詩人:孤 花 | [投票][編集] |
さっぱりした楽しさだった
君は笑ってくれたし
私も声をあげて笑った
からっとした空気が流れていて
揺らいでくれるものなんか
何もなかった
キミの瞳を見て
一瞬揺れそうになる何かを押さえて
だってそうするしかなかったから
君はバイバイと手を振った
私も手を振った
まるでそうしろと言われたから出会って
時間が来たから別れるロボットのように
またねとは
言わなかったね
これ以上
だれもどうすることも出来なかった
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キミが待ってる
暑い街の中で
私を待ってくれている
きっとイライラしながら
電車を乗り継ぎ
時計を何度も確認して
心臓は張り裂けそう
初めて待ち合わせの場所まで
全速力で走った
キミが怒りながら待ってるから
冷や汗と暑さのせいで
汗が背中を濡らす
でもキミは私を待ってる
仕方なく呆れながら
私はと言うと
不謹慎にも幸福感がほっこりと
胸の中に咲いてる
私はキミのもとへ向かってる
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このふとした瞬間に溢れ出す想いを綴ったら
永遠に続く
何百冊の本が出来上がるだろう
このふとした瞬間に溢れ出す想いを放り出したら
きっといろんな事が違ってくる
いろんなことが受け入れられる余裕ができるだろう
このふとした瞬間に溢れ出す想いを亡くしてしまったら
何もかも失う
何もかもがこの想いから出来ていたから
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わたしが
ヌクヌクと
ちょっとズルい世界に居たとき
君はなにを考えていたのかな
わたしは君をおもって
いつも泣いていたけど
君はなにをおもって
泣いていたのかな
ねえ
君はどんな世界にいたの
青い空と
笑い声と
そのうしろに
なにを抱えていたの
わたしはズルいから
気づけなかった
大好きだったのに。
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幼稚だと
あなたは綺麗事を並べる私を笑う
だけどあなたは似ている
黒くて捻れているところが私に似ている
馬鹿みたい
いくらでも黒くなれる
あなたの前で可愛くいたかっただけ
本当はいくらでも膿が出るのに
知らないのはあなた
知っているのがあたし
そう思わせて
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女がめそめそするのはみっともないし
強くないと素敵じゃない
男は弱くても
可愛いものだけど
私たちは逆だった
あなたは
自分は強いと言い切った
だからきっと
私が声をかけなければ絶対に振り返らないのを
知っている
永遠に私があなたを思い出さなければ
二人は決して会うことはない
だからもう
きっと会うことはないね
貴方は白鳥のように
凛として
きっと未練も残さず
一人で進んでいける
輝いて
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あなたは大人で
私の考えてることを言い当てた
すべてお見通し
そんな感じだった
私は
わからなかった
あなたはいつも
途中でやめるの
話してることを
はっとしてやめるの
だんまりをきめこむの
そのくせ
傷つくことを言ってみたり
なのに優しくて
わけわかんなかった
完敗
私たち
私
戦うつもりなんてなかったの
きっと
あなたもそう
すごく優しい関係で
物足りなくて
抱き合うことで
埋めようとした
あなたは大人で
私の考えてることを言い当てた
すべてお見通し
そんな感じ
本当にそうだったのかな
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すっと透き通る
想いの造る結晶は
きっとその華は
今年は咲かないの
傷つきすぎて
気が遠くなるまで泣いて
流れ落ちない
一日
あの頃ふわふわと軽い
私がいた
今年はもう
どれほど寒くとも
奇跡の織りなしは
決して蘇らない
季節が巡っても
もう
咲かないの
寂しげに
誰かが去っていった