詩人:MARE | [投票][編集] |
自分の創った迷路に
迷っているみたい
染まり始めた空を
雲で隠そうとして
雨に打たれた
蜃気楼に映る
君の姿を
確かめたくて
抱きしめたくて
湿気と眩暈が
うごめく
迷路の先に
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死ぬのが辛くなるからと
幸せを拒んだ冬の訪れ
きっと君が見てるものは
僕でもなく春でもなく
細い道の先の幻
その幻は冬の暖かさを知らないだろう
あのライトの眩しさを
あの寄り添う温もりを
死ぬことを知っている恵みを
あの幻は知らない
冬はうつむいてはいない
堂々としているだろ
あらゆる生き物の中で
唯一うつむく人間である
君に話そう
死ぬときまで
四季折々の暖かさを
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なんでもいいよ
キャンバスを預けたよ
なんでもいいよ
君だけの世界を
ほら 虫が飛んでる
どんな虫になるのか
太陽はどんな形か
太陽はどんな色かな
なんでもいいよ
キャンバスは預けたよ
なんでもいいよ
君だけに映るもの
ほら 星が鳴いてる
なんて聞こえてるのか
あの月はどんな形か
あの月はどんな色かな
おぼつかない君の手で
その世界を見せて
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君がドアの鍵を閉める時
僕は内か外のどちらかで
たとえば内にいたとして
見つけるもの
たとえば外にいたとして
見つけるもの
主人を待つ犬と会えるのか
集会を開く猫に会えるのか
君は天秤を使う
僕は逃げたいけど
逃げた先に君を望んでる
途中で気を紛らわす
物を探したりしても
結局のところ
君を探している
素直になれば負けと
背中ばかり向けて
きれいごとに縋り
ケジメとイマシメ
未来をぼかしても
着々と近づいて
アッサリ見つかるだろう
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泣いて霞んだ道を
手探りで掻き分けるように
幾度となく目覚めを繰り返した
僕が反省していることは
君との違いに戸惑ったこと
よく考えれば違う生き物だから仕方ないよね
秋の涼しさと切なさ
転んで抱いた道で
痛みを噛み締めるように
幾度となく憂いを繰り返した
似てるものがきっと
見ない笑顔きっと
君との間にあったはずさ
重なるのはきっと
同じ過去をずっと
互いの心が求めたのさ
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響いてメロディ
僕だけの音から
君のために
探してるふりに飽きたら
君を連れていこう
雲の先は晴れているのだから
ひらめく光
僕だけ見えたから
教えに行こう
嘆いてるふりに飽きたら
君に触れにいこう
見えなくてもそこになにかあるよ
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あなたはいつも当たり前のように手を差し延べてくれた
消えるのが恐い私はあなたの隙間に隠れていた
まぶたにかかる雫がかゆくてあなたはまばたきをした
このままでいたい私は瞳にあなたを閉じ込めたの
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表と裏の
どちらでもない場所で
君だけを見ていたい
たとえ君の顔が
偽りの仮面でも
たとえこの場所が
偽りの景色でも
大人らしくとか
子供のようにとか
そんな次元じゃないよ
僕と君がいる
ただそれだけの場所で
普通をこよなく愛する
友達の助言を忘れて
単純に
そこにいる君を
見ていたい
足りないものなんて
あるはずないよ
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立ち続けた椅子の
影が伸びて
溜め息の僕を
飲み込んでいた
自由の価値を
知らない僕は
見えない未来の
木枯らしを蹴飛ばした
鏡が写すその椅子の
木目が眩しくて
ドアを開けて
陽射しに慣れようとした