詩人:soul | [投票][編集] |
脳内色彩感覚を駆使して描きだす情景
それに込めた意味は
誰も知らないが
難しい説明は要らない
安易な答えは尚更
考える為に思考を止めた
目を閉じて呼吸
風が吹いた
感情が騒ぎだす
空の体なら
どこへでも行ける
目を覚ませば
蛍光灯が眩しい
騒ぎ出す電子が
笑っているようだ
それはそれとして
もうどうでも
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声が響いた
人が群がる
明るい言葉
怖くなって
耳を塞いだ
鏡に映して
覗いた視界
そこに映る君は誰だ
意味は無い
アルバム開けば
無邪気な笑顔
その世界に
僕はもう居ない
気付いていた
それで良い
道は無い
進んでいるのは
ただ止まらないだけで
未来は知らない
生きているのは
ただ死にたくないだけで
例えば詩を書くことも
理由は無い
見つけた世界は
満ち足りた空虚
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朝と夜を繰り返し
目が覚めれば
鮮やかな風景
時計は止まったままで
騒ぎだす感情を
緩やかに制御して
見つけたものは
満たされた空虚
風が吹いた
僅かに感じる
柔らかな流線型
不確かなままで
いつの日か
描いたのは
切り取られた空
僕の見た空
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夢の中で咲いていた
あの花は川の岸辺で揺れていた
風に揺れて
見えた景色は透明
僕を貫いた
夢の中で流れていた
木々を揺らす風は止んだらしいね
空が割れて
射した光は透明
怖くて逃げた
何かを知った時
何かを手にした時
夢は覚めるだろうか?
夢の中で踏みしめた
広がる大地は無限だ
目を開いて
見渡せば何も無い
人々はどこへ行ってしまったのだろう?
夢の中で咲いていた
あの花は川の岸辺で揺れていた
風に揺れて
見えた景色は透明
僕は見たんだ
誰かの世界に触れて
僕が"僕"である事に気が付いて
待ち焦がれていた幸福を
丁寧に崩した
夢の結末を迎えぬままで
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何も考えんまま
街を歩いていく
午前四時半
朝焼けがまぶしい
早朝じゃ誰も居らん
前も後ろもおれ一人
もしかしたらこれが
孤独というものなのか
目を閉じて開いて
呼吸して
おれという存在を
確認
まぶしい太陽光で
また目を閉じた
何か探しながら
街を歩いていく
午前八時過ぎ
何やら喧しい
発狂寸前の街角
日常風景広がって
何処か遠くの方で
少女が笑った
感覚を研ぎ澄まして
目を開けて
おれという存在を
確認
気づいた事は
おれはおれが似合ってた
何も考えんまま
街を歩いていく
午前零時
今家に帰る途中
静まり返る街角
脳内回路が回りだす
頭の奥の奥の方
確かな声を聴いた
目を閉じて開いて
息を吸ってまた吐いて
世界が揺れる錯覚を感じながら
おれという存在を
確認
蛍光灯消して
目を閉じた
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浮かれてはしゃぐ子供たち
何やら笑顔で楽しそうやね
近頃めったに見ない光景
人々はそう
冷たい場所へ逃げ込んでしまった
孤独を好む人たちが
狭いと嘆いた日常も
見渡せば
ほら鮮やかな風景
人々はそう
触れ合う事を恐れてしまった
差違を無くす必要は無い
目新しさは素晴らしいとは限らない
悲観するより
包み込む弱さを
いつかの温度を
何か無くして
誰かが泣くから
僕は悲しいフリをした
浮かれてはしゃぐ子供たち
何やら笑顔で楽しそうやね
近頃めったに見ない光景
人々はそう
隠すずるさを覚えてしまった
人々はそう
冷たい場所へ逃げ込んでしまった
個性を主張する必要は無い
目新しさに流されたくはない
素直さに触れれば今更
深読みする必要は無い
世界は素晴らしい
悲観するより
包み込む弱さを
いつかの温度で
ありふれた
特別な日常を
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回り続けた慣性はゼロにしてさ
使い古しを胸に抱いてさ
気付いてみたら
空があったんだ
愛なんてずっと続いていくのはさ
結局知ってたのさ
気付いていたんだ
無意味な回転はゼロにして
もっと奥の方へ
音速よりも光速よりも
速く伝わって
一瞬時間を止めた錯覚
どれだけの情熱も
今はこの場所を燃やすだけだ
見飽きたなんて言ったってさ
使い古した言葉は
気付いてみたら
そこにあって
愛なんてずっと続いていくのはさ
初めから知ってたのさ
いつだってほら
無意味な回転はゼロにしてさ
もっと深い所に
音速よりも光速よりも
速く伝わって
世界を見渡す錯覚
どれだけの情熱も
この場所を燃やすだけだから
無意味な回転はゼロにしてさ
もっと奥の方に
愛しい日々はあると感じているのさ
素晴らしき日々は
いつだって
そこにあるのだと感じているのさ
だから
無意味な回転はゼロにしてさ
もっと奥の方に奥の方に
音速よりも光速よりも
速く伝わって
一瞬時間を止めた錯覚
どれだけの情熱も
この場所を燃やすだけだった
僕はこの場所で燃えるだけだ
もっと長く
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世界は今日も晴れ模様
なのに
君が俯いてんのは何でかねえ
「退屈だ」なんてそんな言葉
嬉しくないんだ
見渡せばほら此処にも
知らんことは沢山あるんだ
世界は今日も晴れ模様
なのに
暗いニュースばっかで何だかねえ
「孤独」だなんてそんな妄想
どうだっていいんだ
自分演じて自己防衛
本当は気付いているんだ
世界は今日も晴れ模様
なのに
優劣付けたがるのは何でかねえ
「愛が全て」なんてそんな"言葉"
そうはいかんのが社会ってやつだぜ
分かったフリする俺も俺だが
君は笑う
俺が笑う
その間の"何か"を
本当は知らねえ
それでいい
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溢れかえるそれぞれに何か足らず
妥協案で足を進めた
見上げれば空
混ざり合う色彩は
心を貫いて
地上5センチを
低空飛行の紙飛行機
その上で笑う夢を見た
全部無しに出来ればいい
空の体なら何処までも行ける
目覚めれば空
吹き抜けた風は
やけに冷たくて
地上5センチを
低空飛行の紙飛行機
飛ばしたら直に落ちた
今日の向こうに何も無いとしても
見えない明日が膨らむから
終わらない日常の中
下らない空想を
当て所無い空に浮かべて
地上5センチを
低空飛行の紙飛行機
その上で笑う夢を見た
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渇いた喉から吐き出す声は無力に白く
冷たい壁に跳ね返された
雑踏にかき消された僅かな望みは容易く薄れて
街は今日も電子が笑う
夢を描いた
いつかの少年
悲しげに"これでいい"と
渇いた温度を潤した雨は無抵抗に散った
綺麗な情景地面に跳ねて
守り通した僅かな誇りも容易く薄れて
街は今にも凍りそう
愛を手にした
いつかの少女
虚ろな目をして"これでいいの"と
鮮やかな世界を見られないまま
曖昧な風景が回りだす
昨日見たのは確か
眠い幸福に抱かれた夢だ
夢を描いた
いつかの少年
悲しげに"これでいい"と笑う
渇いた喉から吐き出す声は
無力に白く
容易く薄れて消えた
それでもまだ
彼らは"これでいい"と