春になれば
　涙が頬を伝うの
　でしょう　‥






　長く凍りついた
　冬の哀しみが
　静かに眠りに
　就く様に




　柔らかな陽射しに
　暖かな風に
　優しい息吹に


　その全てに
　溶かされて




　私は力なく
　哀しみを
　解かずには
　いられないの
　でしょう　‥








　春　春になれば
　私は一つ
　お別れを告げ


　新しい足取りで
　あなたに逢いに
　行くのです　─‥






　一輪の花を手に


　あなたに逢いに
　行くのです　─‥。

　たとえ
　その心が


　僅かに
　凪ぐ事さえ
　なくとも




　嘆きは
　しないのです








　全ては確かに
　あったもの






　自ずと
　導かれた
　旅の中


　深く刻まれ
　残された　‥








　あなたは
　生きている


　私も
　生きている








　それで十分


　幸せを
　知るのです　─‥






　幸せを

　願えるのです　─‥。

　苦しみに
　哀しみに


　幾度
　踏まれても
　汚れても






　強い雨風に
　さらされ


　陽の光さえ
　届かぬ


　深い闇に
　閉ざされ
　ようとも








　この命
　息絶えぬ限り


　私は咲いて
　見せるのです　─‥








　渇いた地を
　潤す程の


　勇気を貫き






　花弁を拡げ

　謳うのです　─‥。

　心の振り子を

　そっと
　揺らしてごらん　‥






　軽く　触れる
　だけで


　ほら　‥






　君の今が

　彩り出すよ　─‥






　君の未来が

　変わっていくよ　─‥








　春は　もう
　すぐそこに　─‥




　新しい君が

　手招いてる　─‥








　心の振り子を
　揺らしてごらん　‥






　桜の開花を
　見上げる様に　‥




　共に笑顔を

　探しに行こう　─‥。

　窓の外から
　激しく
　打ち付ける

　雨粒の音は




　不思議と
　安堵をもたらし

　安らぐのです　─‥








　情熱は
　眠りに就き


　ただ
　心の静寂に

　膝を抱え

　耳を傾ける　‥








　雨の夜更け

　止まぬ優しい
　慰めの滴　‥








　閉ざされた
　時間の中


　ひっそりと
　涙を流し






　その音に

　深く
　包まれるのです　─‥。

　抱き締める事も

　手放す事も






　相手の幸せを

　願う

　尊い気持ちなら






　そこに在るのは

　確かな覚悟と

　大切な勇気　─‥。

　忘れずに

　忘れてゆくこと　‥






　変わらずに

　変わってゆくこと　‥








　生きること

　歩むこと








　愛すること

　知るということ　─‥










　その中で

　悔いなく

　全うすること　─‥。

　命のリミッターを

　切ったなら








　私は

　この上なく鮮やかに

　瞬間を染め上げ








　永遠を

　手に入れるだろう　─‥

　偽者(にせもの)に

　惑わされるな

　迷人よ



　真の勇者を

　見極め抱(いだ)け　─‥

　強くなくとも
　構わない


　弱いままでも
　構わない








　補い合える人を
　その巡り逢わせを


　怖れずに
　愛することが
　出来たなら　‥






　惜しみなく
　互いの優しさを
　持ち寄り


　与え合うことが
　出来たなら　‥








　それが
　生きる力となり
　強さとなり






　必ず

　前途は開ける　─‥。