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凪都の部屋  〜 投稿順表示 〜


[91] 緑を呟く青の時間
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前フリ無く手を繋ぎ
音沙汰無くさようなら

右も左も前も後ろも
そこは確かに世界の真ん中

歩道橋天国の上
混濁し膨張した一瞬に

バイバイを催促する
夕闇のとうりゃんせ


カップラーメン一つ分
超えた時間に次は会える




2007/03/08 (Thu)

[92] 新しい事
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あぁ、どちらまで?

ここまで?

どこまで
そこまで


浮き沈みの
意味無く笑うイメージに

ぶらぶら
両手を風にはためかせ


ここから
どこかへ
そこまで
どちらまで?


閉じた瞼の裏に問い掛ける

巻いた尻尾を
解いた空白にある違和感に捧ぐ


さぁむこう
こちらへそちらへあちらへ


あぁ、どちらまで?


とりとめのない白から黒

空に翳した両手

日と火と秘と
灯す邂逅へ足を、ふと


2007/03/29 (Thu)

[93] マーブル模倣犯
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透明な容器は
ミキサーという
名前を持っていて

寝ぼけまなこで
だから意味も無く
冷蔵庫にあったバナナと人参
砂糖と牛乳とキャベツと?

適度に残り物を与えてスイッチオン


ヒステリー起こした女みたいに

キーキー キーキー
泣き喚いて噛み砕く
ミキサーを眺めて


ぐるぐる ぐるぐる

もう黙って
回るマーブル模様を模倣する思考回路


ガラスの中身に生まれた答えまで
模倣出来ない曖昧ミーなジュースでグッドモーニング


本日も朝を彩る



2007/03/30 (Fri)

[94] 赤い腹
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この赤いポストみたいに
なんでも食べられたらいい

口の大きさに見合う愛と哀で
膨らまない腹をいっぱいにして

鍵一つで
すべて掻き出される空しさに

一緒にいけたら
いけたらいけたら

んでも
行けない逝けない
どこにもいけない
まず生きていない


誰かの思いが通る道


紙一枚
封筒一枚
時々速達で
時々荷物で

腹って
入って溜まって出す
そういえば腹って

そんな役割だった


あぁ
あのポストになりたい

許容範囲でなら
みんな受け止めてあげる
排便時はみんな一緒の
あの赤いポストがいい



2007/04/02 (Mon)

[95] 詩謳い
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感傷的に読み書きし
干渉を許さず引いた線


ただそこに在る事


誰かを穿つ影法師


臆病者は尻尾を巻く




2007/04/03 (Tue)

[101] 日に揺らぐ
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涙腺は強い方じゃない
すぐ眼球に水が溜まって

零れて落ちて弾けて消えて



嘘泣きがお上手ね


なんてシニカルにさ
もぅ貴方に言われたくないの

鳴く時と泣く時と無くす時は
誰も知らない日とシトシト人と一晩中



思い込みで死ねても
思い込みでは殺せない



ねぇ?
その甘酸っぱさにはにかんで





暁に生き帰りましょう






2007/06/12 (Tue)

[102] 道端の花
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花が咲いていた



朝露に濡れて揺れる綺麗な白を

一声【キレイね】で
彼女はハサミで切り落とし

本日も部屋の花瓶に生けている




花は泣いてるって妄想と
花は喜んでるって空想の
キチガイ達の討論

解答はここにはなく




目覚めの悪い甘い珈琲片手に

そして私は
【花】のある風景に首を傾げて見る





2007/07/15 (Sun)

[103] 吹かし言
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吐き
捨てられた
嗤う誰かさん達の

言葉はとうに
拾い飽きてしまった

それはもぅ
両手いっぱい
零れ落ちる程に


吐き
違えるのが得意な
大人の群れの中にいても


勘違いしないで


君の心が灯った

身体だから愛せるの






2007/08/31 (Fri)

[104] サマータイムオーバー
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まばたく合間をぬって
じんわりスローが滲んだ空

朝焼けと夕焼けの赤色模様
虹じゃない色が拡がる虹色の空


淡々と眺めていた


手を振るあの子にあの頃と
過ぎ去りし日々に
重なり透かした今では


同じ時間でも

もう、影の長さが違うね




縁の下の黒猫が
見つけにくくなったら
時計の針を進めて
さよならを言わないと






2007/09/01 (Sat)

[105] ディア
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絶え間無く繰り返す
打ち寄せては帰る
触れさせても捕まえさせない
広く言葉を投げかけて
薄く浅く染み込んで消えた


深い場所から産まれて浮上
還ってこれなくなった不浄


親愛なる
水分率約65%に告ぐ心象


2007/09/03 (Mon)
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