詩人:夕凪 | [投票][編集] |
緑色が好きです
穏やかで優しい
自然の匂いがします
華やかで情熱的な
強い原色は
持たないのです
緑色が好きです
呼吸をする様に
当たり障りなく
そこに居て
いつの間にか
なくてはならないと
必要とされる
そんな色を持つ
存在に
憧れるのです ─‥。
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優しいものを
集めて
心の中に
丁寧に飾った ‥
それは
形なきもの
それは
ふっくらと
暖かいもの ‥
優しいものを
感じて
心の外へと
惜しみなく広げた ‥
それは
形あるもの
それは
笑顔に変わって
今 日溜まりと
手を繋いだよ ─‥。
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自分を
駆り立てるもの
自分を
戒めるもの
自分を
苦しめるもの
自分を
救い出すもの
自分を
蔑むもの
自分を
許せるもの
自分を
導き出すもの
答えはいつも
委ねられている
他ならぬ
自分自身に ─‥
あなた自身に ─‥。
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黒
何色にも染まらず
全ての色を
寄せ付けず
圧倒する
揺るぎない強さ ─‥
白
何色にも染まるが
全ての色に
触れる事を
躊躇させる
凛とした純粋さ ─‥
対照的でいて
同じだけの
存在感で
そこに立つ
二つの美しさ ─‥。
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息が切れるほど
走った ─‥
速まる鼓動
抑えきれない情熱 ─‥
歩道橋を
一気に駆け上がる ─‥
産まれたての風に
心を預け
見上げた空は
限りなく
澄んでいた ─‥。
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あの月を
あの星を
見上げた時の
たった
二人だけの
重ねた時間を
私はずっと
忘れない ─‥
あなたに抱いた
かけがえのない
一つの恋心を ─‥
叶う事なく
眠った想い ‥
それでも私は
忘れない ─‥
あなたが
与えて
くれたもの
あなたが
教えて
くれたもの ‥
ただ一人の
あなたを ‥
その全てを
私は生涯
忘れない ─‥。
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深い森の中
木々の葉
風に
揺れる度 ‥
チラチラと
降りる光 ‥
宝石のよに
煌めく ‥
深い森の中
純白の
ワンピース
踊る
透き通る ─‥
森の愛は
いい薫り
綺麗な蝶が
訪れて
広げた手のひら
止まって
消えた ─‥
深い森の中
少女はまだ
歌ってる ─‥
少女はもう
どこにも
いない ─‥。
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茜色の朝焼けに
何度
泣きたくなった
だろう ‥
震える心を
噛み締める唇を
何度
堪えただろう ‥
俯くことで
溢れ出してしまう
哀しみに
負けない様に
わざと
大袈裟に
見上げた空は
いつも
眩しくて
私はその度
強くありたいと
願い続けた ‥
一歩 一歩
歩き出す力が
欲しくて
胸の苦しさを
抱き締めた ‥
あの時の思い
今でもずっと
忘れたりしない ‥
こうして
正面を見据えて
生きている
今の自分が
手にする力
それは
紛れもなく
あの頃が
あの苦しみが
与えてくれたもの ‥
私はずっと
絶望の中に居た ‥
私はずっと
生きたくて
生きたくて
堪らなかった ‥
何かを犠牲に
したんじゃない
私の刻んだ足跡は
今 感じる喜びを
導いていたんだ ‥
やっと
気付いたよ ─‥
生きる事は
苦しみ抜いてこそ
その先に
見付けた希望が
愛おしく
輝くのだと
いう事に ─‥。
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生きてきた中で
見付け手放した
いくつもの
幸せの欠片を
今になって
大切にしたいとか
身勝手な後悔が
浮かんでは
消えた ‥
愛の意味など
知らないままに
愛を語ろうと
無闇に背伸びした
あの時の幼さが
恥ずかしげに
手を振り
遠のいて滲んだ ‥
今なら少しは
話せる気が
するんだよ ‥
どうしようもなく
泣ける喜びや
誰かの手を取る事で
越えられる傷みも
一人では
見えなかった
愛の温もり
ここまで
歩いてきた
道程がある
今だから
守るべきものを
守れる強さを
その答えを
手に出来たんだって
分かるんだ ‥
一人で
生きてきた
訳じゃなく
一人で
生きていける
訳でもなく
関わり合い
時に
傷付け合い
そうした中で
見付けたもの
気付けた思い
その全てを
胸に刻んで
糧にする ‥
誰にも
自分でさえ奪えない
今、感じる光
あの頃に
叶えられなかった
そんな願いも
いつの日か
許しながら
微笑みながら
振り返り
愛せる様に
遠い道の果て
本当の幸せに
辿り着く
その日まで
前を見据えて
生きていく ─‥
君と共に
愛と共に ─‥。