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高級スプーンの部屋  〜 投稿順表示 〜


[48] ギョッ!?
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魚が横顔から
不気味に笑った
「オマエ
 俺と同じだ」って
いつからか
笑わなくなった
生きているのが
やっとだった

いつも
ゆらゆら
揺れていた
古蝶のように

魚が微嗤う
「オマエの
 体をくれよ」と
そうすれば
一つだけ願いを
叶えてくれるらしい
寒気がしたけれど
自然と頷いていた

魚は
僕を嘲笑った
死んだ目を輝かせて
「アリエナイモノに
 縋る
 オマエは何者?」
生きた心地のしない
この階を下りれば
変われると思ったのに

古蝶のように
ゆらゆらと舞う
水面下を

魚が笑った
僕の顔をして

2004/10/25 (Mon)

[49] 後付け
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実際には
どんな人なのか
誰も知らないのに
僕は君を
好きになった

実際には
どんな人なのか
誰も知らないのに
僕は君を
嫌になった

ノンフィクションは
脚色されて
寓話になって無事完結
終わり良ければ全て良し
だから
本当の君や僕は
この話には
登場しません


後から聞いた話によると
僕なんて
居なかったんだってさ

2004/11/30 (Tue)

[50] 新・真化論
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英雄=成功者?
果たして本当に
そうなのか
世界は廻る
進化の手前に
あったモノは何?

何も存在しない
『無』が
完璧だったなら
僕らの起源は
完全なる失敗作だった

止まった世界
光閃き
0→1へ
動き始める
何も無ければ
悩みを抱えて
重たい足を
引きずりながら
進まなくても
良かったのに…

解いて
問われて
訪われて
説いて
廻る世界
止まる僕

進化は失敗から生まれる
何度も何度も繰り返す
その最中に浮かぶもの
『有』に
限りがあるのなら
何度目かに投げたサイ
示した先は↓



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2004/10/28 (Thu)

[51] 相殺 I my me
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苦しみ打ち消し合い
愛舞いミイラ
向こう岸で笑う
釣られて笑った僕
ゾンビ取りがゾンビに
そんな日があっても
別に良んじゃない?

沸き起こる衝動
君と結び付き酸化
ボクのバカ
凍結した前夜
還元した今夜
幸せの形を変えた夜
三日月の光加減が
今の二人にゃ
ちょうど良い

にわか雨降る庭
二羽のニワトリ
ヒヨコに成長
オレンジ色の夜に
黒星がよく映えるや
ハレルヤ晴れるや
パエリヤ食べたい
この地に生えて
私舞います
ミイラと見出だす
片翼と片鱗

なんとも不埒
I my me
夢に癒える
君に言えぬ
I love you

2004/10/29 (Fri)

[52] ココロナシ
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嫌われてもいい
自分を通す

結果
死んでしまえ

己を吐き捨てた

それでも
破棄出来ず
ポケットに
しまってしまった
愚かさが
今も
もどかしい

これ以上
近付けば
見失うよって
傷付いた自分連れて
一体何処に

此処に居る事

望まぬ君

此処に居たい

願う僕なのに

側に居たい
大好きな君の側に
片時も離れずに
居たかったのに

切なさ

大きくなる
刹那
膨む想い

壊れて消えた

意味など無い
ましてや
必要など無い
人の気持ちなど
到底
分からない

でも

なしか
胸が痛い

2004/11/04 (Thu)

[53] 明かりは考えた
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もう
ドウデモイイ

   それが


 の
  強
  さ
  な
  の
  か
  ?


ヤバイ

電   切 そ
 池 が れ う
        だ


 弱くなってっま弱




ま絶えてしまうのか

プッツリ

連絡

途絶えて
まるで
この世に
居ないみたいだ

消エルッテ
何ガ
     消エタノ?

   僕一
   等デ
   ハシ
   皆ョ
   デ?

 消える時ハ同じ時に
  燈した明かりを
    OFFに

2004/11/08 (Mon)

[54] 熱up
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熱があがる

とても苦しい

私は
生きているのを
実感した


返して下さい

温もりを
暖かさを

熱を下さい


安らいだ表情から

消えていくもの

奪わないで

熱を下さい


その苦しみが
生きている証拠

この苦しみから
解放されるには
熱を捨てなくては


見えますか
感じますか

温もりを
暖かさを

熱を下さい


苦しくてもいい
残るものが
まだあるから

余った熱を
分けて下さい


今は
ひたすら熱を欲す

この手に
温もりを
暖かさを
苦しみを

熱を下さい

2004/11/09 (Tue)

[56] 因in陰
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今にも切れそうだ

近頃は
充たしても
満たされなくて
スグに
足りなくなるし

手繰り寄せる
未来の先に
何かがある
何があるんだ?
見当もつかないが

ゴールするより
終わりが先か
気になって
怖くなって
考えるのをやめたけど
もう眠れない
目を開けたまま
宙を見ていた

止められないんだ
止まらないんだ
いつか切れると
知っていても
あと少しだけ
もう少しだけ
現を見させて

何かがある
あともう
ほんの少しで
辿り着く筈だから

待ってくれ
何処に連れて行く気だ
そっちには
何も無―






2004/11/11 (Thu)

[57] お出かけブルース
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雲が行く

星が行く

なら僕は 何処に行く

知りませんが
大丈夫
君さえ居れば
何処にだって行けるよ


海が行く

空も行く

なら僕も 出掛けようか

雨の日だって
晴れの日だって
君さえ居れば
何処にだって行けるよ


僕が行く

君も行く

何処にでも
お好きなように
出掛けなさいな
そうします

来るべき時代に備えて
必要なものは
君と僕
それだけで
何処にだって行ける
世界にと

願いを叶えたいな


さぁ何処行こう?

2004/11/12 (Fri)

[58] アノ人の首が廻る理由
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肌寒い風が吹く
偽善者蔓延る
此の街に
世間知らずの
返り血が舞う
其の時
芽生えたものは何

遊びにしちゃ
度が過ぎるよって
弄んだのは
何処の誰ですか
玩具じゃないよ
手厚く弔えぬ
一昨日知った他人など

妖も面食らう
そこまでするのかと
悪魔も棲みつかぬ
心の闇深すぎて
面白さの半分は
人にしか理解出来ぬ

悪ノ華咲ク
君ハ何想フ
死神すら近寄らぬ
罪深き僕は
好奇の眼に晒される
君の瞳が深紅に染まる

人は皆
可哀相な生き物か
真の惡は
何処の誰だ

咲き誇るは人の業か
生暖かい風が吹く
理由もなく

2004/11/14 (Sun)
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