詩人:猫の影 | [投票][編集] |
移り気な心が思い出したように言った
忘れたつもりだった
忘れたつもりだった
虚偽が真実になることなんて、人の死ぐらいありふれたことさ、どうということはない
今はもう、
忘れてしまった
忘れてしまった
時がなにもかもを洗いざらい洗い流したから、どうというわけでもない
ただすこし、香りがしただけ
そう、それだけのこと
それだけのことさ
忘れてしまった
忘れてしまった
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ロランが言った
作者は死んだ
ミシェルはそれじゃ納得できなかった
できなかったらしい
どこかで聞いた話
聞いた話さ
ヨーロッパのある町の
ヨーロッパのある駅で
陽気なラッパが今日も鳴る
陰気なインキも酔っ払う
含み笑いはもうよせ
ジャックが言った
どいつもこいつも嘘つきだ
ミシェルはやっぱり納得できなかった
できなかったらしい
どこかで聞いた話
どこかでした話さ
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「思ったより女々しいのね」
なんて言われたから、
全く白けてしまった
薄く濁った瞳で君を見ていた
細くて長いタバコをくゆらせて
彼女は奇妙に微笑んだ
「人間の脚のようだ」
タバコの話さ
この馬鹿げた掛け合いに意味を求めているわけではない
煙の「形」みたいな世界さ
君の無意味な笑みにだって、奇妙なだけで「形」なんてないだろう
濁った視界に浮かんでいた
手元の液体に口を付けた
動物の味
君がまた微笑んだ
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君がでかい荷物抱えて扉を開けた
それをただ見ていた
僕は見ていた
それだけだった
特に関心はない
流れ出した
それは何かを洗い流した
押し流した
幾ら溢れ出したところで
いつかは丸く納まって
大団円を描くんだろ
どのみち乾く痕さ
永くは続くはずもないんだ
積み上げた長方形は
他愛もない悪戯で崩れ去った
笑えてしまうほど呆気なく
guraguragatagataguraguragatagata…
幾ら滲み出したって
結果は当て布で覆い隠して
また転がりだすんだろ
どのみち乾く運命
特段たいした意味はない
だろう
guraguragatagataguraguragatagata…
幾ら零れ出したところで
結果は当て布で覆い隠して
いつかは丸く納まって
また転がりだして
大団円を描くんだ
どのみち乾く痕さ
永くは続かない
そうだろう
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周囲は風
舞い上がるだけ
はなにつく声
耳を撫でる、ただそれだけ
目は虚ろで
耳は塞がれ
口は開いているだけ
見ることも
聞くことも
黙ることもしない
誰かがどこかで死にました
あぁそうですか、知ったこっちゃない
誰かがどこかで死にました
へぇそうですか、もう結構です
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流る時は目まぐるしく
足を停める幕間もなし
いずれに目を定るより先に
視界は巡り、今は果てる
どこへ
いかにして
なんのために
誰と供に
あなたは今途方に暮れ
この空が滲む冬の夕暮れ
わたしも今波間の上
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もたれかかった先にはいつも
大切な君がいて
つまずいた先には
いつも君が待っていてくれている
好きな歌が同じだったり、
好きな食べ物が同じだったり、
小さなことで笑いあって
大好きだねって確かめ合える
あぁ昨日も今日も明日だって、
ずっとずっとずっと君が好きだよ
今が戻ってこないことはわかってる
だからこそ、君といたい
何も間違ってない、そう言うために君といたい。
明日もよければ傍にいて?
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悲しみの雨を
苦しみの雲を
君の存在が掻き消してくれる
愛して、僕を
醜い僕を。
君といる時間だけ、
僕は世界と接触できる。
愛してる、君を。
素晴らしい君を。
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消え入りそうな「自分」の声を
必死でつなぎとめて
必死でにぎりしめて
喉をふりしぼって
君へと放つ
きっと受け止めてくれるんだろう?
いつも君は待っていてくれる
自分が何なのかわからなくなったって
世界がどこかわからなくなっても
君がいるから大丈夫。
君が僕に形をくれて、
ここがどこかを教えてくれる。
きっと届け、僕の声。
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神が現れる。
神が現れた!!!
見えない
見えないが、見える。
神がそこにいるのだ。
いつも幻想と現実と、風の冷たさに頬を撫でられてめがさめる。
明日も君が笑っていられば幸せだ。
神の意向など知ったことではない。
君の笑顔が生きる指針。
大袈裟だと人はいうだろうか。
どうせロマンに過ぎない言い草だというだろうか。
ふざけるな!!
考えもしないまま人の意見を否定する。
考えもしないまま自分の意見を表明する。
権利はない。
首を切り落としてやる。
馬鹿め。
自分を省察せぬものに、未来はない。
反省はいつも必要だ。
馬鹿め。
馬鹿め。
馬鹿め。
愛する僕の君よ!!
君は僕の生きる目的だ!!
君こそが答えだ!!!!