詩人:裕樹 | [投票][編集] |
桜の日の思い出
小さな公園にある
一本の桜の木の下で
泣いている君に
笑顔で声をかける
“大丈夫?”って
声に顔をあげる
差し出されるハンカチに視線はうつろ
スローモーションで散りゆく花びら
これから先も
ずっと隣にいることを
少し肌寒い夜の
桜の木に誓い
眠ってしまった君に
笑顔で声をかける
“大丈夫?”って
声に顔をあげる
差し出される手に眠っていたんだと気づく
スローモーションで散りゆく花びら
今でもまだ思い出す
桜の木の下で君(あなた)が
見せた笑顔を…
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ふうせんに詰め込んだ
僕の想いを
空に漂わせ
帰ってこない青春に
いくら叫んでも
遠い思い出の中で
僕に気づかない
綺麗にお化粧した青春は
いつまでも
僕の胸の中にあって
夕焼け空が目に染みる
そして
ふうせんに詰め込んだ
僕の想いは
どこまでも飛んでいく
詩人:裕樹 | [投票][編集] |
ぐるぐる
僕の周りをいろんな事がまわっている
ぐるぐる
輪の中心にいる僕は
なんだか取り残されているみたいに感じる
ぐるぐる
僕には喪失感というか虚無感というか
なんだかわからないものだけが残されて
僕の周りは今日も平凡にまわっていく
ぐるぐると
僕が追い付けない速さで
詩人:裕樹 | [投票][編集] |
どうしようもなく
普通が普通でなく感じる時がある
普通に辛いことがあって
普通に忘れて
普通に月日が過ぎ
普通に生きていく
普通に恋をして
普通に失恋して
普通に月日が過ぎ
普通にまた恋をする
人の考えはいろいろあるのに
普通って言葉がある
基準もなくただあって
普通であることを強制される
僕はどうしようもなく
普通が普通でなく感じる時がある
僕の普通は
他の人からみたら
普通ではないのだろうか
普通に悩んで
普通に喜んで
普通に泣いて
普通に生きているだけなのに
僕は普通に押し潰されそうになる
詩人:裕樹 | [投票][編集] |
努力すれば報われる
きっと才能ある兎が
考えた言葉だろう
亀はいくら努力しても
兎には勝てない
世の中なんて結局
先天的な才能のある兎が
成功する
いつか亀が兎に勝てる日はきますか?
何も才能がないのは
充分、知ってます
物語りみたいな奇跡ではなく
いつか僕は実力で兎に勝ちたい
きっと叶わない願いを持つ僕を
兎は指を差して笑っているのだろう
孤独で寂しく
詩人:裕樹 | [投票][編集] |
この物語りの始まりも終わりもわからない
何を信じたらいいのか
何にすがればいいのか
それすらわからない
逃げるべきか
立ち向かうべきか
それすらわからない
この物語りの正解なんてわからないけど
僕にわかることは
ヒゲをピンっと立てた
のらが泣いている
それしかわからないけど
今はそれだけで充分さ
詩人:裕樹 | [投票][編集] |
絶望の旗を振りながら
駆け抜けて
鞄に入れたパンと希望を
口にする
地平線の向こうは赤く染まり
知らない人が泣いている
僕の絶望なんて
ちっぽけな物だと
空は青と赤の境目に涙する
誰もが苦しんでいる
神様は助けてくれない
悪魔は助けてくれない
本当に黒いのは
それでも何もしない
僕だった…
詩人:裕樹 | [投票][編集] |
僕の闇は最近
強烈な光の前に
姿を消している
またいつ奴が現れるかわからないけど
今は眩しすぎる光の前に
姿を消している
知らないだろ?
実は君が僕を救ってるなんて…