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哀華の部屋  〜 投稿順表示 〜


[75] くせ者
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ここに産まれたのは
どうしょうもない
疎外感と
無力感

浮かされた
幻の中で
私は、私ではない
誰かの中で
殺されるんだ

夢にまで見た
明るい未来と

夢にまで見た
確かな幸せを

誰にもすがることなく
今日、
伏し目がちに
捨てました

愛とは
夢とは
一体何ですか

正義とは
偽善とは
何者ですか

すべてが間違い
私がここに居る
現実でさえも

困った妄想癖
貴方がも一度
戻ってくると

信じて
迷って
泣きわめく朝

誰か気づいて
私の呼吸を

誰か気づいて
壊れた体を

2004/10/07 (Thu)

[76] イナオリ
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声の限り
音を紡いだ

自分の存在を
主張しながら
ここに居ることを
書き留めて

風変わりの
化粧に
破裂しかけた
シャツを着て

貴方の右手が
弦を弾く度
私が完成されていく

繋がった今と
指の折れる音

トイレットペーパーの様な
毎日を
特別にしてくれたのは
紛れもない
貴方でした。

うつむいて
水たまりに
浸かっていて

道を間違えて
罪に食べられてもなお

存在を主張して
ここに居る

私は
ここに居るんだと

2004/10/10 (Sun)

[77] 消えずの
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消えないものは
なんですかと問えば

そんなもの
ありえませんと
鏡がしゃべりだす

頭の中で動き始めた
汚らしい過去
抱きしめたら
ただ砕けて

口づけたら
ただ泣いていた

足のない椅子と
同じ

意味がない
愛の歌も

いつかすべて
壊してやる
君のない世界には
意味がないのさ

2004/10/15 (Fri)

[78] 差違
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時は絶対的な
何かへと変わり
また新しい形へと
歪んだ

思い出せなくても
感じてしまうが
故に悲しくて

そして愛とは
去るものだと
ようやく分かったよ

理解を超えた
憎しみが体中に
はびこって

八方ふさがりの
現実を壊したいと
そう静かに
つぶやくだけで

ねぇ今思い返すのは
真実に背を向けて
逃げた君の
小さな背中だけ

そして
消えてしまった
私自身
消えてしまった
君自身

無をみつけたとき
私は笑って
逝くんだろう

2004/10/16 (Sat)

[79] 泣き廻り喚き
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目を開いて
微笑みに酔った日

気づいたら

欠落感に
押しつぶされ
喪失感に
切られていた

完全なる
絶命の危機

偽りの
愛してるが
まかり通る昨今

何故だろう
歪んでしまうのさ

すべて切り刻んで
浮かんで落ちている

日々泣きわめく
わがままな
私の頭の中を

黙って覗いて
泣いてほしかっただけ

2004/10/16 (Sat)

[80] 岩の燃える島
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悲しいねと
一つ呟く頃
窓から明かりが
漏れだして
悲しく瞬いて

その奥には
青いプレートが
折り重なって
揺らめいていて

私の探してたのは
その奥の
どこにもない答え

夜行虫が
漂う海を
正体不明の
笑い方で
酷めに切り裂いた
夜のこと

岩の燃える島
君はまだ
泣いていますか

愛の沈む島
君はまだ
生きていたいですか

生きていても
死んでいても
同じならばいっそ
死んでしまっても
いいですか

夢見ても
叶わぬのならば

いっそ全て
壊してしまっても
いいですか

2004/10/19 (Tue)

[81] 醜悪な顔の後に
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頭が落ちている
魚ばかりだ

転がる両手を
小石で押さえつけて
たたずむのは
黄土色の海の中

湿った日曜
君の跡を数えたきり
意識は遠のいて

初めの、初め
そのまた
初めに戻っていたって
ただそんなけ

いつだって
振り出しに戻るだけ
思わせぶりな
この声で

大事だからなんて
吐き出した夜

利用させてもらっただけ

アンタの事
別にどうでも
いいみたいで

そしてそのために
黒い今から
いつまでたっても
逃れられぬと
知りました

思い出は
過去として
片づける事も
できません

いつも一歩先
痛々しい
記憶の亀裂となって
私を速やかに
襲います

明日
生きていたくない

存在を跡形もなく
消し去りたいと
切に願わずには
いられないのです

私は誰ですか
消えた方が
よいのですか

2004/10/22 (Fri)

[82] その物
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諦めることさえも
出来なかった物

捨てきれずに
積み上げて

ずっと汚い傷を
隠しながら
苦笑っていた

体の中心に
残ったのは
寂れかけた
気持ちだけ

薄汚れた過去も
許しつつ
今ここへ立つ
気味の悪い
私と共に

探した物は
消えた藍色と
私から私への軽蔑と哀

ある日
救ってくれた物は
諦めの悪い貴方と
膝をつきながら
生きている
彼女の言葉

幼い頃
必死に信じた物
必死に望んだ物
そこにあって

暖かい物
溢れ出た事
今は少しだけ
恥ずかしく
思えるから

あえて
言わぬ事にするよ

この先は長い
例え何かが阻んでも
息をしよう

共に。

2004/10/24 (Sun)

[83] 私の言い分
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利益追求の果てが
例えば
無だとしたらば
そこで貴方は
綴ることを
辞めるのですか

不確かな場所に
集まる者が
何を求めたか
一部分の共鳴論で

それだって
自らの気持ちに
大差ないわね

この頭と
この腕は
何故ここを求めたか

癒し
はけ口
優越
仲間

悲鳴をあげる体は
誰かに聞いて
欲しいと
切に、切に、
願っていました

共有
完成
明日には


笑みがこぼれる
そう信じます。
後ろ向きは私も得意

でも今
そうしないのは
私が私を
阻むから

立っていたい
私はここに
居るんだと
大きな声で
叫んでいたい

ただそんなけの事

2004/10/26 (Tue)

[84] 募の金
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その声群は
まるで
毎日たらふく
食って眠る
自分ら自身が罪だと
言わんばかりに
喚き散らすの

恵まれない
人たちへの
ご協力を
お願いしますと
笑顔で言う奴らが
大勢居る夜の街

鼠のように
道を這い廻って
時間の渦を
回転させている
私もやっぱり
恵まれてるのね

やってしまった

今回もまた
裏切り者の私
さっきもまた
見殺しにした
命が一つ

やってしまった

見て見ぬ振りで
通りすがる
小さな箱の横で

あさっての今頃
見殺しにした
命がまた一つ
消える事
知っているのに

百円玉で買えちまう
安っぽい
自己満足にも
皆、飽きているのさ

協力のその果てに
一つ助かる命の陰で

助けて下さいと
泣きわめいたのに
首を切られ

使い捨ての
コンドームみたく
捨てられた男

どっちが正しいんだ

生きることは罪か
死ぬことが罪か

さもなくば

殺すことは罪か
無関心こそが
真の罪なのか

2004/11/02 (Tue)
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