詩人:里雨夜 | [投票][編集] |
「何あげよう」
「どうやって渡そう」
真剣に悩む君
「羨ましい」
思わずこぼれた一言
君は
やるべきことは分かってるでしょ
と言ったけど
そうじゃないんだ
僕の片想いは関係なくて
羨ましいのも
恋人がいることではなくて
誰かを想い
誰かのために悩むことは
幸せなことだって思えたんだ
君は眩しいほど
輝いて見えるから
それが
羨ましくて
クリスマスが恨めしくて
ただ
ちょっと
空しいんだ
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冬が恋人たちの季節なら
このはみだした想いも
今は
許してほしい
届かないことを
頭は知ってる恋だけど
今は
心がささやくことを
どうか許して…
好き
好きです
どうしても
貴方が
好き
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12月は恋人たちの季節
なんて言われてるけど
それを象徴するように
飾られた電飾が輝き始めた
寒い空気に
より一層
鮮やかに
神秘的に輝くから
大好きなあの人と
同じ時
偶然にも
同じものを見られたら
なんて欲望が頭をかすめた
いつもの並木路が
青く輝いていた
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血色の悪さを偽るために
爪に塗られたマニキュア
パール系のピンク
少しは女性っぽく見えるかしら
なんて
意味のない思考よね
指先が見えるほど
大好きな人は近くないもの
すれ違う時に
顔を見るので精一杯だもの
それが現実なのよね
意味のない努力?
それは違うわ
だって
隣を歩ける日を信じているもの
その時に
凸凹じゃなくて
綺麗な指先で
彼と手を繋げるじゃない
それで
パール系ピンクの努力は
報われるのよ
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もう
この目には
ぼやけた月しか映らない
もう
この目で
はっきりした月を
眺めることはできない
それでも
天(そら)を仰ぐ
ぼんやり光の先に
月は存在(い)るから
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君に逢って
君の存在に触れて
好きを知った
愛しさに満たされ
淋しさを抱き
想いを重ねた
夜空を仰ぎ
星を見つめ
君の幸せを願う
しとしと降る雨に
心が
躰が
震える
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ねじれた心の正し方が
わからない
ねじれの原因も
わからない
涙の流し方も
わからない
自分自身が
わからない
わからないことばかり
でも
ねじれが歪みに変わって
キツイことは
わかるんだ
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空一面に広がる雲の光
濃い杉の緑
淡い草木の黄
葉を落とした枝の白
交ざりあって
あまりに綺麗に映えるから
心に溜めた寂しさが
じんわり涌き出る
まるで
渇いた大地に染み込む
雨水のように
耳をすませば聞こえる雨の音さえ
静かさを際立だせている
今日は
時の流れが
ひどくゆっくりだ
まるで
世界がとまっているかのように
静かに
ゆっくりと
流れている