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ヨミの部屋  〜 新着順表示 〜


[45] 離憂
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離れて 歩いた

いまさら

話すことなく

灰色の空


左手の素っ気なさに

俯いた僕

あの頃の今

粉々になった


感嘆するほど

何もない自分に

気づき

心泣いた


手と手が 近すぎて

でも触れない

埋まらない

空白


知らない誰かに

戻れない

そんなこと

わかってたのに


わかりたくなかった

2008/05/31 (Sat)

[44] 存罪
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ここに感情

おいておこう

何もかもを失う前に

虚しさのあまり

ここに縋る

そんな弱さを

笑っておくれ


存在価値が

わからなくなって

自分が誰かの

変わりになるのも

嫌で

それでも

確かな言葉を

もらいたい

そんな自分に

もう疲れたんだ


いつか それすら

笑いたいけど

笑えるときは

失したあと

2008/05/30 (Fri)

[43] 空剥
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生きている

ただそれだけで

いらないものが増えて

消えたい

そう思うだけで

楽になれる


苛立ちは

求めるが故の

愚苦感

それが無ければ

なにもない


天に堕ちて

地を仰ぐ


空しさ

わらえ

2008/05/30 (Fri)

[42] 夜形
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眩暈が夜を覆う

終電前の普通列車

閑散とした駅

鞄を捨てて

何処か 遠く へ


色づく街灯り

蔑んだ目でみてる僕

わかっているのに

何故だか

全てが滑稽に思えた


これからこの景色

見るたびに心が沈んで

壊れた今日を思います


この日が夢でないかぎり

2008/05/29 (Thu)

[41] 死羽
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誰もが

過ぎ去ったものを

昔のことだと

嘲笑ったね


僕は穴が空いた

心 隠してる


…は過去に始まり

今を浸蝕しつづける

気付けば とても

埋められず

とても とても

大きな傷みを

抱え込んだ


生きた屍

2008/05/29 (Thu)

[40] 憾声
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部屋のすみの

物音が消えていく

うるさくて

耳障りな

それが

消えていく


そして

まえと同じ



静かな部屋


なにもない

静かな…

2008/05/18 (Sun)

[39] 終怨
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変わらない心なんて

もう どこにもない

知っていたはずなのに

何故か 壊れていく


もっと ごまかせば

よかった?

感情 邪魔になった

それだけの 今

それだけの

それだけの

ために


もう 終わる


2008/05/14 (Wed)

[38] 回葬
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いつかとよく似たこの夜

全てが嘘だったら

あの日もそんな譫言に

ひとり埋ずもれていた


儚いもの

まるで ずっと

在るものだと

思いこむ


いつか全て

なくしたら

今の自分が

無になるようで

塞いだ



2008/05/14 (Wed)

[37] 悪寒
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ねじれて

こわれた


にんげん


いびつな

しんぞう





なくして

げんじつ

てのひら


こごえた

ろうそく

したたる

たんめい


おもかげ

もやした

いかれた

できごと

2007/02/08 (Thu)

[36] 篭の蟲
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歪にくねる

日々 の樹よ

限られた実

なんでもいい

なにか

「刻んでくれ…」


窓のひびを

爪でなぞり

割れた爪を

腕にあて裂く

かれら


狭い部屋にいる

自演の孤立が

本当の自由で

与えられた広い部屋

其処にいるおまえこそ

飼い慣らされた

虫のよう

植え付けられた

悲恨の実を

かじって

生かされた

気づいていない?


土の中には

共がいるよ

2007/01/11 (Thu)
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