たとえ明日

　　降っても
　　晴れても




　　あなたに
　　好きだと

　　伝えたい　─‥。

　愛してる
　よりも


　ありがとう
　よりも








　出逢えてよかった　─‥



　その響きが


　全ての愛の言葉に
　思えた　─‥。

　あなたの夢を見た　‥




　そこに居るあなたは
　大声で笑っていて


　幸せそうに家族に
　囲まれていた　‥








　あれは多分　‥
　あなたが見ている夢　‥






　長い眠りの中で


　あなたがずっと
　願っている


　私達の　家族の
　姿なのだと　─‥。

　一度決めたら

　揺らぎはしない





　その覚悟を胸に

　風を待つ　─‥。

　雲ひとつない
　寒空に向かって


　三羽の鳥が
　羽ばたいた　─‥






　親子のよに
　兄妹のよに

　友のよに　‥






　羽音を重ねて
　風を切り


　今　力強く

　羽ばたいたよ　─‥。

　目を開いて
　見てるこの景色

　現実




　目を閉じて
　感じるこの想い

　真実








　その両方が
　愛しい　私の

　リアル　。

　「ネェネ　！」

　一生懸命突進してくる
　可愛い甥っ子　。






　二年前　‥
　真冬の寒い朝方に

　ペットボトル一本分
　そんな小さな体で
　産まれてきた　‥






　保育器の中で
　身体中を管で繋がれ

　それでも
　君から溢れる生命力に

　胸が一杯になって
　涙が止まらなかった　‥






　命を授かった瞬間から
　人は

　生きたくて生きたくて
　堪らないんだ　‥て

　生きることは
　素晴らしいんだって

　君が身を持って
　教えてくれたね　‥






　ゆっくりゆっくりで
　いいんだよ　‥

　君らしいペースで
　泣いて笑って

　一歩一歩成長して
　いけばいい　‥


　ネェネはずっと
　見守ってる

　応援してるよ　‥






　タケル　‥

　ネェネの甥っ子に
　産まれてきてくれて
　ありがとう　‥

　ネェネに
　大切な事を教えてくれて
　ありがとう　‥


　ネェネは

　タケルが
　大好きだよ　─‥。

　私は昔から
　泣き虫だった　‥
　らしい


　そんな私が
　人前で
　泣かなくなった
　理由は

　ひとつだけ　‥








　私は今でも
　泣き虫だけど


　それを
　知っているのは

　私だけ　。

　右眼から
　流れ落ちるは

　哀しみ　‥




　左眼から
　零れ落ちるは

　喜び　‥






　片方ずつの　涙　‥








　今　両方から
　落ちた涙は


　一つに滲んで

　愛を伝えた　─‥。

　過去を
　現在形にはしないし


　現在を
　未来形にもしない　─‥




　もちろん未来を
　妄想癖で
　塗り潰したりしない








　過去は
　過ぎ去った時間で
　しかなく


　現在は
　今目の前にある世界




　そして未来は

　未だ産まれていない
　可能性の胎児　‥






　それ以外の
　何者でも

　ないのだから　─‥。