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アルバトロスの部屋  〜 新着順表示 〜


[425] 流れ
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流れていく

どこに辿り着くのだろう
そこに何があるのだろう
僕はどんな顔をしているのだろう

流れていく流れていく
淀みなく流れていく

2017/05/16 (Tue)

[424] リズム
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期待しない
でも信じている

その温もりをいつも欲している
君から聞こえるリズムを愛している

ただそれだけのこと
これ以上などない至高のこと

2017/02/14 (Tue)

[423] 青からの脱出
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青い背景
眩いフラッシュの中を走り抜けた
そして僕は今
スピードを緩めて沈黙する
歩き方を忘れてしまった?
いや初めから知らなかったのだ
青が窪みに落ち込んで淀んだ藍
突入するのではない
脱出するのだ この青から

2017/02/11 (Sat)

[422] そんな気分
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今日は夜が長いな
本でも読むかな
君に言わせれば今の僕は元気じゃないんだろう

でも違うんだ
そんなんじゃないんだ
ただ今はそんな気分なだけ

君の作った夕食を
電子レンジが温めている
それだけなのにどうして僕は嬉しくなるんだろう

でも違うんだ
そんなんじゃないんだ
ただ今はそんな気分なだけ


手を伸ばせば届きそうなゴールは
目指した場所とは違っていて
歩き出せない僕を責める人は僕だけだった

そうして立ち尽くしているうちに新しい朝が来て
昨日とは少し違う今日がある
僕も同じように違う僕になっているのかな


どうしてだろう
君と暮らしていると考えちゃうんだ
いつもってわけじゃないけど
でも違うんだ
そんなんじゃないんだ
ただ今はそんな気分なだけ

2016/10/31 (Mon)

[421] 問い
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言うことを聞かないその身体で
自分自身を演じきれ

ギシギシと不愉快な音が聞こえるだろう?

今にも飛んでいきそうなその心で
誰かと愛を確かめろ

予想できない旅になるだろう?


濁った目で
ふさいだ耳で
とんちんかんなその頭で

信じたものだけを信じて歩いていく
それしかないじゃないか


それしかないのだろうか

誰に聞いた?

わからない
俺だけが聞いていた?

2016/10/30 (Sun)

[420] 日々
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言いたいことがあったはずなのに
これはつまりそうだって閃いたはずなのに
バスを降りると忘れている
そんな単純で忘れっぽい自分が嫌になるけれど
顔見知りの木がおじぎをするから
まあいいか
いいんじゃない?
家に帰ろう

思い出したことがあったはずなのに
これはおそらくそうだって辿り着いたはずなのに
お風呂から出ると忘れている
そんな単純で忘れっぽい自分が嫌になるけれど
頑固な冷蔵庫が今日も唸っているから
まあいいか
いいんじゃない?
さあ寝よう おやすみ

2016/10/14 (Fri)

[419] 炭酸水
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渇いている
でもね その炭酸水は砂の味がするから

渇きを与える
そう その炭酸水は砂の味がするから

唾を飲み込んでみる
でもね その炭酸水は砂の味がするから

それでは満たされない
そう その炭酸水は砂の味がするから

飲み干してしまいたい
眩しすぎる灰色の君を
何度も吐き出して
何度も飲み干してしまいたいのに


君がいるせいで
また渇いている
でもね その炭酸水は砂の味がするから

2016/10/08 (Sat)

[418] スーッといって
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スーッといって

ストン!

スーッといって

フワリ!

スーッといって

クルンッ!


スーッといって


…ドカーン?



ねぇ、どうなるかな?
上を見上げて聞いた

どうなるだろうね?
少し笑って答えた声

肩には大きな手
僕がどこかに飛んでいかないように



スーッといって…


どうなったんだろう
あのときは穏やかな青空だったっけな

2016/10/07 (Fri)

[417] 告白
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知らないうちに夜が明けて
知らないうちに太陽が沈む
よくわからないけれど生きていて
よくわからないけれど死んでいくんだろう

ねぇ、知らないことばかり
よくわからないことばかりだね
知ったかぶりして
わかったふりしてるだけだと思わないか
今日も自分はおいてけぼり
遠くから自分の背中を見ている
見えなくなったときが死ぬときかな
そんなことを考えながら
ずっと同じ場所から動けずにいる

「今日は何があったんだい」
そう誰かに聞いてほしくて
重大な告白をしたくて、したくて

2016/10/07 (Fri)

[416] あの涙はどこへ行った
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あの涙はどこへ行った
夕やけのなかで叱られて泣いた
赤とんぼが空を切り取って
雲が月の向こうへ帰っていった

あの涙はどこへ行った
ふるさとが急に恋しくなって泣いた
カップラーメンのフタの滴が
冷たくなって机を濡らした

あの涙はどこへ行った
弱々しく握る手を握りしめ泣いた
真夜中の病院の窓に映る泣き顔が
ぼやけてしまう前に目をそらした

涙にさよならを伝えられず
涙はさよならも言うこともなく
今は僕は笑顔でいるよと
自分自身に語りかける
言い聞かせるように語りかける
そして乾いた唇をペロリと舌で舐める

2015/11/17 (Tue)
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