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青央紗の部屋  〜 新着順表示 〜


[7] クレヨンの匂い
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大きな亀裂が入った 虹に君が夢で見た うさぎがつまづく 紋白蝶がうさぎの体を立てなおす しろつめ草の草冠を頭に乗せて空の国の姫気取りで遊ぶ 緑色の目をした ひつじが私を地上に帰してはくれない 転んでひざから溢れ出したのはあなたの涙だった
話し声はしない ただ風の音だけ舞う 火を放ち夕暮れにした空にいたずら書きして引き出しの 中に閉まっていた 小さな星達を今日中に全て空に帰した もう人間には戻らずにこのまま、空を泳ぎたいって思ったけど、私は雪になって地上に舞い降りて人として生きて 大人になって
子供も産んで
母親になって
いずれまた、空に 帰れるように
魂に刻み込まれた罪を償いながら生きて行くの

2005/12/01 (Thu)

[6] 透明
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こわれるかもしれないぐらいに感じる
溶けてしまいそうな瞳..
青いタオルに舞う 花のたましい
薬のように華麗な毒にスイッチを入れる
さかさまの草むら 声を掴む仕草をする にぎりたくなる指をながめながら
ひとりで星くずを窓際で心に愛の棘を 刺して
病院の待合いのように
ぼーっと待つように 見る
わたにくるまり 心の音で眠れなくなる
月のダイヤルにいつしか手をかけて 声を出していた はちみつに
頭を おもいっきり
打つ私は
安心できる 場所がある事を 知る

2005/11/30 (Wed)

[5] ブリキの苺
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青いかたつむりは
雨を歩いて行く
母の手を離れ
音が割れて行く黄色 あなたの傘に
愛情は見つめている スポンジの愛は
途切れ途切れに
あなたを切なく結ぶ 私にくれる甘い物
大事にして時を見計らい
食べます。。
ほっぺのピンクを あなたの手が触れるかみの毛に結ばれた しゃぼん玉を
あなたは空に浮かばす
あなたにすべてを
知って欲しくて
あなたにすべて
見せています
私の涙とマスカラを

2005/11/30 (Wed)

[4] 間の星
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水玉模様の君の指は私から煙草を離すように気を使う
青空の下で君と会いたい
魚の泳ぐ朝の車道の上、君は私の名前をあまり呼ばない

大きな風船の中に入り込むワタボコリを消えるまで眺める
あたしたち
大きな影を作る小さな造形物の闇にあたしたちふたりは取り込まれて行く
私の冷たい傷に必ず手を差し伸べるあなた
太陽と空気に挟まれながらあなたの質問に心を開いて行く
言葉に切れ間がある君と私は太陽に照らされる
終わりの無い守りたいという君の意志に私は近づき過ぎないようにした
声のひとつひとつを愛してた…
少し特徴のある、声【ことば】が好きでいた私
私に触れてくれた
私の闇の心が
暖かい色で
輝き出す

2005/11/30 (Wed)

[3] 弾む痛さ
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体から見えない
青い包帯の中の うずくまった子供の 私の体。あなたは私に子供の頃と手の大きさが違うのと一緒で 大人になって考え方だって今は違うって教えてくれた 君が解いた包帯は 一瞬でシャボン玉みたいに弾けた 全ては簡単なカラクリみたいな私の痛かったはずの ケガは あなたのカラクリに沈み混んで行くように見えた気づかない内に ケガは治ったの。藍色の毛糸の中にあなたが少し見えて スヤスヤ眠ってた 私のケガの後はあなたの心に吸い込まれた
私の中の子供の アタシはあなたの言葉で笑ってくれた

2005/11/30 (Wed)

[2] 
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描かれた偽りの固定観念
奇妙にもここまで君は疎かな態度で生きてきた
君は今争いの場に登場する正義の自意識過剰な後始末の出来無い自惚れ屋
君を私は疎んじる
そうでもしなきゃ…甘ったるい顔がケースにキレイに収納されている美しく圧迫されて 羽を生やして飛んで空を空の中を飛びたい今すぐに 君は悪い女の子なんだよ、不必要さを求める事無くここまで来たからなんだって 明日に誰かの繊細さを殺戮のごとく叩きのめしに来る
着の身着の儘で私は生きている
誰が生きるに値するかなんて、その質問が飛び出るのはコンプレックス
あなた方のおもりはごめんなの 諦める事 絶望しなさい もちつもたれつ 起爆剤をこの心に埋めたのは誰
争いの横で朝、目が覚める子供を抱き上げ誰かの目を開かす 私にも朝、目覚めた時の幸福が欲しい
冬の青い空、私の友達は手袋の中に、甘い夢と暗い夢を。透明の雪を歩くの 黒い木が悪魔に見えるの。氷ったまつ毛で天使は私達を見透かし大地に沈んで行く 潜り込む気持ちの悪いぐらいに 音が耳をなめてるみたい 月の光が何なのか疑問に思いながら 傷みで泣くイモ虫を寝かしつけて
心に抱くのは私に家族がいない事で 砂の蜂に時たま晒される 笑った事の無い瞳の少女を笑わした仔鹿はお父さんに銃殺されていた 私の手の平に花が咲いて青い花ビラは空か湖に透けて行くように溶けて失う 冷たい純粋な肉体は誰の許しも無く無視されて光の速度で魂は大動脈を断ち切られ水と光が混ざってここを失う 流れ星を飲み込んでみんなの願いを消しとってしまった犬はご主人様に捨てられて私達は途方に暮れる彼女の腕から流れ出る言葉はこの世を作った部品 青い最上階の置き去りにされた抜け殻でできた観覧車の中で錆びた地球は忘却の地位に。氷ついた君の牙は空を越えてく。青い空の痛みは皆無。私は今もひしめき合うボロボロの中で傷が鳴り合う

2005/11/30 (Wed)

[1] 6から7の長さの夜
詩人:青央紗 [投票][編集]

こわれたはちみつ色の部屋であなたを見つけたの
こわれたはちみつ色の部屋であなたを探し出したの
こわれたねずみ色の太陽の部屋で水に浮かんだ星をみたの
終わり頃に自転車は凍てついて受信されたあなたのとなりへ急ぐ
流れ落ちる光る虫と光る石を体は見たから
破れたアコーディオンの穴に小さくなって住む君にエサをあたえるのは誰?
淋しい本を読んだ感想を言う私のテレビ。
あなたの心臓がかすれた音で聞こえる あなたに抱かれるたび、あなたの音はかすれてる
低い音を打ち鳴らすあなたの深く潜り過ぎた瞳を私は読む事が出来無い
潔くさいなまれたように感じる帰り道
あなたはもうすぐ死ぬ星みたいな光を放ち、私を見届け去って行く このテリトリーからはみ出してあなたの瞳を読みとれる世界へ行きたい いつも美しい場所にあらわれるあなた偶然に必然として居合わせる私 あなたは私の手を取り私にほんの少しキスをする パレットに色鉛筆をつき立てる 私の小さな手であなたのきゃしゃで 大きな手と指を握ったら
あなたはやわらかくやさしい心の顔をした

2005/11/30 (Wed)
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