
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僕以外の人に見せる笑顔は
僕の知らない顔
時々
僕に合わせて作った笑顔は
なぜだろう…重い
ふとした瞬間見せる笑顔
それは太陽
その光を浴びて
この月は光輝いてる
この僕のように…
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真冬の明け方は
とても寒くて
誰もいない
とても静かな時間
そのリンとした空気は
まるで誰もいない道場にいるかのような
そんな神聖ささえ感じてしまう
薄い霧がかったこの瞬間だけは
この街でさえも
けがれのない美しさを
感じてしまう
きっとこの瞬間だけは
ずっと残る
そんな気がする
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寂しくて
携帯を気にしてしまう
君にそばにいてほしいから
悲しくて
目を閉じてしまう
まだ忘れられないから
つらくて
逃げ出してしまう
君に声もかけられないから
だけど
いつもあがいてしまう
もっと苦しくなっても
それでもなにもしないなんて
できないから
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ちょっとした森の奥
生い茂る雑草の中で
その赤い実は
ひっそりと
風に揺れていたんだ
あの頃
まだ小さかった僕らは
遠くに行ってしまう娘のために
それを探しに森に入ったんだ
陽の光が葉っぱに遮られて
昼間でもとても暗かった
風に葉がこすれる度
僕らは身を寄せ合った
鳥の声すら不気味に聞こえてた
いつの間にか
傷だらけになった手
それでも
がんばって…
僕らは探し続けた
やっと見つけたそれは
木々の葉っぱ遮られず
光が輪っかのように
囲んでいた
辺りを見渡すと
見慣れた道路が近くに見えて
僕らは笑いあった
本当にこんなにも近くにあったなんて知らなかったんだ
両手にたくさんの
野イチゴを抱えて
僕らはそれを
その娘にあげて帰った
笑顔で
泣きながら…
次の日その娘はいなくなった…
僕らの最初の冒険は
とても甘くて
とてもすっぱい
味をしていた
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別れが近づいているから
僕らは今のよりも
以前の仲間とよく遊ぶようになった
2度と逢えなくなるかもしれないって
わかってるのに…
それとも
わかってるから…
逢わないのかもしれない
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みんなに心を開いたって
結局は
弱みを握られたり
嘲笑される
そんな不安がある
本当に信じていいのか?
わからない
親友達だけなら
こんな不安はないのに
そぉでもない奴等との付き合い
見えない壁を感じる
僕はこの鍵を使うのが怖い
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月夜の泉のように
安らぎと
静けさに包まれていたい
静寂に浸って
月明かりに照らされる
そんな
幻想的な空気の中で
僕はいったい
なにを想うのだろう