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高級スプーンの部屋  〜 新着順表示 〜


[104] 臆す病
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切れ目みたいな
小さな優しさに
頼り過ぎて
僕ら
何かを忘れてゆく

進んで
進んで
薄れてゆく感情は
波に飲まれて
最後には
何も残らない

そうなる前に
忘れちゃいけない
あなたにも
大切なものがあるって事

例えば
それが
叶わぬ願いであっても
苦しい気持ちでも

波打ち際で
取り残された魚が
のたうちまわってる

また誰かが
何かを
忘れてしまったんだろう

2005/01/14 (Fri)

[103] blue chicken
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答えの無い
問いがあるように
ぼくはまた
今日も生きている

目の前の挿話は
不確かなのか
射す光が 鮮明すぎて
よく視えない

自己が
麻痺してるという
錯覚に陥り
ぼくは耐えられず
俯いたまま姿を消した

忘却の果てで 何を吠える
弱々しい その声は
反響もせず
虚無に
かき消されてしまうのに

本当は
現実の中で
懸命に生きたいんだ

忘却の果てで ぼくは吠えた
回りくどい やり方で
ほど遠い場所から

この手で
行方知れずの自分を
掴みたくて

答えの無い
問いがあるように
ぼくもまた
今日を生きる

2005/01/12 (Wed)

[102] 朝に夜に君を思い出す
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腕時計
見て君の事
思い出す
朝そして夜
ふとした時に

2005/01/12 (Wed)

[101] 右脳妄想狂
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根暗な僕は 陰気な歌ばかり 苦しいと言っては 悲しみに浸り 死んだような 詩ばかり綴る 僕は右脳妄想狂

自分が嫌いだと 傷付け傷付き 殻に閉じこもり どうしようもない不安に襲われ 気が狂いそうな 痛いモルモット演じつつ 誰かを拒み 眠らずに目を醒まさない 何処かに自分を残そうと 詩的な中毒症状を発揮 僕は右脳妄想狂

とことんマイナス思考 生まれてきてゴメンナサイ なんて言って 自ら失格を選ぶ 目指すは不幸NO,1 怨み怒り 全てがどうでも良くなり 忘れて忘れられなくて 闇を抱え影に沈む 僕は右脳妄想狂

2005/01/11 (Tue)

[100] 宝箱
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ちょっとそこまで
行ってみたんだ

用事がないから
用事もないのに

そしたら
見つけたんだ
面白いなと思うモノを

何がどうとか
関係なくてさ

面白いから面白いんだ

型に嵌まらず
僕にハマった

ちょっとそこまで
行ってみたんだ

ちょっとそこまで
行ってみたら

見つけたんだ
面白いなと思うモノを

意味ありげな箱が
落ちている限り

少しぐらい
苦しくたって

息をするよ
探しに行くよ

何気なく
奇妙な顔して

わざとらしく
ちょっとそこまで
歩いてくるよ

宝箱を探しに行くよ

2005/01/10 (Mon)

[99] 無音
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浮かぶ光を
貧るように
見続ける
無表情の山羊は
足元に
必死に縋り付く羊を
蹴り殺せば
少しは安らぐのでしょうか

過去も
イマも未来も全部
同じように
感じられればいいのに
悲痛な叫びも
苦しい矛盾も
一気に流れ込むせいで
心がパンクして
もみ消してしまえるから

個性など要らない
対称的な存在を否定して
誰以上でも
誰以下でもない
人でしかない
人になろう

開けられない
部屋のドアの前で
邪な気持ち抱えたまま
後悔する一歩手前で
僕はまた
浮かぶ光から
己を逸らせずに
必死で我慢する
音の無い世界で

2005/01/09 (Sun)

[98] 零距離恋愛
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ヘッドフォンを
貸して下さい
僕のは壊れているから

ヘッドフォンを
貸して下さい
黒猫の断片のような
背中を向けて唄う
彼女の声が聞きたいから

フェンスを越えても
変わらなかった
望みなんて
落ちてなくて
うずくまって目を閉じた

ヘッドフォンを
貸して下さい
赤犬の断片のような
優しさを背けて唄う
彼女の声が聞きたいから

後ろ向きの彼女は唄う
前を見ないで僕は聞く

ヘッドフォンを
貸して下さい
僕のは壊れているから

ヘッドフォンを
貸して下さい
代わりにはなれないから
君の側に居たいんだ

2005/01/08 (Sat)

[97] 明るいだけの歌
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未来ばかりを
気にして
肝心なイマを
見ていない

少しずつ
闇を侵されて
薄まる影
見透かされる僕

光に晒され
暴かれバレる
本当の自分

白日の下には
後悔と絶望しかなく

2005/01/07 (Fri)

[96] 怪人24号
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ソレは
全ての終わりを見たくて
自らを保存し続け
幾度も機種変を繰り返し
時代に合わせて
形を替えて生きていた

我々は
人と言う名のロボットだ
子供という
新品として
買われて飼われて
錆びてきたら大人の証拠
新機種の性能に
ついていけず
ボロボロになって
故障して
体が思うように
動かせなくなり
停止する

宇宙と言う名の
機械の母の
電池が切れた時
胎内の全ては消去される

ソレは
保存していた
記憶を使われ
次世代の世界で
再び目を覚ます
憐れな怪人の末路は
まだ先の話
儚い夢は叶わずに
終われない

2005/01/06 (Thu)

[95] 鬼が云った
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一匹の虫が居る

僕は
その虫を
殺す

心の下の方に
沈んでいく気持ち
もう
意識出来ず
忘れている

何も無かったように
時は過ぎ
残した足跡は
他の足跡達が踏み消した
そうして
今日も歩きながら
誰かの存在を
認めた事すら
忘れてしまうんだろう

一匹の虫が居た

遡れば確かに
証明出来る
だけど
それだけじゃ
物足りなくて

僕は
その虫を殺した

命を
すり減らして
生きているから何?

心の上の方は
澄んでいるから
ややこしくなって
無意識に
自分に罰を与え

見えない傷が
目につく場所に現れて

2005/01/04 (Tue)
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