詩人:umi | [投票][編集] |
お父さん
明日の手術がうまく
行きます様に
今何を思っていますか?自分の歩いた人生ですかお母さんの事ですか?
いつもいつも
「心配するな。お前はお前が思った道を歩け」
って励ましてくれたよねなのに私はこんな時さえ側に居てやれない。
「患者さんがお前を待っているだろう」って
お父さん。
貴方が今、その患者なんだよ。
遠く離れて住む私には
何にもしてあげる事が
出来なくて、
でもその代わり
私を必要としている
私の患者を看護します。
だからお父さん
頑張ってね。
私は患者を通してあなたの看護をさせてもらうよ。
幼い日に
肩車してくれたね
ちくちくする
無精ひげで
私の頬に
好き好きしたね。
痛かったけど嬉しかったよ。
今は小さくなった
お父さん
しわしわになった
おとうさん
又笑って
「心配するな。元気になったぞ」って言ってね。
その自分の足で
ちゃんと家まで
たどり着いてね。
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シベリアに咲く
薄紫の小さな花ですか?
人がこの世で受けるという4つの大恩ですか?
それとも苦しみも無く
悲しみも無い
神の国のことですか?
これ全てシオンと言います。
愛と優しさが溢れているんです。
言の葉をありがとう
今は感謝を込めて…
またね。
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眠れない夜
追加で薬
3錠飲んでも
眠れない夜
何がこんなに追い詰めるんだ?
両足がむずむずして
皮膚の内側に虫が這う
眠いと身体は
反応して
目もぼやけつしまっているのに…
気持ちがちっともついてこない
みんな何してる?
あきらめた彼
何してる?
カーテンの隙間から
ぼんやりと白けた朝がやってくる
こんな日
誰かをナイフで刺すんじゃないかと
自分自信が恐くなる
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出会って1年経つんですね。
連絡途絶えて3ヶ月経ったんだ。
あれ程愛して
あれ程すがって
あれ程求めたのに
貴方は知らん顔したよね。
「お前が好きだ」
って言葉が空気みたいに軽々しくて笑った。
ううん…
泣いたんだ…
1年後の昨日
メールしてみたら
まだちゃんと受信してくれて
返って来た返事は
「待っていたよ」
馬鹿にするな
愛してなんかいない
見下さないでよ
器の小さな男のくせに
女1人を守れなかったくせに…
今更待っていたなんて…私はただ懐かしくて
私はただ思い出として…
メールした訳じゃ無いんだよね…
私自身が一番解ってんだ悔しいよ
いつも負けてしまう自分が悔しい…
でも今度こそ
でも今度こそ……
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蟻を見ていたよ。
公園の大きな木の下で
長い行列を作って働く蟻を。
気がついたら蝉時雨の中汗いっぱいかいていて
ポタポタと地面に落ちていたんだ
お母さんがね
大きな声で名前を呼んで手招きするの
「迎えにきたよ―。
お家帰るよー。」
僕は急いで
お母さんの所まで
走って行った
そして
お母さんの手を
ぎゅっと握り締めて
家路を急ぐ。
お母さんの笑顔で
何だかほっとして
お腹が空いて…
そんな昔を思い出した
暑い暑い夏の夕方。
今は娘の手を引いて
散歩する僕は
少しだけ感傷に浸って
帰り道を歩く。
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夏祭り
花火大会
海水浴
スイカ割り
ホラー映画
お化け屋敷
史跡巡り
温泉
これ
みんな
君とやりたかった事
多分去年の夏なら
出来た事だね。
灯籠流し
今年は僕が流すよ
小さな船には
ラブレター乗せるよ
笑うなよ
精一杯の思い綴るから…
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言ってはいけない言葉を
言ってしまった。
終わりにしたくないくせに
終わりを近付けた
我慢出来なかった
友達という関係さえも
手放してしまった
多分貴方からのメールは来ない
自分の気持ちを
押しつけてしまったから
やっと
やっと手に入れた
友情に
愛情という
不確実なものを
入れてしまったから
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足を折ったおばあちゃん
痛い。曲がらないんだよ怖いんだよ
と不安がる。
看護師さんは
早く立てと催促するけど
痛いと言う人の手はとれない。
それならば痛くない様に足を曲げる方法を探した
これならいい と
笑ってくれたのに
実習の点数は赤点
早く立たせてもっと動かさなかったから赤点
システム化した看護師
点数化した看護
学校では
この人のために何をすればいいのか
なんて教えるくせに
心は置き去り
また今日も
私だけが叱られながら1人取り残される
先生も看護指導者も
そんなに理論が大切ですか?
おばあちゃんの恐怖や不安は二の次ですか?
そんなこと言うから
今度も赤点
来年卒業できるかなぁ
だけどこんなやり方私には出来ない
友達も呆れ返って
完全無視
だけどこんなやり方
私には出来ないんだ…
ダメダメ看護師なのかなぁ…私。