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眩しすぎる太陽が
風景に溶けていく
木々を騒がす風が止んで
空が割れた
揺れながら1日は落ちて
何か失くした
例えば僕らは何を探しているのだろう
いつかの想いも風景も
一つずつ失くしていくのに
例えば僕らは何がしたいんだろう
表面を虚構で固めてさ
押さえ込んだ感情を抱きしめたままで
真新しい世界に
希望を描いているのは
しょうがない事なのかい
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行き先は不安ばかりだってさ
絵に描いた未来に縋るつもりはない
自分を見つけられないままでさ
一体感で救われる錯覚よりも
朧気な夢で泣ける方が良い
地べたに這いつくばって
飛べないままで
嘆いている
いつかの少年
それが人の姿だとしても
僕は見ていたい物があるんだ
例えば明日に何も無いにせよ
進むのは世常らしいけど
何も知らないままでさ
ただ流されていたくはない
僕は死ぬように生きていたくはない
綺麗じゃなくていい
優しくなくていい
希望じゃなくていい
例えば明日に何も無いにせよ
僕は見ていたい物があるんだ
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目の前には想像だけあった
引きずった想いはとうに疲れて
見つかったのは種子に帰還した生
フィクションでしか成り立たんさ
まるでそう
時計みたいに無機質な
変わりない表情
見えない温度は乾いてしまった
無から何かを生み出すイメージの情景
まるで世界の終わりのようで
ひとりぼっちな二人見つめ合ったまま
描きだす想像で今
沸点へ
終わらない空想
水彩画みたいに鮮やかなのに
変わらない表情
見えない温度は乾いてしまった
モノクロのフィルター張りの町の風景
いつか見た事があるようで
ひとりぼっちな世界見つめ続けて
描きだす想像で今
無から何かを生み出すイメージの情景
まるで世界の終わりのようで
ひとりぼっちな二人
そこに愛がある故に
描きだす想像で今
沸点へ
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色褪せたままの風景に光を注いだ
夢が夢のままでも
ねえ
世界は止まらないままで
いつも通りを繰り返してくんだ
絵に描いた様な幸福は見つけられないさ
慣性が遮るんだ
嘘に慣れた世界を最初からやり直せば良い
感情
感情があるが故の夢
夢は夢のままでいて
未来
そこにある風景は分からないままでいて
目の前の想像に手を伸ばしてもさ
何も変わらないままでも
僕ら不完全なままでも
ねえ
重なる時たまにさ
永遠を見ようとするんだ
幸福を見ようとするんだ
何も知らないままで
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描いた空想
その世界の果てが
ここならば
何を見つめているだろう
絵本の物語の様な
思い出は変わらず
心に
描いた空想
その世界の何処かで
生まれて消えた
どれだけの事を知れたと言うだろう
絵本のワンシーンの様な
その絵の真意は
…
描いた空想
その世界の果てが
ここだとしても
そこに愛がある故に
それぞれの場所に
それぞれの想い
それぞれの背景
それぞれの夢
願うなら
その先へ行け
その先へ行け
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流れる水を見ている
今は恐らく水のはずだ
目の前に在るわけではないが
見えないものを見ているのだ
それは時々形を変えるので
空であったり風であったりする
消えてしまったと思えば
不意に出てきたりする
人はそれを思い出だったり幻想だったり夢だと言う
見えないものを見ているのだ
その流線型のイメージは
見えない故
素晴らしい世界なのだ
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いずれ薄れていくんだろう
自分でさえもがまだ
夢の様な今日
いつか明日を見るだろうか
目を遮る現実を越えたならば
いずれまたあの場所で
いつだか夢で見たのはさ
鮮やかに彩った世界
一つの花に涙する様な
そんな大事なおもいも無くなっていくんだろう?
緩やかな光速で
何も知らないままで世界は全て洗い流して
今日にさよなら
空の心ならばどこへでも行ける
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朝に光が散らばった
まるで自分が溶ける様で
揺らぐ空気に触れていたくて
両腕広げて
この空を見上げるの
世界を洗い流した悲しみは
もうじき止むのさ
愛した空想はとうに色褪せたんだ
春の陽が包みこんだ
いくらかの思い出にも似た眠りの中
生に還元した種子は花となるのさ
透き通っては消えていくよ
穏やかな日
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頭に浮かぶのは鮮やかな色
来た道を辿ってみても掴めないままで
また立ち止まって
振り返って
幾つか同じ様な季節が過ぎました
幾つもの沈む陽を見ていました
窓から切り取った風景は
いつの間にか色を変えていきました
思い出は束の間の夢みたいで
気付いたら同じ様な季節でした
何故だか切なくなりました
言葉を一つ探して
いつの間にか忘れて
束の間の恋慕
春風に吹かれて薄れていきました
指折り数えた幾つかの喜びは
さよならも言えずに
波音にさらわれて忘れてしまいました
呑まれてしまうのです
何も言えない位に
心が揺れるのです
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風に揺れて溶けた想いを
握り締めたままで
どこへ行こうか
行き先も分からぬままで
立ち止まって
振り返って
手探りで探してみても
世界はとうに朝を迎えて
漂流するように
過ぎた日々のそれぞれは
もう絵に変わって
その内美化されて色褪せるだろう
いつか描いた空想も
涸らしたくない感情も
涙を流した情景も
切り取った青空も
時間を取り戻せないままで
風に揺れて溶けた